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阿寒湖遊覧船~そよ風とともに、湖上を渡る~

10.31 tursday
阿寒湖遊覧船 1
道東旅も折り返しを過ぎた4日目。やって参りました、阿寒湖(あかんこ)
道東内陸部、釧路市中心部から車で2時間ほどの距離。
山に囲まれた標高419mの位置にある、淡水湖(たんすいこ)
面積は13.28㎢、周囲30km、水深は平均18m、最大44m。
北海道では5番目の大きさを持つ湖で、約15万年前の火山活動によって
形成された、カルデラ湖

阿寒湖を含めた周囲の大自然は阿寒摩周国立公園として
大切に保護され(阿寒湖周辺地域は昭和9(1934)年、
国内2番目の国立公園に指定されています)、
特別天然記念物・マリモを始め、多様な動植物が守られ、育まれています。

火山帯の真っ只中に開けた湖畔には、大地の恵みである温泉が湧きだし、
阿寒湖周辺の自然とともに観光の目玉ともなっており、
湖の南東~南西沿岸に掛けて、温泉街が形成されています。

神秘的な光景が広がる阿寒地域は、アイヌの人々の間で神聖な場所として
守り伝えられており、温泉街に隣接して、北海道でも最大となる
アイヌコタン(アイヌの人々の集落)が存在。
独特な建築様式の建物が並ぶ集落では、アイヌ料理や木彫りの民芸品、
再現された集落やアイヌの風習を伝える劇場が並び、
日本のそれとは異なる、「異文化」の香りを感じることが出来ます。

冬期の北海道は、例外なく厳しい寒さと降雪に晒されます。
ここ阿寒湖もその例に漏れず、長い冬の間には湖面が氷結
厳しい寒さの中で、氷上からワカサギ釣りに興じる人々、凍り付いた水蒸気が
花畑のように連なるフロストフラワーの見物に訪れた人が、
冬の湖畔を賑わせます。
阿寒湖遊覧船 3
湖畔には、リゾートホテルが林立。
天然温泉と自慢のサービスを携えた宿泊施設が、来訪者を待っています。
阿寒湖遊覧船 2
満々と水を湛える阿寒湖
辺りを囲む山々は、開発を厳しく制限された「自然のまま」の姿。
そこから注がれた美しい水が、生き物を、大地を潤しています。
阿寒湖遊覧船 24
湖畔に立ったならば、是非足下を覗いてみてください!
阿寒湖の透明度は、驚きの水深5m
浅瀬ならば、湖底に沈む石の一つ一つに至るまで、
つぶさに見て取ることが可能です!
阿寒湖遊覧船 4
温泉とレイクビューが同居している阿寒湖
今なお続く地球の脈動を示すように、湖面のあちこちからは絶えず
白煙が立ち上っています。
阿寒湖遊覧船 5
阿寒湖散策の第一歩として選んだのが、
阿寒観光汽船(株)が運航する、遊覧船

5月から11下旬まで毎日運航されており、所要時間はおよそ85分。
温泉街に面した二つの乗り場から発着し、湖上の島々や名所を眺めながら
18kmのコースを一回り。
寄り道となるチュウルイ島では15分の下船時間が設けられ、
島内の「マリモ展示観察センター」にてマリモ鑑賞
というコース構成となっています。

