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摩周歩き(まちあるき)~湯煙と水の町を進む~

摩周(ましゅう)
道東内陸部に広がる町、弟子屈町(てしかがちょう)の、主要な集落の一つ。
周囲には豊かな自然を抱え、世界屈指の透明度と「摩周ブルー」と呼ばれる
美麗な色彩を持つ摩周湖(ましゅうこ)や、
大スケールの展望を誇る国内最大のカルデラ湖・屈斜路湖(くっしゃろこ)といった
景勝地へのアクセス拠点となる他、
釧路川沿いに開けた町の中では、肌触り良く、保温効果の高い
お湯が湧き出す摩周温泉街が、訪れる人を待ち受けています。

今回はこの摩周にて途中下車!
国立公園(阿寒摩周国立公園)にも指定された
山野に育まれた、温泉と清水の町を歩きます。
摩周歩き 1
網走からの普通列車で降り立った、摩周駅
昭和4(1929)年、国鉄弟子屈駅(てしかがえき)として開業。
白亜の壁に出入口に施されたレンガ調の装飾、
青色屋根が目を引く洋風建築がステキな駅舎は、
平成2(1990)年に完成した3代目(J・・・なんちゃら)

駅が所在している町と同様に、周辺景勝地へと向かう観光の拠点として、
また摩周温泉滞在の為の玄関口としても機能しており、
駅舎内には観光案内所も併設。
壁面上部に設置されたモニターでは弟子屈町内の観光名所が紹介され、
ガラスケース内には周辺地域の名産品が、棚には各種観光パンフレットが
ラインナップされています。
摩周歩き 2
駅舎の正面入口では、カラフルなステンドグラスが輝きます♪
摩周歩き 3
「温泉の町」でもある、摩周。
観光案内所横には、駅舎内でありながら飲泉場が設置されています。
泉質は摩周温泉街から湧き出るものと同じ、ナトリウム―塩化物泉

旧泉質名では「弱食塩泉」と称され、浴用としての効能は
・神経痛
・筋肉痛
・関節痛
・五十肩
・運動麻痺
等々。
一方飲用としては慢性消化器病、慢性便秘に効能がありますが、
腎臓病、高血圧症、むくみといった症状の方は要注意の、
禁忌症とされています。
良き薬には、毒がある
温泉を楽しむ為に、しっかりと効能や病への向き・不向きを
見極めましょう!
摩周歩き 4
気軽な「湯浴み」スポットを、もう一つ。
摩周駅舎の左隣に造られた足湯、ぽっぽ湯
泉質は飲泉場と同じ「ナトリウム―塩化物泉」。

列車待ち、バス待ちの時間にピッタリな足湯は、
年中無休、24時間いつでも利用可能。
石組に囲まれた浴場の上には屋根が架けられ、
雨が降っても安心してお手軽温泉体験が楽しめます♪
摩周歩き 5
お湯が絶えず注がれる足湯。
無色透明、特に匂いもしない泉質ですが、足を浸けてみると微かな
「とろみ」が感じられ、じっくり、足先から暖まる!
これからどんどん冷え込む季節、「心の薬」はやはり温泉ですね♪
摩周歩き 6
釧路川沿いに広がる、摩周の町。
釧路川は総延長154km、流域面積2,510k㎡。
弟子屈を代表する名所・屈斜路湖を水源として摩周地域、
釧路湿原、釧路市街地を通って太平洋へと注ぐ、一級河川

水源となる屈斜路湖はアイヌ語で「薬湯の湖」を意味する
「クスリトウ」の名で呼ばれており、
その屈斜路湖から流れ出る川はクスリ川
これが転じて釧路川となったと考えられています。
摩周歩き 7
温泉街を抜け、住宅地でしばしさまよいながら(笑)川沿いを歩いて行くと、
前方から木造の橋が見えて来ました。
ここを渡った向こう岸が、この日の散策の目的地。
摩周歩き 8
釧路川に架かる橋の名は、なんだろう橋
なんとも不思議なネーミングですが、地元の中学生(当時)曰く
「遠くから見ると一体なんだろう?と思った」ことから来ているそう。

