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特急サロベツ2~豪華ラウンジと温もり駅舎~

ついに始まりました、道東旅!
(私にとって)未だ見ぬ地を目指しての鉄路が続いている訳ですが、
今回は「サロベツの車窓から」後編と「ノースレインボーエクスプレス」車内に設定された
社交場(サロン)のようなフリースペース・ラウンジの様子、
そして天然木を多用したデザインで機能性と過ごしやすさを両立した
旭川駅舎の情景をお届けします。
サロベツ
宗谷本線を行く、特急サロベツの旅。
幌延町(ほろのべちょう)の中心駅・幌延駅を過ぎたあたりから、
車窓右手に全国第4位道内2位の総延長を誇る大河・
天塩川(てしおがわ)が現れます。
サロベツ2
豊かな山林の中に在って、その流れは悠々と、穏やか。
時に線路に寄り添い、時に離れて行く水流を、時折徐行しながら眺めます。
サロベツ3
澄んだ水面は、鏡の如く。
サロベツ4
川沿いを抜けると、平野部へと出て参りました。
サロベツ5
ここで一旦座席を離れ、編成中間の3号車へ。
前回記事でも触れた通り、3号車は上下階に分かれた2階建て(ダブルデッカー)車。

上階は座席が並ぶ客室(ただし天窓の有無や側面窓の寸法、座席数など
他の車両との差異あり)となっていますが、乗降デッキから一段下がったところには、
サロン風のラウンジが設定されています。

緩やかな曲線を描きながら伸びる窓。
その窓を背に片側にはベンチ式のシート、もう片側にテーブルと
ゆったりとした造りのソファが置かれています。
サロベツ6
テーブルとソファを接写。
複数人でも悠々と寛げるソファは、身体が沈み込むほどの柔らかさ。
背もたれに身を預けてしまえば、ここが「列車の中」ということを忘れてしまいそう。

表面には細かな模様が入れられ、木目が際立つテーブル共々
90年代初頭のJR北海道が抱いた意気込みが感じられます。
サロベツ7
ラウンジを飾る照明器具。
3号車ラウンジ周辺の各所には北海道各地の名所や自然風景を描いた
絵画が飾られ、上質なソファ共々、列車内と言うよりはホテルのロビー
寛いでいるかのような錯覚に陥ります。
サロベツ8
窓からの眺めも、プレミアム。
特別に低い視界からは、駅のホームを見上げるという
レア体験も楽しめます♪
サロベツ9
名寄駅を過ぎると、高速化工事が施行された区間へ。
最高速度もそれまで(稚内~名寄間)の95km/hから120km/hへ引き上げられ、
流れる車窓からも速度域の変化が感じられます。
サロベツ10
和寒(わっさむ)~塩狩~蘭留(らんる)駅間は、難所・塩狩峠(しおかりとうげ)に挑む峠越え。
列車の両側に樹木や草木が迫り、一段と響き渡るエンジン音が、
その容易ならざることを教えます。
サロベツ11
塩狩峠を越え、農耕に適した大地が広がる上川盆地(かみかわぼんち)へと
下りて参りました。
車窓からは「北海道最高峰」・旭岳(2,291m)を主峰とする
大雪山(たいせつざん、もしくはだいせつざん)系の山々。

晴れていれば2,000m級の峰々が連なる雄大な景色が眺められる・・・筈なのですが、
ご覧の通り頂上付近は雲の中
自然は気まぐれ、時の運。
サロベツ12
10時35分、定刻よりも16分の遅れながら、終点・旭川駅に到着!
ここまで約4時間、259kmを踏破したノースレインボーエクスプレス
一度回送列車として車両基地へと引き上げ、13時35分発、稚内行きの
サロベツ1号」としてこの日2度目となる鉄路へと踏み出します。

なお今回乗車した「ノースレインボーエクスプレス」ですが、JR北海道では
キハ261系1000番台をベースとして新たな観光用車両キハ261系5000番台)の
開発を進行中であり、来年以降毎年1編成、合計2編成の製造が予定されています。

それら新型車両が就役すれば、この「ノースレインボーエクスプレス」の引退は確実
フラノエクスプレス」等でこの豪華車両を体験する機会も限られてくると思われます。
鉄旅好きの皆さん、乗るなら今のうちですよ!
旭川駅
この日の旅路はまだまだ続きますが、次なる列車までは時間が空きます。
で、折角立ち寄った訳ですし、ここからは旭川駅内部、およびその周辺を
見て回りましょう!

