新日本海フェリー2~憧憬の大地を踏みしめて~
- 2019/04/27
- 11:31
日本列島では春の陽気が広がっていることと思いますが、
ここ北の離島はいまだ冬の厳しさが残り、冷たい風が容赦無く吹き荒れております。
今日から10連休(プラチナ・ウィークとでも言いましょうか)。
皆さま気候の変化、朝晩の冷え込みには十分注意して
お過ごし下さいませ。
さて、前回より船に乗り込み北の大地・北海道を目指しております。
今回はその続きから。
窓外を流れる北海道沿海の眺めと上陸前に味わう北の味覚、
そして私にとり人生初となる北海道上陸の模様をお届けします。

15時30分頃、水平線の向こうから奥尻島(おくしりとう)が見えて来ました。

北緯42度10分11秒、東経139度31分4秒。
北海道最西端に当たる、日本海に浮かぶ離島。
東西11km、南北27km、142.9k㎡という面積は離島としては私が居る利尻島に次いで
北海道第2位、全国14位。
島の全周はおよそ84kmとなっています。
その最大の特徴は豊かな自然。
島全体の約90%が山林や原野に覆われ、立ち上がる山地より澄んだ水を供給。
一方外周を波濤高き日本海が取り囲み、複雑に入り組んだ海岸線は
豊富な水産資源を産み出す。
観光資源ともなっている多彩な動植物と豊穣の海を抱く美しい島を、
船の上から堪能。

海岸線と佇立する山々を同時に見られるのも、起伏に富んだ離島ならでは。
沖合からは島内最高峰・神威山(かむいやま、海抜584.5m。右手の頂上がごちゃごちゃした山)と
第2位の勝澗山(かつまやま。左手、海抜427.7m、パーライトという人工発泡体の原石が採集される)、

島内第3位、展望台が設けられ気軽に登れる球島山(たましまやま、海抜369.3m)
といった、島内を縦断して連なる山々を見ることが出来ます。
小樽入港時を除いて陸地にもっとも近付くこの海域が、
船上から眺めるハイライト

奥尻島の後方、遥か彼方には、北海道本島の山並みが見えています。
形からすると、渡島半島の付け根部分に当たる
狩場山(かりばやま、標高1,520m)を主峰とした山々でしょうか。

船上からの眺めをたっぷり味わった後は、娯楽の時間。
「はまなす」「あかしあ」の6階にはコンファレンスルームという
公共施設が存在。
椅子が並べられ、モニターが設置された映画館のような空間では一日二回、
国内外の名作映画が上映されています。
今回私が視聴したのは昭和52(1977)年に封切りされた映画作品、
幸福の黄色いハンカチ(しあわせのきいろいハンカチ)
「男はつらいよ」シリーズや「たそがれ清兵衛」を監督として、
また「釣りバカ日誌」シリーズの脚本家を務める等「人情」を物語として描き出す
山田洋二(やまだ ようじ)氏がメガホンを取り、
故・高倉健(たかくら けん)さんや武田鉄矢(たけだ てつや)さん、
倍賞千恵子(ばいしょう ちえこ)さん、桃井かおり(ももい かおり)さんといった
メインキャストに、「男はつらいよ」の名優・渥美清(あつみ きよし)さんが
脇役として絡むという豪華なキャストが画面を飾る名作。
失恋のショックから仕事を辞め、赤いマツダ・ファミリアで北海道へ飛び出した
軽薄な青年・欽也(武田鉄矢)が恋人を職場の同僚に盗られて傷心旅行中の
口下手で不器用な女性・朱美(桃井かおり)をナンパするところから物語が動き出し、
成り行きで同行することとなった島雄作(高倉健)の抱える過去と秘密が
顕わになったことから、感動のクライマックスへ・・・
・・・それぞれに心の傷を抱えながらもどこか明るさとコミカルさを醸し出す序盤・前半から
シリアスと感動の織り成す後半・終盤への流れ、銀幕に名を遺す
名優たちの演技から展開される重厚な人情劇、とくと堪能させて頂きました。


映画を観終わってオープンデッキへ出てみると、ニセコ地域の山並み。

夕暮れ時(残念ながら曇天のため夕日は拝めず)、今度は日本海に突き出た
積丹半島(しゃこたんはんとう)が見えて来ました。
ここまで来れば、目的地はもうすぐ。

ここらで夕食!という事でやって来たのは、5階部分、カフェの反対側で営業している
レストラン・ジュピター
「阪九フェリー」同様カウンターから食べたい物を選んでトレイに載せ、
レジで会計を済ませるというカフェテリア形式
航海中は朝・昼・夕の3食を提供しており、朝は8:00~9:00、
昼は12:00~13:00、夕食18:00~19:00という時間帯で営業しており、
朝は軽めの朝定食、昼・夕は北海道グルメを中心に多彩なメインディッシュや
小鉢、麺類といったメニューが用意されています。