橋を構成する木材には、西アフリカ産の丈夫で長持ちなボンゴシを採用し、
55メートルの長さは平成9(1997)年9月の落成当時、
木造の橋梁としては日本一だったそう。
摩周歩き 9
橋の上からは、摩周地域の山並み。
あの山々を越えた先が、満々と水を湛えた屈斜路湖でしょうか?
摩周歩き 10
付近には、散策や水鳥観察などが楽しめる、
水郷公園(すいごうこうえん)が広がっています。
摩周歩き 11
「なんだろう橋」の向こう岸に、ロッジ風の建物が見えて来ました。
ここは道の駅 摩周温泉
平成5(1993)年に「道の駅」登録を受けた施設で、
平成23(2011)年には「てしかがの魅力を伝え、人々が集うふれあいの里」を
コンセプトに、大規模リニューアルを実施。

その結果従来の15倍となる890㎡の床面積に、
イベントコーナーや情報コーナー、観光案内所、ギャラリーから成る
交流ゾーン
特産品販売コーナーや名物・「エゾシカバーガー」が食べられる
テイクアウトコーナーが設けられた物販ゾーンが入り、
その周囲に清水流れる庭園や足湯、24時間対応トイレなどを整備した
複合施設へと生まれ変わり、摩周市街地から少し離れているにも関わらず、
多数の人々が訪れる人気スポットと化しています。

営業時間・・・8:00~18:00(5~10月)
         9:00~17:00(11~4月)
休館日・・・年末年始(12/30~1/3日)
アクセス・・・摩周駅から車5分、徒歩約25分
摩周歩き 12
釧路川に向けて建てられている、「道の駅」。
その裏手には冬支度を終えた針葉樹が立ち並び、こちらも「自然」の装い。
摩周歩き 13
「裏庭」から轟々と湧き出る清水、森の天然水
ココから続く小川の水源ともなっている、地下70mから湧き出す天然水。
摩周地域の山々に降り注ぎ、長い年月を掛けてたっぷりと養分を吸い取った水は、
ひんやりとしていて、とってもおいしい♪

温泉だけではない、「大地の恵み」。
摩周歩き 14
建物入口から中へ進むと、素敵な雰囲気の玄関ホールがお出迎え♪
摩周歩き 15
「玄関ホール」の三方を囲むように掲げられた絵画は、
北見市出身、横浜市在住の女流画家・伊東操(いとう みさを)さんの作品。

いずれもアイヌの人々の間で「神の鳥(アイヌ語では「コタンコロカムイ」と称する)」として
崇敬された、北海道のみに生息する絶滅危惧種の鳥・
シマフクロウをテーマに、
猛禽類の躍動感と自然の逞しさを、力強いタッチで描いています。
摩周歩き 16
上部に「シマフクロウ(コタンコロカムイ)」の絵を戴いた、暖炉調の装飾。
その前に置かれているのは、平成29(2017)年10月に実施された
国立公園の名称変更(阿寒国立公園阿寒摩周国立公園)を記念して運転された
臨時列車・阿寒摩周国立公園誕生記念号(長い・・・)の
ヘッドマーク

イラストには摩周地域の代表的景観である摩周湖硫黄山
さらにこの時国立公園区域に取り入れられた、
清里町の神の子池が描かれています。

このヘッドマークは「阿寒摩周・・・以下略」号の運転終了後に
JR北海道より弟子屈町に寄贈され、
ここ「道の駅 摩周温泉」にて展示されています。
摩周歩き 17
玄関ホールの左手は、弟子屈町の観光情報を発信する「パンフレットコーナー」や
「情報コーナー」、北海道の自然をテーマとした展覧会等が開かれる
「イベントコーナー」、常時絵画作品が展示されている「ギャラリー」から成る、
交流ゾーン

明るく広々とした造りと、アイヌ文様のような装飾が印象的。
摩周歩き 18
その一角で紹介されているのは、
全勝優勝8回を含め通算32場所優勝、2度の6場所連続優勝、
最長45連勝を記録し、「巨人・大鵬・卵焼き」と讃えられた、
昭和の大横綱(第48代横綱)・大鵬(たいほう)関!