大雪山系より端を発した石狩川、美瑛地域より流れ込む忠別川(ちゅうべつがわ)などの流れに潤され、
上川盆地の中央に開けた旭川市
道都・札幌に次ぐ道内第2位、33万9,600人ほどが暮らす大都市の玄関口として、
旭川駅が存在しています。

札幌を経て小樽・長万部(おしゃまんべ)・函館へと至る函館本線
美瑛・富良野といった観光地とを結ぶ富良野線
北進して名寄・天塩・稚内方面へと向かう宗谷本線
上川盆地を抜けて遠軽(えんがる)・北見・網走(あばしり)へと至る石北本線(せきほくほんせん)の
4路線の列車が乗り入れる、一大ターミナル駅

そんな交通拠点では平成19(2007)年度~同24(2012)年度に掛けて
駅舎のリニューアル工事が行われ、
外観は2層から成るガラス張りの高架構造、内部は1階に改札口や商業施設、
2階が改札階とホームを繋ぐコンコース、3階が列車が発着するホームと役割を分け、
道産の天然木を用いた木の香り漂う温かな空間へと変貌を遂げました。
旭川駅2
2階コンコースから、1階部分を見下ろす。
ガラス張りの壁面から差し込む光で、空間全体が明るい雰囲気に包まれています。
広々とした通路は中央部分に柱を寄せ、その間にフリースペースや芸術作品を展示。
窓と反対側に店舗を集めることで、行き交う人々の動線を確保しつつ、
分かりやすく過ごしやすい空間作りに成功しています。
旭川駅3
ドドンとオブジェが鎮座する1階中央付近。
奥が中心市街地への入口となる「北口」、手前側が「南口」となります。
旭川駅4
忠別川に面した南口を出ると、そこは北彩都ガーデン(きたさいとガーデン)と名付けられた
庭園施設。

駅舎のリニューアルと並行して工事が進められ、平成27(2015)年にオープン。
「まちなかのオアシス」をテーマにおよそ12haの敷地面積を4つのエリアで分け、
300種類8万株もの草花が、周囲の景観とともに
市民・観光客の区別なく訪れる人を和ませています。
旭川駅5
北彩都ガーデン、そして旭川市街を貫く忠別川(ちゅうべつがわ)

風光明媚な美瑛町(びえいちょう)・忠別岳より流れ出て、
59.2kmを経た旭川市内で美瑛川と合流する河川。
元はアイヌ語で「波立つ川」を意味する「チウペッ」(chiu-pet)と呼ばれていたのが
「チュプペツ」(日、川の意)へと変化し、それが旭川の由来となったとされています。
旭川駅6
北彩都ガーデン」の一角に展示されているのは、神居古潭石(かむいこたんせき)

旭川市郊外に広がる景勝地・神居古潭より採取される鉱石で、
太古の火山活動で湧き出た溶岩が、地殻変動による圧力を受けることで生成される
変成岩(へんせいがん)という岩石の一種。

古くよりアイヌ民族の間で「聖なる地」とされる場所で産出され、様々な色彩に輝く石は
パワーストーンとしても珍重されています。
旭川駅7
大地の脈動、積み上げられた歳月を感じさせる、石の文様。
これらの神居古潭石は、色も違えば形も質感もさまざま。
ザラザラ、ツルツル、いろんな感触が楽しめます♪
旭川駅8
こちらは駅舎北口。
改札階からホーム上面まで、一体的なガラス張りとなっています。
旭川駅9
緑豊かな南口とは対照的に、市街地に面した北口周辺は「都市」の装い。
イオンモール旭川駅前を始めとする商業施設、
「JRイン旭川」などの宿泊施設が連なります。

ここまで4時間を要した行程。しかし、この旭川はまだ折り返し点
ここからさらに4時間、237kmを駆け抜けます。
次回は監獄流氷の街・網走を目指しての鉄旅!
あの上級クラスに揺られながら、盆地と山地を抜け、
鉄路建設を巡る苦難と過酷な歴史にも触れて参ります。
それでは!

参照:旭川市
    北彩都ガーデン
    国土交通省北海道開発局 旭川開発建設部 公式ホームページ
    一般社団法人 鉄道建築協会
    パワーストーン辞典 Pascle(パスクル)
    Wikipedia

コメント

こんばんは。

20歳のころ旭川駅を降り、ユースホステルに泊まったことがあります。
駅も街も暗い雰囲気であったことをよく覚えています。
旭川駅はこの10年間で3度下車しましたが、駅も街もすっかり「明るく」!?変わっていました。
ここから富良野へ行く人が多いからかもしれません。
私にとっては、北海道の駅の中で、もっともお洒落で居心地のいい駅かも知れません。
北海道と言えば、なぜか道北と道東へ行きます。
うまく言葉では表現できませんが、なぜか郷愁を感じます。
遠くへ来たと……。

No title

こんにちは!

景色も素敵ですが、車内もおっしゃるようにホテルのような作りですね(^J^)

長距離の移動だとこういった作りがリラックスできていいかもしれませんね(*´▽`*)

旭川駅おしゃれですね~空港みたいなデザインでいいなと思います!

こんばんは

yamashiro94さん、コメントありがとうございます。
旭川駅の旧駅舎は写真で拝見しただけですが、
昭和の「古風な駅」といった印象を受けました。
それからすると、駅や駅周辺も随分と様変わりした
ようですね。

道北と道東に感じる郷愁・・・なんだか
分かるような気がします。
私も北海道行きを決めた時に、「北へ行こう!」
一段落着いた後の旅も「道東へ行こう!」といった
感じでした。
あのあたりの地域には、旅人を惹き付ける
「何か」があるのかも知れませんね。

No title

こんばんは
deikai20さん、コメントありがとうございます!
最近ではバブル期前後に登場した豪華で快適な
車両が続々引退し、新しくて座席ごとの快適性は
高いけれど、「移動手段」に徹した車両が増えている
ように感じ、寂しい気もいたします。

旭川駅は、駅内外ともに素敵な空間でした♪

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。