乗船運賃
大人・・・2,000円
子供・・・1,040円
団体料金・・・1,740円
同子供料金・・・910円
(※増税前の料金です)
運航時刻
4月15日~4月30日・・・不定期
5月1日~6月30日・・・6:00~11:00、13:00~17:00の毎時
7月1日~8月31日・・・6:00~17:00の毎時
9月1日~9月30日・・・6:00~16:00の毎時
10月1日~10月20日・・・6:00~11:00、13:00~16:00の毎時
10月21日~11月10日・・・6:00~11:00、13:00~15:00の毎時
11月11日~11月30日・・・9:00、11:00、13:00、15:00
毎時0分に「まりもの里桟橋」発、冬期運休。
(※既に今期の運航は終了しております)
阿寒湖遊覧船 6
2隻体制で運航されている遊覧船。
私が乗船した10:00発の便に充当されたのは、ましゅう丸
奇しくも前日に立ち寄った「摩周」の名を冠した船。
僚船「すずらん丸」とともに観光客を乗せ、ゆったりとした船足で
風光明媚な阿寒湖上を走ります。
(スペックは公式サイトにも詳細が無かったため、割愛)
阿寒湖遊覧船 10
全体像はこんな感じ。
(「あかん丸」が無いのは何故なのか・・・響きが悪いのか?)
阿寒湖遊覧船 7
乗船口から乗り込むと、そこは開放的な後部甲板
湖面に吹く風を感じながら、心地良く景色を眺められるベンチ席が並びます。
阿寒湖遊覧船 8
船体中央から前方に掛けては風を凌げる客室となっており、
3~4人掛け程度の長椅子が並べられています。
阿寒湖遊覧船 9
ドリンクも置けるミニテーブル付き。
阿寒湖遊覧船 11
10:00ちょうど、私を乗せた「ましゅう丸」は、「まりもの里桟橋」から出航。
1周85分、阿寒湖クルーズの始まりです!
阿寒湖遊覧船 12
出港間もなく、進行方向右手に姿を現したのは、雄阿寒岳(おあかんだけ)
阿寒湖、並びに阿寒湖温泉街を見下ろす位置に聳え、
標高1,370m、周囲の雌阿寒岳(めあかんだけ)、フップシ岳
フレベツ岳と共に阿寒カルデラの一角を成す、火山

噴火活動の始まりは断定こそ出来ないものの、今から1万3000年以上前のこと。
そこから約8000年の休止期間を経て再び活動が活発化したのは、
約5000年前
活動期間を通して、広範囲に火山岩を撒き散らす
爆発的噴火こそ起こらなかったものの、
山頂付近の活動が収束する約1000年前に掛けて、
安山岩質溶岩の噴出が確認されています。

1万年以内の活動が確認されている活火山ではありますが、
阿寒湖末端の景勝・滝口(たきぐち)を起点とする登山道が設けられており、
片道6km、往復12kmほどの距離を5時間40分ほどで踏破可能だそう。
阿寒湖遊覧船 13
船の上からは、より湖の広がりが感じられます。
阿寒湖遊覧船 14
出発からおよそ5分。
もう一つの乗り場である幸運の森桟橋に到着しました。
起点となる「まりもの里桟橋」と対を成す、温泉街西側の船着き場。
こちらも乗り場の周辺にリゾートホテルが連なります。
「アイヌコタン」やキャンプ場には、こちらが最寄り。
阿寒湖遊覧船 15
「幸せの森桟橋」から乗り込んだ観光客を乗せ、出発。
ここからは本格的なクルーズとなり、船は大きく沖合へと転進。
温泉街は次第に遠ざかり、山並みがその存在感を高めて来ます。
阿寒湖遊覧船 16
小島大島ヤイタイ島チュウルイ島の、4つの島が浮かぶ阿寒湖
そのうちの一つ、小島を間近に眺めつつ、通過。
阿寒湖遊覧船 17
雄阿寒岳を始めとする山々が、角度や距離によって
異なる表情を見せてくれます。なかなか飽きの来ない眺め♪
阿寒湖遊覧船 18
一度湖を横切り、狭い水路に突入!
両側に陸が迫り、時折突き出た岩をギリギリのところで交わして行きます。
船員さんたちの、腕の見せ所!
阿寒湖遊覧船 19
湖に飛び出さんばかりの勢いで伸びる、樹木たち。
「命の源」を求めて手を伸ばす、逞しき命。
阿寒湖遊覧船 20
水路を一番奥まで進むと、船着き場が出現!
ここで止まるのかと思いきや・・・スルー

