湯の街の空に花が咲く
- 2018/04/04
- 02:59
休みが少ないことを嘆き、思うままに出掛けられないことを
悲しむうちに、気付けば桜の季節がやって参りました
2ヶ月あまりの長崎暮らしも3月末日を以てお仕舞いとなり、
郷里・福岡県へと帰る刻。
そこで言うまでもなく真っすぐ帰るのは面白くないので、
今回は雲仙市の温泉街・小浜温泉(おばまおんせん)と、
県都・長崎市を探訪致しました。
その初回は、肉体労働の連続で疲れた身体を癒してくれる、
湯治場の様子をレポートします!

4月1日、最寄りのバス停から島鉄バスに乗り込み、
この日の投宿地へ。
途中通り掛かる雲仙温泉では、地獄の煙がお出迎え。
この光景もしばらく見納めか。
※今回の旅はエイプリルフールでは有りません

島原市側から山を越える事2度、
やって参りました、小浜温泉(おばまおんせん)
島原温泉・雲仙温泉と並び、島原半島を代表する温泉地の一つ。
その歴史は古く、奈良時代に大和朝廷の命によって編纂された
諸国の記録(肥前風土記、ひぜんふどき)に登場するほど。
時代は下って大正12(1923)年から昭和13(1938)年にかけて
近隣に道路や鉄道(1938年に廃止)が整備され、温泉街は
大いに賑わったそう。
海辺の風光明媚な温泉街や夕陽の絶景は文人にも愛され、
俳人・斎藤茂吉(さいとうもきち)や種田山頭火
(たねださんとうか)も、この地の情景を句に詠み込んでいます。
ちなみに響きは似ていますが、某合衆国の前大統領とは
一切関係ありません

こちらが今回宿泊した浜観ホテル(はまかんホテル)
元は明治22(1889)年創業の「一角楼」の流れを汲む宿・
小浜観光ホテル。
平成26(2014)年に現名称に改称し、湯治客を
変わらずに迎え入れています。

なかなか規模は大きく、客室棟やロビー・フロント・飲食店から成る本館と、
右手に見える温泉館によって構成されています。
特筆すべきはその立地。
温泉街のほぼ中央に位置し、正面に橘湾を、
左右の眼下に温泉街を見下ろす絶好のロケーション!

玄関横からは、温泉地らしく湯気が噴き出しています。
手をかざしてみると、やっぱり熱い!
実際はかなりの高温となるので、良い子は真似しないように!

ホテルの「顔」とも言えるロビーは、広くて開放的。
奥には子供が遊べるスペースが、左手にはゲームコーナーや
卓球台が設置されています。

宿泊客には無料でドリンクと温泉卵の
サービス付き!
宿泊料金はリーズナブルながらも、こうしたサービスは嬉しい!

今回泊まったシングルルームは、シンプルな造り。
必要最低限の設備は整っていますが、バスルームは無し。
この辺りが廉価な価格設定の所以なのでしょうか。

浜観ホテル自慢の設備の一つ、屋上!
2015年より宿泊客ならば自由に出入り可能となって、

橘湾(たちばなわん)や・・・

温泉街を見渡すことが出来ます。
大気が温み始めたこの季節、朝晩は多少冷えますが
吹き渡る風が心地よい。

18時台がちょうど日の入り時。
真っ赤に燃え立つ太陽が、西の彼方へと沈んで行きます。
ちなみに対岸は長崎地方に当たります。

日没を見届けてから1時間、再び屋上へとやって来ました。
実はこの日、あるイベントが催されるのです。それは・・・

花火大会!
この日は街を上げて温泉の恵みに感謝する、小浜温泉湯まつりが
催行され、昼間はパレードやステージイベントが開かれたそう。
そんな祭りのフィナーレを飾るのが、夜空を彩る花火大会、という訳。



さまざまな色、形、大きさの花火たちが、轟音とともに
温泉街の空を染め上げて行きます。


人々の目を惹き付けるのは大輪咲き誇る大きな花火ですが、
その隣では規模の小さな(もちろん家庭用とは比べ物にならないサイズですが)物も
頑張っています!

午後9時過ぎ、終了予定時刻を続いても打ち上げは続いていましたが、
一際華やかな演出の下、終盤へ!

打ち上げ終了後、海辺や宿から見物した人々の間から
暖かな拍手が上がっていました。
最高のショータイムを演出して下さった花火師の方々に
感謝!

