一週間以上に渡って私を苦しめていた夏風邪とも、ようやく
決別の時がやって来たようで、一安心。
月が変わってからの、ようやくの書き込みでございます。

今回はお休みを利用しての
上高地散策!(と言っても先月の話となってしまいましたが)
私にとっては2年ぶりの訪問。
上高地を代表する観光スポットの一つ、
明神池(みょうじんいけ)を目指します!

河童橋前を出発し、小梨平キャンプ場を通過。
上高地も夏の盛り。辺りを包む
緑も随分と深くなって参りました。

キャンプ場のさらに奥、河童橋からおよそ一時間という行路。
澄み切った
清水や

ポツンと佇む切り株を横目にしつつ・・・


アップダウンの有る遊歩道を踏み越えて行きます。


視界の開けた場所からは、こんな眺めが!
穂高連峰や
梓川の流れが目前に迫ります。

静かな
池のほとり、穂高連峰の一角・
明神岳(みょうじんだけ)を望む好立地に建つ
宿泊施設、
朝焼けの宿 明神館遊歩道沿い、河童橋とここからさらに先の
徳沢との中間点に位置し、
明神池への参道が分かれる要地に佇む一軒宿。
館内では食事処が営まれ、周辺にベンチが置かれていることから、
ハイキング客にとっての憩いの場ともなっています。ここから目的地までは、あとわずか!
明神岳(標高2931m)を背にして
梓川に横たわる、
明神橋自然のままの丸太を組み合わせた吊り橋は、平成15(2003)年の架け替え。
周囲の風景に溶け込みつつも存在感を示す明るい色調の橋は、
その均整の取れた姿と相まって、良い撮影スポットともなります。

明神橋を渡り、鳥居を潜れば
明神池の入り口!
ここで¥300を支払い、奥へと進みます。
と、その前に忘れてはならないのが・・・
穂高神社奥宮(ほたかじんじゃおくのみや)
祭神は太古の昔、穂高岳に天降ったと伝わる
穂高見神(ほたかみのかみ)
父は宮崎で触れた
海幸山幸神話(1月記事参照)に関わる
海神・
綿津見神(わたつみのかみ)
かつて北九州にて栄え、信濃(長野県)の開発に功を成した
安曇族(あずみぞく)の
祖神にして、
日本アルプスの総鎮守(山のド真ん中に海の神、というのも不思議な話ですが)
実は
明神池は穂高神社の
私有地内に在り、詰まるところ
神域となっているのです。
そこへ足を踏み入れる事、また神の地たる
上高地に立つ者として、
まずはご挨拶。

やって来ました、散策の目的地・
明神池別名
鏡池、
神池とも。
その成り立ちは、目前に聳える
明神岳が
崩落して発生した
砂礫が、
梓川のかつての流路を塞いだ、というもの。
「一之池」と「二の池」から構成されており、止め処無く流れ込む伏流水により
冬でも完全に凍り付くことは無いそうな。
澄み切った水面と
明神岳が織り成す美観は、
下流域の
大正池や河童橋周辺と並ぶ、
上高地の
定番スポットちなみに・・・池に面し、
明神岳と正対する位置に建つ遥拝所、
2年前には
有りませんでした
池に沈殿した砂礫をも見通せるほどに澄んだ水が、豊富に
貯め込まれています。

「一之池」と
明神岳。
かつては
穂高連峰を指して「明神岳」と呼んだそうで、
「穂高大明神が鎮座する山々」という意を含んでいたとか。
間近で眺める壮大なる山景色に、この地へ立ち入った人々は神の姿を重ねたのでしょうか。

「一之池」の奥、より静謐な空気と揺らぎの無い水面を湛えた
二之池

周囲の風景を写す水面と絶妙に並ぶ石から成る光景は、
まるで日本庭園のよう。
なお、
二之池周辺の散策路は足場が悪く、桟道や木の根の上を伝っていったりもするので、
動きやすい靴&服装での来訪をおススメします。

散策路の行き止まりからは、轟轟たる水流が生まれていました。
ここ
明神池から発した水の恵みは、大地を潤し、
やがては
母なる海へと至ることでしょう。
幾多の命を育み守る
自然の萌芽が、ここに有ります。

散策の後は、まるで秘密基地への入り口のような路地を抜け、
宿泊施設・
旅荘 山のひだや内に併設された喫茶店、
カフェ・ド・コイショへ。

ほのかなオイルランプが照らし出す店舗は、軽食や岩魚料理を扱う食堂から
平成27(2015)年6月より
リニューアルオープン専属パティシエールによるお手製
日替わりスイーツと
オリジナルブレンドコーヒーが楽しめます♪

この日の日替わりデザート2種から、今回は
クリームブリュレをチョイス。
表面はこんがりと焼き上げられたカラメルでパリパリ、殻のようなカラメルに
包まれた中身のカスタードは、濃厚な舌触りと甘味を堪能出来る一品に
仕上がっています。
コーヒーがおススメとのことでしたが、この日は
紅茶の気分。
久方ぶりに(上高地に住んでいるのに!)堪能した自然と、人の営みが生み出した
信仰の痕。
この景色、この稀有なる
緑を真に守り得るのは、法でも決まりでも無い、
一人一人の心に掛かっている。
大自然で過ごす毎日に、その事をより強く感じるように思います。
さて、次回予告ですが・・・未定です(笑)
上高地内の紹介か、近隣の町、あるいは観光スポットか。
動きが有れば、またこちらでお会いすることでしょう。
それでは!


上高地夕景