1月に渡って記して来た
上高地への「赴任旅行」も、いよいよ今回が
最終回!馴染みの町・松本市の散策で、今回の旅紀行の〆とさせて頂きます。

今年もやって参りました、
松本市!そして(私的に)松本へ来たらまずはここ!
蔵造りの町・
中町通り白い外壁になまこ壁が映える街路は景観を保護する取り組みが行われ、
古い建物の保存や景観の統一の他、
電線の地下化まで徹底され
歩き甲斐のある、また歩き心地の良い通りとなっています。
この日は桜の季節に合わせてゆったりと歩ける空間を作り、
ノーマイカー運動の啓発を行おうという
ノーマイカーデーの
一環として、中町通りや松本城正面の大名町通りの車両の通行を制限した
歩行者天国化が行われており、
車両を気にすることの無い散策を楽しむことが出来ました。

中町の隣、宮村町に在った造り酒屋・大禮酒造(たいれい)酒造の母屋・土蔵・
離れを移築・保存している公共施設、
中町・蔵シック館(くらしっくかん)
写真の母屋と(この写真には写っていませんが)右手に並ぶ土蔵は、
明治21(1888)年に松本市街を襲った火災(通称・極楽寺の大火)の直後に
建てられたと言われています。
母屋の奥に接続された離れは大正12(1923)年、関東大震災が起こった
年の増築。
現在は松本市管理の下、母屋や離れが一般公開されている他、イベントスペースや
部屋の貸し出し等に活用されています。
昨年もご紹介した(6月記事参照)土蔵は、カフェとして改装・営業中。

この夜はここ蔵シック館でもノーマイカーデーに合わせたイベントを開催中。
母屋の前では地元の製菓店や酒屋さんの商品が販売され、
通行人や住民の方々が集結!
清水湧き出す井戸とともに写っているのは、松本市内のプリン専門店から
提供された、
まろやかクリーミープリン表層の濃厚な生クリーム、洋酒やバニラビーンズが合わせられた中間層、
そして底のカラメルソースと、3つの味と甘さを楽しめる一品!

複雑に梁が重なり合う吹き抜け天井が印象的な母屋では・・・

市内在住の方や信州大学生による、ジャズやクラシックの演奏会が
催行されておりました。
かつて
合唱団に所属していた経験を持つ私、思わず聴き入る(笑)



移動の疲れからか
寝落ちしそうになったため、
蔵シック館から脱出。夜の中町を歩きます。

お気に入りの店の一つ、
松本 くろ門お昼は充実の定食メニューが嬉しい(そして内陸県にしておいしい刺身が
食べられる!)お店は、夜になるとくつろぎの時間を求める人々が集う
居酒屋へと
大変身!メニューもがらりと変わり、お酒を嗜むのにピッタリな
一品料理が揃います。

山口県岩国市の造り酒屋・旭酒造産、全国的な知名度を誇る銘酒・
獺祭(だっさい)の
大吟醸酒!酔うため、売るためではなく、味わうための酒造りを
標榜する酒屋さんの送り出す逸品を、お通しと共に頂きます!

単品で頂いた、
初カツオのたたき今が旬、脂の乗り切ったカツオを惜し気もなく使ったたたきに、
酸味の効いたタレの掛かった一皿。
こうして時季に合った食材が楽しめるのも、このお店の魅力!
この他にも出汁巻き玉子や鮭おにぎりといった居酒屋メニューで
腹を満たし(疲れから酒は一杯しか飲めず・・・申し訳ない)、
大満足の一夜となりました。
一夜明けて
上高地入り当日、
昨年同様足を運んだのは・・・

松本城近傍、
女鳥羽川(めとばがわ)沿いに伸びる細い路地、
縄手通り「真っすぐな長い道(もしくは土手)」という意味合いそのものの細い通りは、
かつては松本城の外周を囲っていた
惣堀と
女鳥羽川に
挟まれた土手となっていました。
明治時代、隣接する土地に四柱神社(よはしらじんじゃ)が創建された事により
門前町として発達。
現在では町並みを江戸時代風に改め、玩具店や骨董品店、小物屋さん、
飲食店等が軒を連ねています。