花火大会を見届け、遅ればせながらの夕(?)食。
ホテル1階に入居する飲食店の一つ、居酒屋 吉兆(きっちょう)
酒類やツマミを取り揃えているのはもちろん、家族連れの多い
観光ホテルという立地を反映してか、しっかりとした食堂メニューも
備えたお店。
宿泊プランに含まれる、2000円分の食事券を携えての入店
(2000円を越えるとその分は別払いとなります)。

小浜温泉名物・小浜ちゃんぽん
そもそもちゃんぽん発祥の地となったのは長崎の中華街ですが、
そこから船でやって来た料理人によって根付いた、と言われています。
ここ小浜のちゃんぽんも、他分に漏れず豚肉・かまぼこ・海老・
数種の野菜等、具だくさん。
そこに柔らかい太麺と、豚骨・鶏ガラから出汁を取ったスープが
絡み、ハーモニーを奏でます。

調子に乗って(?)追加オーダー。
この日のおススメ、あじ焼きと日本酒の熱燗。
さて、最後に待望の温泉ですが、例によって文章でのご紹介。
泉質はナトリウム(塩化物泉)
ここ小浜温泉はお湯の放熱量日本一と言われており、
源泉の温度はなんと105℃。そのまま浸かったら死ぬ。
その為か、適温まで下げられた浴槽も、熱めに感じます。
大浴場には露天風呂こそ無いものの、大きな窓から景色を眺められる
展望風呂やうたせ湯、そしてぬるいお湯で長風呂を楽しめる
浴槽も完備。
慣れてくると温泉特有のぬめりと、微かな硫黄の匂いが
感じられます。
ナトリウム泉は神経痛・筋肉痛・リウマチ・冷え性・切り傷・
やけど・慢性皮膚病等に効果が有るそう。
温泉は手軽な薬ですね
じっくり浸かっていると、2か月分の疲れも溶けて行きそう。
入浴後には、これまたサービスのアイスバーで、一息。
いや~、満足満足
さて、温泉にグルメ、花火と
遅めの到着だったにも関わらず満喫しきりの一日でしたが、
実は花火大会に関しては全くの偶然
事前情報は知りませんでした。
旅路の幸運に感謝ですね!
次回は西九州きっての都市であり、今や外国人観光客も
多数訪れる観光都市・長崎市へ。
港町の歴史に触れ、あの偉人ゆかりの地を訪ねて歩きます。
それでは!
悲しむうちに、気付けば桜の季節がやって参りました
2ヶ月あまりの長崎暮らしも3月末日を以てお仕舞いとなり、
郷里・福岡県へと帰る刻。
そこで言うまでもなく真っすぐ帰るのは面白くないので、
今回は雲仙市の温泉街・小浜温泉(おばまおんせん)と、
県都・長崎市を探訪致しました。
その初回は、肉体労働の連続で疲れた身体を癒してくれる、
湯治場の様子をレポートします!

4月1日、最寄りのバス停から島鉄バスに乗り込み、
この日の投宿地へ。
途中通り掛かる雲仙温泉では、地獄の煙がお出迎え。
この光景もしばらく見納めか。
※今回の旅はエイプリルフールでは有りません

島原市側から山を越える事2度、
やって参りました、小浜温泉(おばまおんせん)
島原温泉・雲仙温泉と並び、島原半島を代表する温泉地の一つ。
その歴史は古く、奈良時代に大和朝廷の命によって編纂された
諸国の記録(肥前風土記、ひぜんふどき)に登場するほど。
時代は下って大正12(1923)年から昭和13(1938)年にかけて
近隣に道路や鉄道(1938年に廃止)が整備され、温泉街は
大いに賑わったそう。
海辺の風光明媚な温泉街や夕陽の絶景は文人にも愛され、
俳人・斎藤茂吉(さいとうもきち)や種田山頭火
(たねださんとうか)も、この地の情景を句に詠み込んでいます。
ちなみに響きは似ていますが、某合衆国の前大統領とは
一切関係ありません

こちらが今回宿泊した浜観ホテル(はまかんホテル)
元は明治22(1889)年創業の「一角楼」の流れを汲む宿・
小浜観光ホテル。
平成26(2014)年に現名称に改称し、湯治客を
変わらずに迎え入れています。

なかなか規模は大きく、客室棟やロビー・フロント・飲食店から成る本館と、
右手に見える温泉館によって構成されています。
特筆すべきはその立地。
温泉街のほぼ中央に位置し、正面に橘湾を、
左右の眼下に温泉街を見下ろす絶好のロケーション!

