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都の玄関から、白兎(はくと)に乗って。


食欲の秋、読書の秋、運動の秋・・・
皆それぞれに、灼熱の太陽と清涼なるバカンスのから
雪と森閑、凍てつく寒風の冬へと移り行くこの季節に
抱く思いはお有りのことと思いますが、私はこの時季を
旅の秋と捉えます。
私が己の在り方を見出した合唱団の演奏旅行、初めて
一人旅へと打って出た長野県、苦難と青春の中で向かった
湘南・・・思えば印象深い旅の数々、その出発点は
この季節にこそ在りました。
今年もまた、私にとっての「旅の季節」が、やって来る。

さて、長野県が世界に誇る山岳リゾート・上高地での
半年に及ぶ就労を終え、帰郷の途へ着くこととなった私。
しかし、当然ながらまっすぐ帰るのは面白くないので、
去る11月16日~23日の一週間、今年も長旅へと打って出ることとなりました。
行き先は西日本、山陰地方!
冬場の日本海側気候のお陰か、好天には恵まれない行路と
なりましたが、山海の豊かな自然や風景、グルメに
町並み、古よりの風土に彩られた旅の一ページをお届けします!

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今回の旅日記のスタートは、滋賀県米原市の玄関口・米原駅(まいばらえき)より。
前日のうちに松本市からここ米原へ出て一泊していた私。
(そちらも長距離&長時間の移動となりました。へとへと)
行程二日目、本格始動2日目のこの日もまた、ここ米原
から京都駅を経由して鳥取県中部の町・倉吉市へと
至る、乗車距離およそ360kmの大移動!
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まず私を京都駅まで運んでくれるのは、JR西日本が誇る飛び道具、
特急並みの高速性能と幅広い運用範囲で、京阪神を中心とした
旅客列車網の中核を成す新快速
北は福井県の敦賀駅、東は滋賀県の米原駅長浜駅から
京阪神地区を通り、西は兵庫県姫路駅
さらには赤穂市の播州赤穂駅までの広範囲を
特急並みの最高130km/h、都市圏では
停車駅を絞っての運転により、競合私鉄への最終兵器
利用者にとっては通常の乗車券のみで主要駅まで速達で
到達できる心強い味方となります。

使用車両は223系1000番台・2000番台・3000番台・
225系0番台・100番台
の5種。
写真の223系1000番台
阪神淡路大震災後の平成17(1995)年、新快速
スピードアップと輸送力増強を目的に製造・投入されました。
車体や室内の配置は先代の通勤電車・221系を参考に
外板素材をステンレスとして車体を軽量化。
高速走行に備えて北陸特急用681系をベースとした
台車を採用した他、関西国際空港アクセス用の0番台から
制御装置の変更が行われています。

室内では221系同様の各車3ヶ所の乗降扉に
間に2+2列のボックスシートを採用し、通勤時の着席利用や
観光客等の長距離移動が考慮されています。
乗降扉付近に設けられた引き出し式の補助椅子
(混雑時は使用不可)はこの形式からの採用。

新快速運用では他系列と共通運用とされており、
この列車では後継の2000番台と併結が行われておりました。
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米原駅を発車して、西へ。
山地琵琶湖に挟まれた肥沃の大地・近江平野
俊足を生かして疾駆します。
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沿線の主要駅に停まりながら駆け続けた列車は、大津市、山科を経て
京都盆地へ。
トンネルを抜けて鴨川を渡れば、間も無く京都駅
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やって参りました、日本が世界に誇る観光都市の玄関口・京都駅!
空の玄関口である空港を持たない都道府県の一つ・京都。
為に道路とともに鉄道が旅客や物流の輸送を一手に担うこととなり、
この観光都市への第一歩を刻む人の多くがこの駅に集うことになります。
しかも在来線と新幹線を発着させるJRに加え
近畿日本鉄道近鉄)や京都市営地下鉄といった
官民の鉄道各社、市内や郊外、長距離を結ぶ多数のバスまで集結するとあって、
常時人の姿が絶えることはありません。
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現在の駅舎は平成9(1997)年落成。京都駅舎としては4代目
地上11階+屋上という巨大駅舎には公共スペースとして8つの広場
4つの通路が設けられている他、
専門店や飲食店街、ミュージカルやコンサート、講演会等各種イベントを
催行する京都劇場まで、多数の施設を有しています。
加えてこの時期は紅葉シーズン真っ只中!
常の人通りに増して人種・老若男女問わず人で溢れかえる、
るつぼと化しています。
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紅葉シーズン真っ只中であると同時に、世間が意識するのは
翌月へと迫るクリスマス
京都駅のシンボル・大階段の4階部分に設けられた
イベントスペースには、高さ22m、見上げんばかりの大きさの
クリスマスツリーがお目見え!
おまけに今年は京都市とフランス・パリ市の友情盟約締結60周年
当たるそうで、ツリーの足元にはフランスカラーも!
今年だけの貴重な姿・・・かも知れない(笑)
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大階段を取り巻く商業ビルに、空の青が映ります。
紅葉見物にはうってつけの、好い天気!

