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北斗遺跡~北の「古代」に思い馳せ~

2019年も残り僅か。
世間では「帰省&お出掛けシーズン」となる冬休み
真っ最中ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

サービス業に勤しむ私には、もちろんまとまった休みは
ございません(笑)
忙しさが富士山に登るかの如き上昇曲線を描く年末年始、
大晦日と言うタイミングでお休みを頂けるのが、せめてもの救いでしょうか?

未だにつらつらと書き綴っております「道東旅」、
既に年を跨ぐことが確定している訳ですが、
(個人的な)ネット環境が改善され、残りの記事数も数えるほど。
(やっとかい!)

年始頃には二月ほどに及んだ旅紀行にも目途が付くかと
思いますので、もう少しお付き合い下さいませ。

予想より早く「釧路市湿原展望台」を回り終えた私。
予定を変えて早めに釧路市街へ帰るか!とバス停へ向かったところ・・・
既に発車後
しかも次のバスは3時間半後という、
典型的な地方の洗礼を浴びる羽目に。

となれば次のバスがやって来るまでの時間、如何にして過ごすかという事が
脳内会議の議題となる訳ですが、現在地は市街地や集落から離れた丘の上。
当然周囲には時計を早送りできるお店など有るはずもなく、
かといって展望台で三時間余を過ごすというのも、
退屈の極みに至るは必定。

思案の末突然の「空白の時間」を生かすべく、足を延ばすことに決めた私。
「湿原展望台」から徒歩30分、坂道を下って平野部へと向かう途上に
入り口が現れる・・・
北斗遺跡 1
北斗遺跡(ほくといせき)へ立ち寄ることに。

釧路湿原を望む標高20mの台地上、東西2,500m、
南北500mの範囲に、旧石器から縄文・続縄文時代、
さらに擦文時代(さつもんじだい)までの焚き火痕、住居跡、
墓や貝塚といった各年代の遺跡が集積した、重複遺跡

釧路湿原西部に於ける最大の遺跡であり、
昭和52(1977)年には遺跡の一部、233.471㎡が国指定史跡
定められています。
北斗遺跡 2
車道に面した遺跡への入り口からしばらく進むと、
北斗遺跡に関する資料を展示・解説した
史跡北斗遺跡展示館が出現。

館内では遺跡より出土した土器・石器・金属製品の展示の他、
復元竪穴住居や遺跡の150/1の模型等があるそうですが、
今回は時間の都合上パス
北斗遺跡 3
「史跡北斗遺跡展示館」の前を横切り木立を抜ける砂利道から、
かつての集落跡を目指します。
ここにもヒグマ出没注意の看板。

木々の間を抜け、アップダウンを乗り越えながら進むと、
見えて参りました・・・
北斗遺跡 4
古代の集落跡の一部を甦らせた、復元住居群
釧路湿原(かつての古釧路湾)を見下ろす高台の上、
東西に広がる遺跡の主要部分に、5戸の古代住居が再現されています。
北斗遺跡 5
住居の構造は、ヨシ材をおよそ35°の角度で逆さ葺きにしたもの。
住居ごとに掘られた竪穴は1m前後の深さで、
内部には囲炉裏とかまどが存在。

外壁に合わせて狭まる出入口は、アイヌの住居を参考にしているそう。
その横には、かまどから吹き出す煙を外へと逃がすための、煙道
開けられています。
北斗遺跡 6
住居内はこんな感じ。
「the!物置き」といった使われ方をされているのが、なんだか萎える
中央に見える囲炉裏は、「内地」の古民家で見られる炊事用としてではなく、
厳しい酷寒から住人を守る暖房として、
あるいは開口部の限られた住居の、明かり取りの役割を果たしていました。
北斗遺跡 7
住居内より。
上へ向かってすぼまる出入口からは、澄んだ釧路の空と、
竪穴住居。
ここだけ切り取れば、古代そのものの風景。
北斗遺跡 8
復元住居の周囲にボコボコと開いた穴は、
縄文~擦文時代に掛けて造られた、竪穴の跡。
まさにこの上に、生活の場としての住居が築かれていました。
接近した穴の間隔と数の多さが、集落の規模を物語る。
北斗遺跡 9
お隣の住居では、なにやら煙が吐き出されています!
北斗遺跡 10
内部では(私しか来訪者が居ないにも関わらず)古代さながら、
囲炉裏で赤々と火を燃やすパフォーマンスの真っ最中!
とても想像力を刺激される光景ですが・・・とにかくけむい
北斗遺跡 11
復元住居のヨシ材を取り替えていた職員の方曰く、
「一番当時の状態に近い」のが、こちらの住居。
北斗遺跡 12
中へ入ってみると、(積み上げられた薪を除けば)物も少なく、
なかなか良い再現度。
中央に掘られた囲炉裏の形が、アイヌ文化のそれを思わせます。
北斗遺跡 13
遺跡を二つに分かつ谷間のような地形。
集落跡をしっかり区分する位置、人工物にも思える切り込みからすると、
あるいは集落を守るための濠の跡でしょうか?
北斗遺跡 14
史跡内のおすすめポイントの一つが、集落跡の後方に建てられた
史跡展望台
公園のジャングルジムのような木組みの頂上からは・・・
北斗遺跡 15
ご覧の眺め!
北斗遺跡 18
上から見下ろすと、集落の広がりや竪穴の様子が良く分かります。
そして・・・
北斗遺跡 16
復元住居の向こうには、広々とした釧路湿原
かつての海は大平原に、集落跡はに覆われたクレーターのような姿に
変貌してしまったものの、復元住居群とその先に続く平坦な原野から、
人々が暮らした当時の姿に思いを馳せる。
北斗遺跡 17
平原を豪快に突っ切る道路。
先ほどの職員さんによれば、「湿原内に道路は造れないよう規定されている為、
その限界ギリギリに道が築かれている」とのこと。