この時船は阿寒湖南東の景勝地・滝口に到達していたのですが、
後部甲板からの眺めに夢中の私、気付かず
実際にどのような景色が広がっているのか、皆さんの目でお確かめください。
(来年になってしまいますが)
阿寒湖遊覧船 21
滝口まで進んだ船はその場で方向転換し、元来た道を引き返す。
遠くには、阿寒カルデラを形成する山々。
右手にフップシ岳(1,225m)、中央左寄りにフレベツ岳(1,095m)、
画面左に三角錐形の三体が美しい、阿寒富士(1,476m)と続きます。

そしてこの山並みで最も強い存在感を放っているのが・・・
阿寒湖遊覧船 2-2
雌阿寒岳(めあかんだけ)
標高は阿寒地域では一番高い1,499m。
正確には主峰であるポンマチネシリを中心に、北山西山阿寒富士など
8つの峰から構成される、成層火山群

その最初で最大の活動は、約13,000年前。
この時は火砕流溶岩流が山体の周囲に流れ出て、広範囲にわたって
スコリアと呼ばれる火山砕屑物
(かざんさいせいぶつ、火山からの噴出物のうち、固形状の物体を指す)
を降り積もらせました。

その後は3~4000年周期で中マチネシリ火口(現在の直径1.1km)から
火砕流が噴出され、7000年ほど前には溶岩によって
西山北山ポンマチネシリの各山体が形成された他、
約1000~2500年前には、玄武岩と降下火砕物によって
阿寒富士が出来上がりました。

ここ1000年ほどの間は水蒸気噴火や水蒸気爆発が続いており、
昭和30(1955)年の噴火以後現在に至るまで、
ポンマチネシリ山頂付近で小規模な水蒸気爆発が繰り返されています。

このように長期にわたって活発な活動を続けている活火山
ではありますが、雄阿寒岳同様登山が可能な山となっており、
山麓の雌阿寒温泉から登る雌阿寒温泉コース
「神秘の湖」・オンネトー付近から挑むオンネトーコース
阿寒湖温泉を起点として4つの峰を巡る阿寒温泉コースの、
3ルートの登山道が整備されています。
阿寒湖遊覧船 2-3
山景色に見惚れているうちに、前方から島が見えて来ました。
陸地には、建物が在るのも確認できます。
あれはもしや・・・?

急がず、慌てず。
ほどよい速度で阿寒湖周辺の山並みと植生が楽しめる、遊覧船。
湖畔からの眺めとは異なる景色を、晴天の下で大いに満喫することが出来ました!

次回は湖上に浮かぶ小さな島・チュウルイ島にて、
特別天然記念物・マリモとご対面!
北の湖沼に生まれた神秘、その誕生と成長の過程を学び、
丸くて可愛らしい姿を、思い切り愛でたいと思います♪
それでは!
阿寒湖遊覧船 23
水鳥、湖上を渡る

参考:釧路・阿寒湖観光公式サイト SUPER FANTASTIC Kushiro Lake Akan
    阿寒観光汽船株式会社
    環境省
    気象庁
    阿寒湖畔エコミュージアムセンター ホームページ

コメント

おはようございます。

阿寒湖へは1度しか行ったことがありません。
土産として「まりも」を買ってきたことを思い出しました。
遊覧船かボートに乗った記憶があります。
道東は摩周湖や阿寒湖、屈斜路湖などの湖のほか、温泉もあり、旅行するには良いところですね。
ac802tfkさんの記事を読んで、いろいろ思い出しました。

こんばんは

コメントありがとうございます。

阿寒湖温泉街を歩くと、お土産屋店の店頭で
まりもが販売されていますね。
(阿寒湖のまりもは採取禁止であるため、
塘路湖などから小ぶりな個体を獲って
阿寒湖のお店まで運んでいるそうです)

景色に温泉、風土・・・道東は素敵な場所ですね。

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詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
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目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。