さて、すっかり京都駅散策を満喫してしまっている私ですが、
ここを訪れたのは京都観光初めの一歩
刻むためにあらず!目的地はさらに向こう。
そこまでの足として今回利用するのが・・・
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特急スーパーはくと
平成6(1994)年、計画半ばにして中止へと追い込まれた国鉄智頭線
その後を受けて兵庫県・岡山県・鳥取県の沿線3県出資の下で
開業した第3セクター鉄道・智頭急行(ちずきゅうこう)
山陽と山陰を短距離で繋ぐ形となる路線を通って最短で
京阪神~山陰を結ぶべく登場した特急列車。

当初は京都・新大阪~鳥取・倉吉間で国鉄型気動車・キハ181系により
運転される「いなば」との併用となっていましたが、
平成9(1997)年には「いなば」を含め全列車が京都発着となり、
同年には全列車がスーパー化
以来関西圏と山陰地方を結ぶ最速の移動手段として
定着し、大阪~鳥取間2時間30分の俊足を生かし、
年間利用者100万人の利用実績を誇る人気列車と
化しています。
ネーミングの由来は鳥取県に伝わる民話・「因幡の白兎」
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使用車両はHOT7000系(ほっと7000けい)特急型気動車。
「スーパーはくと」専用車として平成6(1994)年に登場。
平成9(1997)年には増備車が登場し、キハ181系「はくと」を
置き換えました。
走行区間の多くでJR線を走る列車ですが、
所属元は先述した第3セクター・智頭急行
形式名に付くHOTは、沿線であり出資元の兵庫県(H)、
岡山県(O)、鳥取県(T)から取られています。

山間部や地形的抑制からカーブの多い智頭急行線や因美線(いんびせん)、
山陰本線を極力速度を維持して走るため、
カーブの直前からコンピューター制御で車体を傾ける
制御付き自然振り子装置を採用。
線形の良い東海道本線・山陽本線や高速走行に対応した
設備の整えられた智頭急行線において最高130km運転
行うべく、350馬力のエンジンを各車2基ずつ搭載。
電車並みの走行性能(設計上は160kmまでスピードアップ可能!)を
有する、バケモノ気動車
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HOT7000系には、二つの顔が存在しています。
上2点の写真に写る貫通型先頭車は、同形式において
3両のみ所属する、実はレアな存在。
多客期の増結時には編成中に組み込まれることもあり、
先頭に立つのはこちらの流線形先頭車が大多数。
しかしどちらもカッコいい!
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乗降ドアには車体と一体化し、ガイドレールに沿って
外側へとスライドするプラグドアを採用。
見た目と動作がイカす機構ですが、複雑な構造から
コスト増に繋がるため、採用例が一般的な乗降用ドアと比べて
少ないのが残念。
なお上記の通り外側へ向けて開くため、乗降の際は完全に開き切るまで
安易に近づかないように!
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デッキ付近は広々!乗降扉も大きめに造られています。
アクセントとして深い色の木目調が用いられており、
落ち着きと高級感を付与しています。
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第3セクター所有の車両は、デザインの自由度も高い。
その特色は洗面所にも表れており、各部の素材には
沿線の特産品をふんだんに使用。
デッキとの間を仕切るカーテンには倉吉市の特産品・
倉吉絣(くらよしかすり)、
照明には因州和紙(いんしゅうわし)と智頭杉(ちずすぎ)、
洗面器は因州中井窯(なかいがま)で出来ています。
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いざ客室内へ!
HOT7000系の客室は3クラス構成(グリーン車・普通車指定席・普通車自由席)。
今回は指定席を利用します。
自由席とは別デザインとされている普通車指定席。横2+2列の配置は
通常通りですが、ここにもオリジナリティいっぱい!
木目調を多用し、沿線の観光名所・鳥取砂丘を思わせる色合いの座席と床には、
砂丘の風紋をイメージした文様が描かれています。
またデッキとの仕切り扉にも、因州和紙を使用。
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木目調の手すりに、風紋が施された座席。
少し前面に張り出した枕が、程よいホールド感を与えてくれます。
ここで座席に掛けられた枕カバーにご注目!
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座席カバーには、沿線の観光名所が描かれています!
柄は座席ごとに鳥取砂丘三徳山投入堂(みとくさんなげいれどう)、
石谷家住宅宮本武蔵生誕地
西はりま天文台の5パターン。
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座席背面には、テーブルと傘ホルダーを設置。
こちらも木目で装飾されています。

いよいよ出発・・・ですが!
スーパーはくとの社内観察に熱中し過ぎたため、
沿線の車窓風景は次回へ持ち越し
関西都市圏から山陽~山陰へと移り行く景色を、お届けします。
それでは!
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京都駅内の土産物屋。
多種多様、品数豊富なお土産の数々が、美しくディスプレイされています。

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。