下船前に北海道の味覚をもう一つ!ということで選んだのは、
ホエー豚ジンギスカンセット
十勝産の「ホエー豚」という品種の低カロリー、高たんぱくをウリにする豚肉と
カボチャやニンジン、玉ネギ、もやしといった数種の野菜を特製ダレで焼き上げた、
食べ応えが有りつつもヘルシーな一品。
ご飯・味噌汁が付いて1,100円ナリ。
これに北海の幸代表・サーモンの刺身とホウレンソウのお浸しを付け、
ちょっと贅沢な夕食の出来上がり♪

オープンデッキとその先の海を見ながら、頂く。

遠ざかる積丹半島。
時間の経過とともに、夜の帳が広がって行きます。

夜8時台、ついに小樽の街明かりが見えて来ました。

フェリーターミナルが近付いたところで「はまなす」は後進へ入り・・・

20時45分頃、予定通りに接岸!

人生初!
踏み入れたいと願って止まなかった北の大地を、自分の足で踏みしめる時が
やって来ました!いや~、感動
ここからは小樽駅行きのシャトルバスに乗り込み(乗客は私だけ 笑。
他の方はお迎えやタクシー等、それぞれ移動手段を確保していた様です)

小樽築港駅からこれまた人生初となるJR北海道の車両に揺られること40分ほど。

北海道最大の鉄道駅・札幌駅に到着!
道都・札幌の玄関口として近郊への通勤電車や道内各地への特急列車、
さらに札幌市営地下鉄(こちらは「さっぽろ」とひらがなで表記)各線まで
乗り入れる、文字通り道内鉄道網の中心
また駅を主体とした複合商業施設・JRタワーを併設する
「街の中心」でもあります。
高さ160m、地上38階のタワーが聳え立つ。

広々とした札幌駅前通から、2泊を送る宿へ向かいます。
ついに到達しました、北海道!
ここから札幌で2泊、稚内で1泊して、最終目的地・利尻島を目指します。
何分忙しい仕事をこなしながらのアップとなるため毎日の更新は
難しいかと思いますが、完結までどうかお付き合い下さいませ。
次回は札幌市内散策!海の幸賑わう市場で、朝から買い物・グルメ三昧!
私の財布は生き残ることが出来るのか!?
それでは!


ライトアップ・テレビ塔!
参照:「奥尻町」
「奥尻島観光協会」
「新日本海フェリー」
「JRタワー」公式サイト
Amazon「幸福の黄色いハンカチ」レビュー
登山情報サイト「ヤマケイオンライン」
ここ北の離島はいまだ冬の厳しさが残り、冷たい風が容赦無く吹き荒れております。
今日から10連休(プラチナ・ウィークとでも言いましょうか)。
皆さま気候の変化、朝晩の冷え込みには十分注意して
お過ごし下さいませ。
さて、前回より船に乗り込み北の大地・北海道を目指しております。
今回はその続きから。
窓外を流れる北海道沿海の眺めと上陸前に味わう北の味覚、
そして私にとり人生初となる北海道上陸の模様をお届けします。

15時30分頃、水平線の向こうから奥尻島(おくしりとう)が見えて来ました。

北緯42度10分11秒、東経139度31分4秒。
北海道最西端に当たる、日本海に浮かぶ離島。
東西11km、南北27km、142.9k㎡という面積は離島としては私が居る利尻島に次いで
北海道第2位、全国14位。
島の全周はおよそ84kmとなっています。
その最大の特徴は豊かな自然。
島全体の約90%が山林や原野に覆われ、立ち上がる山地より澄んだ水を供給。
一方外周を波濤高き日本海が取り囲み、複雑に入り組んだ海岸線は
豊富な水産資源を産み出す。
観光資源ともなっている多彩な動植物と豊穣の海を抱く美しい島を、
船の上から堪能。

海岸線と佇立する山々を同時に見られるのも、起伏に富んだ離島ならでは。
沖合からは島内最高峰・神威山(かむいやま、海抜584.5m。右手の頂上がごちゃごちゃした山)と
第2位の勝澗山(かつまやま。左手、海抜427.7m、パーライトという人工発泡体の原石が採集される)、

島内第3位、展望台が設けられ気軽に登れる球島山(たましまやま、海抜369.3m)
といった、島内を縦断して連なる山々を見ることが出来ます。
小樽入港時を除いて陸地にもっとも近付くこの海域が、
船上から眺めるハイライト

奥尻島の後方、遥か彼方には、北海道本島の山並みが見えています。
形からすると、渡島半島の付け根部分に当たる
狩場山(かりばやま、標高1,520m)を主峰とした山々でしょうか。

