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自然と癒しの名刹

なかなかまとまった時間が取れず、見事なまでの
遅筆ぶりを発揮する内に月が代わってしまいました
あの旅から早半月・・・時の進む速さに驚き、目を白黒させております
「西のノリ」です。

石川県は小松市滞在2日目、この日は緑溢れる名刹、そして
その近傍の温泉街を巡ります。
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小松駅前からバスでおよそ50分、市街地を抜け出して
やって来たのは、那谷寺(なたでら)
開創は奈良時代の養老元(717)年、白山を開いた高僧・
泰澄(たいちょう)によってお堂が建立されたのが始まり。
周囲を巨大な岩々に囲まれた情景から当初は「岩屋寺」と呼ばれていましたが、
平安時代に西国三十三ヶ所の観音堂の巡礼を遂げた
花山法皇(かざんほうおう、退位の後出家した元・天皇)によって
紀伊国(和歌山県)の那智(なち)、美濃国(岐阜県)の谷汲(たにぐみ)の二つの霊場から
字を取って、名を改められました。

そんな由緒正しい寺院の境内には、今でも白山自然信仰
の下で樹木や奇岩が多く残されており、秋には紅葉の名所として
訪れる人も多いとか。
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境内に踏み入ってすぐ、参道から左へ入ったところに建つ、
金堂華王殿
鮮やかな色彩際立つ仏殿は、平成2(1990)年の再建。
元々の建物は南北朝の戦乱によって焼失したという。
内部には京仏師(仏師=仏像造りを生業とする職人)の手による巨大な
十一面千手観世音菩薩(じゅういちめんせんじゅかんぜおんぼさつ)像が
安置されており、遥かに見上げる顔(かんばせ)からは神々しささえ感じられます。
頭上に設置された、時間と共に色を変えるLEDライトや周囲を飾る絵画も
見事!
なお堂内は撮影禁止
う~ん、御仏の美しき立ち姿、記録したかった!
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金堂華王殿の周囲にはが残り、
青空や灯篭、仏殿と調和した姿を見せてくれました。
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金堂華王殿の隣に建つのは、普門閣・宝物館
元は白山山麓の集落・新保村(現・福井県坂井市)に
在った民家で、建物の保存の為にこの地へと移築されました。
国の登録有形文化財
豪農の家屋を再利用した建物内は宝物館(気付かなかった・・・)や
コーヒーを頂けるカフェ、グッズを販売するミュージアムショップと
なっています。名物は胡麻(護摩)豆腐
延命長寿・無病息災の御祈祷が施されており、食することにより
一年間の安泰厄除けとなる、そうな。
お世話になる部署のボスへの手土産として、お買い上げ~
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普門閣入り口の天井には、複雑に組み合わされた照明と共に
何故か駕籠が吊り下げられています。
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自然のままの山林を極力残した境内には、がいっぱい!
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左右を見回しながらゆっくり歩くだけでも、何だか身体の中から浄化されて行く
心地がいたします。マイナスイオンじゃ~
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池の向こうに見えてくるのは国指定の名勝奇岩遊仙境(きがんゆうせんきょう)
方々に窟(くつ)が開口する奇岩・霊石は、海底火山が噴火した跡
伝えられています。
それが隆起して地上に露出し、永い年月の間に風雨に晒された結果、現在の
奇岩群が形成されました。
その姿は人々の信仰心を呼び起こし、窟の中にはいくつもの仏像が
安置されています。
ところで画像右側の岩、なんだか人の顔のようにも見えませんか?
(しかも笑ってる!)
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窟の内部はこんな感じ。
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の樹と門を潜り、本殿へと向かいます。
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こちらが那谷寺の中枢たる本殿・大悲閣(だいひかく)
戦国時代、北陸一帯を席巻した一向一揆によって荒廃したものの、
藩政となってから前田利常(まえだ としつね)の庇護の下、
寛永19(1642)年に再建されました。
国指定重要文化財
本殿奥には本尊・十一面千手観世音菩薩像が安置され、
母の胎内を表わす岩窟を通ることで、現世の罪を流して
生まれ変わる祈りを捧げる行い・胎内くぐり
体験することが出来ます。
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広大・静謐な大池を横目に、境内の反対側へ。
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見事なバランスで構成された仏塔・三重塔
寛永19(1642)年、後の江戸幕府4代将軍・徳川家綱(とくがわ いえつな)の
生誕祝いとして、前田利常(この旅を通して何度目の登場でしょうか・・・)に
よって建立されました。
塔の中には南北朝の兵乱を乗り切った、
胎蔵界大日如来(たいぞうかいだいにちにょらい)が安置されています。
争いを繰り返す人々をも包み込むような、優しい顔立ちが印象的。
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扉や壁面には、高い写実性と芸術性を誇る唐獅子と牡丹の浮き彫りが
施されています。
こういった歴史的・文化的価値から、三重塔もまた重要文化財指定を受けています。
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三重塔から少し移動した展望台からは、境内や奇岩游仙境を見下ろすことが出来ます。
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展望台の下、奇岩をくりぬいた場所に設けられた、庚申塚(こうしんづか)
祀られているのは「庚申(こうしん)」とも称される、中国・道教由来の仏・
青面金剛(しょうめんこんごう)像。
厳しい表情とそれぞれ仏具を保持する4本の手が特徴的。
本来は人々を疫病から守る神として信仰されて来た仏様ですが、
ここ那谷寺では由緒は不明ながら縁結びの神としても
崇められているそうな(いかつい顔なのに)。

この庚申さまに向かって掌を合わせ、心中に願いを思い描きながら
南無青面金剛(なむしょうめんこんごう)と
真言を三度唱えることで、願いが叶えられるそう。
ご縁をお求めの方、参拝と森林浴ついでにお参りしてはいかがでしょうか?
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密教の修法・護摩祈祷(ごまきとう、護摩木と称する薪を仏前で焚き、導師が祈願者の
名と願いを成就するように念じること)を行うために建てられた仏殿・護摩堂
寛永19(1642)年建立で、禅宗様式と和様を折衷させた造りが特徴。
現在は重要文化財に指定され、文化財保護の観点から
別の仏堂で仏事が行われています。
内陣には不動明王像を安置。
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壁面には一頭ずつ表情の異なる八相唐獅子や干支の動物、
牡丹等が彫り込まれています。
三重塔と同じ彫刻家による作品でしょうか?

自然に癒され、歴史的・文化的価値の高い仏堂に酔いしれた那谷寺散策。
季節が移ろうごとに、きっと異なる表情を見せてくれる事でしょう。
今度は季節を変えて来訪してみたい!
次回は那谷寺近傍の温泉地・粟津温泉(あわづおんせん)へ!
ほっかほかのお湯と古時計やジャズに囲まれたカフェ、
そして長い歴史を持つ温泉街を歩きます。
それでは!
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松尾芭蕉の句碑。「石山の 石より白し 秋の風」の句が刻まれています。


コメント

No title

こんにちは~

本当に時が経つのは早いですね(;^ω^)

お寺や殿もこうしてみると色々な所に工夫や意匠が表れていて先人のセンスを感じます(^-^)

確かに、お写真の岩は人の顔のように見えますね!

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。