日米開戦直前の昭和15(1940)年に樺太(サハリン)に生まれ、
終戦間際の混乱から逃れて、家族とともに北海道本島へ移住した大鵬関。
弟子屈町は彼が育った第二の故郷と呼べる場所であり、
その縁で現役時代の写真や手形、「夢」の一字が刻まれた額が飾られています。

弟子屈町内川湯温泉には、大鵬関(本名・納谷 幸喜、なや こうき)が
幼少期を過ごした「生家」、大鵬関を顕彰し、貴重な資料が展示されている
「川湯相撲記念館」が残されているそうです。

またこの時、「イベントコーナー」では写真家・渡邉明子(わたなべ あきこ)さんの
作品を展示した写真展が開催されており、厳しい北海道の大自然に生きる、
愛らしくも逞しい動物たちの表情に、心奪われました♪
キタキツネ、かわゆい。
摩周歩き 19
「交流ゾーン」を見た後は、物販ゾーンでお買い物!

その大部分を占める「特産品販売コーナー」では、摩周や阿寒地域、清里町といった
周辺地域の特産品が販売され、右手の「テイクアウトコーナー」では、
北海道のそこら中を跳梁跋扈する野生動物・エゾシカを使った
エゾシカバーガーを購入し、道の駅内で頂くことが出来ます。
摩周歩き 20
一方私が購入したのは、弟子屈町内の「渡辺体験牧場」にて、
無農薬・ストレスフリーの環境下で伸び伸び育てられた
牛から採った、牛のおっぱいミルク(インパクト大なネーミング!)

そしてかぼちゃの風味をぎゅっと凝縮し、
ほんのりとした苦味とかぼちゃ本来のそれに近い甘味が感じられる、
かぼちゃプリン
摩周歩き 21
建物裏手のテラス席にて、木立と湧水を眺めながら、頂く。
牛のおっぱいミルク」はさらっとした飲み口で、
牛乳特有の「エグみ」の感じられない、飲みやすい味となっていました。

豊かな山林と地より湧き出る清水と温泉、
そこで育まれた農産物に恵まれた地・弟子屈。
今回は旅の合間の「立ち寄り」に止まりましたが、この地域への再訪が叶いし折には、
屈斜路摩周両湖沼と合わせ、じっくり探索を楽しみたいものです♪

次回は「釧網本線の旅」・後半戦。
道内屈指の人気駅弁を生み出す摩周駅前の有名店でお昼を頂き、
列車で摩周地域と釧路湿原を抜けてから、
次なる滞在先・阿寒湖へと至ります。
それでは!
摩周歩き 23
「道の駅 摩周温泉」にて購入したお土産セット・その2。
釧網本線沿線、清里町にて醸されたじゃがいも焼酎・清里飲み比べセット

少量ずつ主力製品の飲み比べが出来る「おトクセット」で、
優しい香りと柔らかく包み込むようなじゃがいもの風味が感じられる「ノーマル」、
44度(!)ものアルコール分で、口に含んだ瞬間から強烈な
パンチが襲い来る「原酒」、
味、香りともに控えめで、あっさりとした「樽」、それぞれの個性を楽しみました♪

参照:弟子屈観光情報ポータルサイト 弟子屈なび
    国土交通省水管理・国土保全局
    北海道の道の駅総合サイト 北の道の駅
    道の駅摩周温泉 ホームページ
    Wikipedia

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。