玄関横からは、温泉地らしく湯気が噴き出しています。
手をかざしてみると、やっぱり熱い!
実際はかなりの高温となるので、良い子は真似しないように!

ホテルの「顔」とも言えるロビーは、広くて開放的。
奥には子供が遊べるスペースが、左手にはゲームコーナーや
卓球台が設置されています。

宿泊客には無料でドリンクと温泉卵の
サービス付き!
宿泊料金はリーズナブルながらも、こうしたサービスは嬉しい!

今回泊まったシングルルームは、シンプルな造り。
必要最低限の設備は整っていますが、バスルームは無し。
この辺りが廉価な価格設定の所以なのでしょうか。

浜観ホテル自慢の設備の一つ、屋上!
2015年より宿泊客ならば自由に出入り可能となって、

橘湾(たちばなわん)や・・・

温泉街を見渡すことが出来ます。
大気が温み始めたこの季節、朝晩は多少冷えますが
吹き渡る風が心地よい。

18時台がちょうど日の入り時。
真っ赤に燃え立つ太陽が、西の彼方へと沈んで行きます。
ちなみに対岸は長崎地方に当たります。

日没を見届けてから1時間、再び屋上へとやって来ました。
実はこの日、あるイベントが催されるのです。それは・・・

花火大会!
この日は街を上げて温泉の恵みに感謝する、小浜温泉湯まつりが
催行され、昼間はパレードやステージイベントが開かれたそう。
そんな祭りのフィナーレを飾るのが、夜空を彩る花火大会、という訳。



さまざまな色、形、大きさの花火たちが、轟音とともに
温泉街の空を染め上げて行きます。


人々の目を惹き付けるのは大輪咲き誇る大きな花火ですが、
その隣では規模の小さな(もちろん家庭用とは比べ物にならないサイズですが)物も
頑張っています!

午後9時過ぎ、終了予定時刻を続いても打ち上げは続いていましたが、
一際華やかな演出の下、終盤へ!

打ち上げ終了後、海辺や宿から見物した人々の間から
暖かな拍手が上がっていました。
最高のショータイムを演出して下さった花火師の方々に
感謝!

花火大会を見届け、遅ればせながらの夕(?)食。
ホテル1階に入居する飲食店の一つ、居酒屋 吉兆(きっちょう)
酒類やツマミを取り揃えているのはもちろん、家族連れの多い
観光ホテルという立地を反映してか、しっかりとした食堂メニューも
備えたお店。
宿泊プランに含まれる、2000円分の食事券を携えての入店
(2000円を越えるとその分は別払いとなります)。

小浜温泉名物・小浜ちゃんぽん
そもそもちゃんぽん発祥の地となったのは長崎の中華街ですが、
そこから船でやって来た料理人によって根付いた、と言われています。
ここ小浜のちゃんぽんも、他分に漏れず豚肉・かまぼこ・海老・
数種の野菜等、具だくさん。
そこに柔らかい太麺と、豚骨・鶏ガラから出汁を取ったスープが
絡み、ハーモニーを奏でます。

調子に乗って(?)追加オーダー。
この日のおススメ、あじ焼きと日本酒の熱燗。
さて、最後に待望の温泉ですが、例によって文章でのご紹介。
泉質はナトリウム(塩化物泉)
ここ小浜温泉はお湯の放熱量日本一と言われており、
源泉の温度はなんと105℃。そのまま浸かったら死ぬ。
その為か、適温まで下げられた浴槽も、熱めに感じます。
大浴場には露天風呂こそ無いものの、大きな窓から景色を眺められる
展望風呂やうたせ湯、そしてぬるいお湯で長風呂を楽しめる
浴槽も完備。
慣れてくると温泉特有のぬめりと、微かな硫黄の匂いが
感じられます。
ナトリウム泉は神経痛・筋肉痛・リウマチ・冷え性・切り傷・
やけど・慢性皮膚病等に効果が有るそう。
温泉は手軽な薬ですね
じっくり浸かっていると、2か月分の疲れも溶けて行きそう。
入浴後には、これまたサービスのアイスバーで、一息。
いや~、満足満足
さて、温泉にグルメ、花火と
遅めの到着だったにも関わらず満喫しきりの一日でしたが、
実は花火大会に関しては全くの偶然
事前情報は知りませんでした。
旅路の幸運に感謝ですね!
次回は西九州きっての都市であり、今や外国人観光客も
多数訪れる観光都市・長崎市へ。
港町の歴史に触れ、あの偉人ゆかりの地を訪ねて歩きます。
それでは!