船上からの眺めをたっぷり味わった後は、娯楽の時間。
「はまなす」「あかしあ」の6階にはコンファレンスルームという
公共施設が存在。
椅子が並べられ、モニターが設置された映画館のような空間では一日二回、
国内外の名作映画が上映されています。
今回私が視聴したのは昭和52(1977)年に封切りされた映画作品、
幸福の黄色いハンカチ(しあわせのきいろいハンカチ)
「男はつらいよ」シリーズや「たそがれ清兵衛」を監督として、
また「釣りバカ日誌」シリーズの脚本家を務める等「人情」を物語として描き出す
山田洋二(やまだ ようじ)氏がメガホンを取り、
故・高倉健(たかくら けん)さんや武田鉄矢(たけだ てつや)さん、
倍賞千恵子(ばいしょう ちえこ)さん、桃井かおり(ももい かおり)さんといった
メインキャストに、「男はつらいよ」の名優・渥美清(あつみ きよし)さんが
脇役として絡むという豪華なキャストが画面を飾る名作。
失恋のショックから仕事を辞め、赤いマツダ・ファミリアで北海道へ飛び出した
軽薄な青年・欽也(武田鉄矢)が恋人を職場の同僚に盗られて傷心旅行中の
口下手で不器用な女性・朱美(桃井かおり)をナンパするところから物語が動き出し、
成り行きで同行することとなった島雄作(高倉健)の抱える過去と秘密が
顕わになったことから、感動のクライマックスへ・・・
・・・それぞれに心の傷を抱えながらもどこか明るさとコミカルさを醸し出す序盤・前半から
シリアスと感動の織り成す後半・終盤への流れ、銀幕に名を遺す
名優たちの演技から展開される重厚な人情劇、とくと堪能させて頂きました。


映画を観終わってオープンデッキへ出てみると、ニセコ地域の山並み。

夕暮れ時(残念ながら曇天のため夕日は拝めず)、今度は日本海に突き出た
積丹半島(しゃこたんはんとう)が見えて来ました。
ここまで来れば、目的地はもうすぐ。

ここらで夕食!という事でやって来たのは、5階部分、カフェの反対側で営業している
レストラン・ジュピター
「阪九フェリー」同様カウンターから食べたい物を選んでトレイに載せ、
レジで会計を済ませるというカフェテリア形式
航海中は朝・昼・夕の3食を提供しており、朝は8:00~9:00、
昼は12:00~13:00、夕食18:00~19:00という時間帯で営業しており、
朝は軽めの朝定食、昼・夕は北海道グルメを中心に多彩なメインディッシュや
小鉢、麺類といったメニューが用意されています。

下船前に北海道の味覚をもう一つ!ということで選んだのは、
ホエー豚ジンギスカンセット
十勝産の「ホエー豚」という品種の低カロリー、高たんぱくをウリにする豚肉と
カボチャやニンジン、玉ネギ、もやしといった数種の野菜を特製ダレで焼き上げた、
食べ応えが有りつつもヘルシーな一品。
ご飯・味噌汁が付いて1,100円ナリ。
これに北海の幸代表・サーモンの刺身とホウレンソウのお浸しを付け、
ちょっと贅沢な夕食の出来上がり♪

オープンデッキとその先の海を見ながら、頂く。

遠ざかる積丹半島。
時間の経過とともに、夜の帳が広がって行きます。

夜8時台、ついに小樽の街明かりが見えて来ました。

フェリーターミナルが近付いたところで「はまなす」は後進へ入り・・・

20時45分頃、予定通りに接岸!

人生初!
踏み入れたいと願って止まなかった北の大地を、自分の足で踏みしめる時が
やって来ました!いや~、感動
ここからは小樽駅行きのシャトルバスに乗り込み(乗客は私だけ 笑。
他の方はお迎えやタクシー等、それぞれ移動手段を確保していた様です)

小樽築港駅からこれまた人生初となるJR北海道の車両に揺られること40分ほど。

北海道最大の鉄道駅・札幌駅に到着!
道都・札幌の玄関口として近郊への通勤電車や道内各地への特急列車、
さらに札幌市営地下鉄(こちらは「さっぽろ」とひらがなで表記)各線まで
乗り入れる、文字通り道内鉄道網の中心
また駅を主体とした複合商業施設・JRタワーを併設する
「街の中心」でもあります。
高さ160m、地上38階のタワーが聳え立つ。

広々とした札幌駅前通から、2泊を送る宿へ向かいます。
ついに到達しました、北海道!
ここから札幌で2泊、稚内で1泊して、最終目的地・利尻島を目指します。
何分忙しい仕事をこなしながらのアップとなるため毎日の更新は
難しいかと思いますが、完結までどうかお付き合い下さいませ。
次回は札幌市内散策!海の幸賑わう市場で、朝から買い物・グルメ三昧!
私の財布は生き残ることが出来るのか!?
それでは!


ライトアップ・テレビ塔!
参照:「奥尻町」
「奥尻島観光協会」
「新日本海フェリー」
「JRタワー」公式サイト
Amazon「幸福の黄色いハンカチ」レビュー
登山情報サイト「ヤマケイオンライン」