半月ほどに亘ってお届けして来た「稚内紀行」も、終盤に差し掛かって参りました。
今回から
稚内駅から徒歩10分ほどの場所に在る複合商業施設・
副港市場を探索!
「港町」を感じさせる内観と癒しの施設、昭和のノスタルジーが共存する
市場の様子をレポートします!

「旧瀬戸邸」から国道40号線に出て旭川方面へしばらく歩くと、
左手に広い駐車場と複数の建物を持つ施設が見えて来ました。
ここが
稚内副港市場かつて底曳漁の基地、また水揚げ港として賑わった稚内副港。
その再開発の一環として平成19(2007)年にオープンした複合商業施設。
港町の活気と佇まいを思わせる建物に、北海道や宗谷地域の土産物に海産物、
その他多様な店舗が入居する
市場棟、
市場散策ついでに温泉浴が楽しめる「稚内天然温泉 港のゆ」を始め
稚内の食材を生かした「和食レストラン 底曳船」、
かつて稚内と密接な関わりに在った樺太の姿を伝える市営施設、
「稚内市 樺太記念館」が入る
温泉棟、
昭和の稚内の街や日本統治時代の樺太の姿を再現した
「ノスタルジー」な
ギャラリー棟、
漁村の集落を思わせる店舗に稚内ならでは、本格的ロシア料理が味わえる「ペチカ」と
「鉄板焼き 正ちゃん」といった飲食店が並ぶ
波止場横丁の
4つの区画から成り立っています。
また海辺に面した立地から、近隣に建つ港湾関係者や漁船員へのサービスを行う施設・
「稚内市ポートサービスセンター」と共に
わっかない海の駅の冠も
頂戴しています。
・営業時間
副港市場(市場棟)・・・8:00~20:00(一部店舗により異なる)
港ギャラリー・・・10:00~23:00
港のゆ・・・10:00~22:00
波止場横丁・・・11:00~23:00(店舗により異なる)
・定休日
店舗により異なる
・

まずは副港市場(市場棟)から中へ!
入口では迫力のヒグマの置物がお出迎え!

市場棟内。
漁港の倉庫を思わせる造りの建物内で、土産物店や衣類・雑貨店、
酪農天国・稚内で採れた乳製品のお店、海鮮丼屋等々、
たくさんのお店が営業中!

2軒在るお土産屋では、稚内・利尻・礼文の海産物、
宗谷黒牛の牛肉や加工品、チーズ等の乳製品やお菓子を販売!
旅の記念にとっておきの「宗谷土産」が選べます♪

市場の奥へ向かっていると、前方に巨大な
底曳船の船首が出現!
こちらの「第一副港丸」、ぱっと見本物のようにも見えますが、
コンクリート造でそれっぽい塗装と汚れを付けた
レプリカ直に触れてみると、武骨にして海の男たちと共に波を乗り越えたそれとは異なることが
知れますが、本物の如き造形と気合の入った表現は見事!

今回のお目当ては2階。
こちらの螺旋階段から上ります。
階段は金属で出来ており、「カン、カン」と響く足音と靴を通して伝わる感触が、本物っぽい。

船の舳先は
絶景処と名付けられ、そこからはご覧の通り、
市場を眼下に収める景色が楽しめます!
天上から吊り下げられた大漁旗が素敵♪
後ろの階段上部は「操舵室」っぽい造りになっており、こちらも手が込んでいる。

「絶景処」の近くからは、本物の漁船や現在の稚内副港が見渡せる
展望台へと出られます。


往時は底曳船でひしめいていた岸壁も、今では寂しいもの。
空いたスペースが目立つ波止場が、なんだか物悲しい。

お昼ごはんを摂りに向かったのは、2階・温泉棟の一角に入る
和食レストラン 底曳船稚内近辺で産出された食材を用いた料理の数々、地域や北海道のお酒が
味わえる食事処。
和風でまとめられ、囲炉裏をイメージしたカウンター席や家族連れにも利用しやすい
座敷が設けられた店内からは、展望台同様に底曳船が繋がれた波止場が望めます。

まだお昼ですが、遠出の記念に一杯。(昼酒じゃー!)
道北最大の都市・旭川市の男山株式会社にて醸された
男山 最北航路稚内から離島へのフェリー便、あるいはかつての稚泊航路を想起させる
旅情たっぷりのネーミングが付けられた、
特別純米酒稚内限定販売という特別な一品は、
香り豊か、味はさっぱりまろやかで、料理と合わせると風味が引き立ちます。
食前、あるいは食中のお酒にピッタリ!

「最北航路」を楽しんでいるところに運ばれて来たのは、
寿司弁当北海の幸を盛り込んだお寿司をメインに、蕎麦と天ぷら、サラダ、
ミニホタテ入りのお吸い物、お茶が付いて1,800円なり。

メインの寿司はマグロ、水タコ、サーモン、〆サバ、イクラ、かっぱ巻きの
6種9貫。
いずれのネタも脂の乗り、色艶良く、満足出来る仕上がり♪

セットで付いてくるお蕎麦も、こだわりの一品。
のどごしの良い麺を口に入れると、ふんわり広がるソバの香り。
さっぱりした味わいに、箸が進みます。
腹を満たし、アルコールも入り、すっかりイイ気分♪

「底曳船」と同じ温泉棟には、
稚内市樺太記念館や

波止場を望みながらの温泉浴が楽しめる
稚内天然温泉 港のゆが
入居しています。
これらの施設も大いに興を引かれるものですが、今回は
時間の都合によりパス再訪の機会は有るでしょうか?
懐かしさを感じ、お買い物と宗谷グルメが楽しめる「稚内副港市場」。
稚内駅、
南稚内駅、稚内フェリーターミナルのいずれの交通機関からもアクセス可能な、
オススメスポットでございます。
次回は引き続き副港市場を散策。
昭和の香り漂う「ギャラリー棟」と市場のスイーツ、大地の恵みを堪能します。
それでは!
参照:稚内副港市場 ホームページ
一般社団法人 稚内観光協会