この後無事15時台のバスに乗車し・・・
北斗遺跡 19
日が傾くころに釧路市街へと帰着。
北斗遺跡 20
再び「釧路の夕日」を眺めて・・・
北斗遺跡 21
夜になりました。
この日は「釧路グルメ」を味わうべく、繁華街へと繰り出します!
北斗遺跡 22
向かうはホテル(WBF釧路)のスグ近く、
釧路川畔から続く繁華街・栄町にて営業中の、ラーメンたかはし

昭和37(1961)年の創業以来50年あまり、店舗を移しながらも
釧路の盛り場で昔ながらの味を守り続ける、老舗のお店。
白シャツに蝶ネクタイという、ラーメン屋らしからぬ出で立ちの店主さんも
話題の一つ。

営業期間・・・18:00~翌1:00
定休日・・・月曜日
アクセス・・・JR釧路駅より徒歩15分

ということで、「和商市場の勝手丼」に続いて頂く釧路グルメは、
釧路ラーメン
その起源は大正時代に横浜からやって来た料理人が持ち込んだ、
スタンダードな「支那そば」。

当初は豚骨ベースのコッテリ味だったそうですが、
釧路の風土に合わせて材料や味に改良を加え、
主流となるあっさり醤油の「釧路ラーメン」が完成しました。

戦前は漁師たちをターゲットに、岸壁沿いに多数の屋台が
並んでいましたが、時代の変化とともに市街地に店舗が構えられるようになり、
現在では札幌、函館、旭川に続く北海道第4のラーメンとして、
「市民とラーメン店主の会~釧路ラーメン麺遊会(めんゆうかい)」を中心に、
多様な味と工夫を凝らしたラーメン店がしのぎを削っています。
北斗遺跡 23
こちらが釧路ラーメンの「伝統の味」を今に伝える、
正油ラーメン(しょうゆラーメン)

大きめの丼に満たされているのは、醤油タレにかつお節や昆布を組み合わせた、
海鮮系醤油スープ
「中華そば」そのものと言っていいクリアなスープですが、
見ての通り脂分もしっかり注入されており、あっさりとした風味の中にも
食べ応えアリ。

トッピングはネギ、チャーシュー、メンマ、なるとと、
これまた「The・中華そば!」な構成。
北斗遺跡 24
トッピングの下から顔を出すのは、細めのちぢれ麺

その由来には諸説あり、北の港町を大いに賑わせた遠洋漁業最盛期、
せっかちな漁師さんたちに素早くラーメンを提供すべく、
麺を細くして茹で時間を短縮した、という説や
ルーツとなった「支那そば」そのままの細麺になった、
等々の説が唱えられています。

、その中でも最有力とされているのは、
「釧路ラーメン」誕生当時の主流であったサッパリ系のかつお出汁に
絡ませやすいよう、細いちぢれ麺が主力になった、というもの。
そんな背景の下生まれた麺は、高い加水率もあって
食べやすく、それでいてコシも強い。

釧路の風土が産み出した懐かしくもオンリーワンな味を、
じっくり堪能致しました!

7日間鉄路から風景、文化、食に至るまでとことん楽しんだ、道東の地。
しかし旅路には、必ず終わりが訪れるもの。
次回はついに道東を発し、道都・札幌を目指す鉄路へ!
引退近付く「振り子式」特急車の内外の様子と、その車窓の一部を
ご紹介します。
それでは!

参考:北斗遺跡内 説明書き
    釧路市ホームページ 
    ラーメンデータベース
    釧路ラーメン 麺友会マップ

コメント

おはようございます。

次のバスは3時間半後……。
でも、北斗遺跡を見られたので、よかったとおもいます。
旅行先ではよくあることですね。
野付半島での経験……。
野付半島のバス停で時刻表を確認すると一日一便。
尾岱沼から出る船便を利用して、船とバスを組み合わせるのでしょうか。
私は、1回目は船便で往復、2回目はレンタカーを利用しました。

今年も、さまざまな所から、いろいろな記事を読ませてもらいました。
ありがとうございます。
来年も、よろしくお願いします。

No title

こんにちは(#^^#)

昔の人々の生活が垣間見えるところですね(゜゜)

今でこそ電気やガス、水道といった物も整っていますし、この時代は全てが手作業で大変だったと思います。

けど、歴史好きの方からしたらこういう景色はすごく楽しめるでしょうね(*´▽`*)

正油ラーメン、実にシンプルですがとても美味しそうに見えます(^J^) 最近のラーメンはこってりや濃厚が多いですが、こういうラーメンもたまに食べたくなりますね!

今年もお世話になりました、来年もブログの更新は不定期になると思いますが、よろしくお願いします。

よいお年をお迎えください(´ω`*)

こんばんは

yamashiro94さん
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いいたします。

元々北斗遺跡へは、時間があれば立ち寄って
みようかと思っていたので、結果オーライ、だった
でしょうか?
他の交通機関と合わせての、一日一便・・・
それもまた、地方ならではな交通事情ですね。
逃してしまったら、どうなることやら・・・

No title

deikai20さん
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします(__)

現代文明に恵まれた身には電気や水道、ガスなどのインフラが必要不可欠なものとなっていますが、
こうして一切が「アナログ」であった頃の暮らしに
思い馳せるのも、旅や歴史探索の楽しみですね
(^-^)

「ラーメンたかはし」は、ご主人の出で立ちと
シンプルながら「支那そば」の魅力を凝縮した
一杯が評判を呼んでいるそうな。

deikai20さんのブログも、覗かせて頂きたいと
思います。

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。