こちらが縄手通り発展のきっかけとなった、
四柱神社創建は明治12(1879)年、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)・
高皇産霊神(たかむすびのかみ)・神皇産霊神(かみむすびのかみ)・
天照大神(あまてらすおおみかみ)の
四柱の神様を
お祀りする社として設けられました。
現在の社殿は先述の「極楽寺の大火」後、大正13(1924」年の再建。
ここは松本市内の
パワースポットとして知られ、
この日も悪天候にも関わらず参拝客が絶えず。
境内では
神前結婚式も執り行われて
いました。

社殿と並ぶように併設された境内社・
恵比寿神社(えびすじんじゃ)
祭神は島根県の出雲大社より勧請され、
国譲りの神話や
因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)の逸話で知られる
大国主命(おおくにぬしのみこと)と、
同じく美保神社より勧請され、七福神の一人にして
漁業・商いの神様・
えびす様としての姿を持つ、
事代主神(ことしろぬしのかみ)
御利益は家内安全・商売繁盛・五穀豊穣・開運招福・縁結びと、
ご祭神に由来の物が並びます。

恵比寿神社社殿の内部には、大国主命・事代主神と、合祀された
保食神(うけもちのかみ)を描いた額が
飾られています。

参拝を終え、
女鳥羽川を渡って、前日に続き中町へ!

今年も訪問。松本№1のお気に入り店、
御菓子処 翁堂(おきなどう)
周囲の景観に溶け込む蔵造り風の店舗と貴重な製菓道具や建築用の工具、
各種コレクションを保存する土蔵、そして博識にしてトーク達者な社長さんが
揃う、とっても魅力的なところ!

店頭ではやたらリアルな人形と、かわいらしい装飾品がお出迎え。

緑豊かな
中庭、そして奥の土蔵を眺めながら
お菓子とサービスのお茶を頂く、至福のひととき。
今回は洋菓子の
マーブルをチョイス。
社長さんと久々の再開も果たし、会話も弾みます!

お昼過ぎ、部署リーダーのお迎えで上がって参りました、
上高地!(かみこうち)
標高1500m、
梓川に沿って
細長く伸びた高原地帯は、年間を通して(比較的)冷涼な気候が保たれ、
山岳リゾートとして4月末~11月中旬に掛けてのシーズン中には
多数の観光客が訪れる
一大観光地(極寒に晒される冬季は閉鎖)
そういった人々に対してアクセスや宿泊施設の充実が図られる一方、
厳格な自然保護の取り組みが成されており、
梓川下流の沢渡(さわんど)から先へのマイカー進入を禁ずる
マイカー規制や
植物の採取・持ち帰り禁止、
外来種やペットの持ち込み禁止等、多数の制限が
設けられています(違反した場合、罰則が科されます)。
そうして保たれた自然の風景や貴重な動植物の存在から、
中部山岳国立公園の一部に指定されている他、
国の
特別名勝・特別天然記念物の扱いを受けています。

写真に見えている橋は、芥川龍之介の小説・「河童」で著名な
河童橋清流・
梓川をまたぐ吊り橋は、前方に
穂高連峰、
後方に
焼岳(やけだけ)を望む
絶好の立地!
さて、上高地に着いてから丁度1ヶ月。やっと、やっっっっっと、「赴任旅行」を
まとめ切ることが出来ました!
ここから半年程。しばらくは上高地や松本近辺での「お散歩」、あるいは
ちょっと遠出しての「旅日記」が主体となるかと思いますが、
皆さまお付き合いくださいませ。
次回は松本市街へ降りて、営業運転最終日を迎えた国鉄車両の模様と、
不測の事態を逆手に取った夜の松本探訪(第2回)!
私の運命や如何に!?

松本2日目のお昼は、我がソウルフード・とんこつラーメンが食べられる
ラーメン一風堂 松本店トッピングの海苔には、男性向け化粧品ブランド・「uno」と
タイアップしたメッセージが!
スープと肌は、なめらかな方がいい。だそうです。