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スーパーおおぞら2~疾る列車は記憶の向こうへ~

釧路駅8:20発の特急スーパーおおぞら4号で道都・札幌を目指す鉄旅。
十勝平野西部・新得町(しんとくちょう)の新得駅を出た列車は、
十勝地方と石狩地方を分かつ難所・狩勝峠(かりかちとうげ)へ。

まだ石勝線(せきしょうせん)が存在しなかった頃、
根室本線は急勾配待ち受ける山間を連続するカーブやトンネルで
潜り抜けており、途中で開けた視界から望む十勝平野の大パノラマは、
長野県・篠ノ井線(しののいせん)の姨捨山
熊本県・宮崎県境付近を通る肥薩線(ひさつせん)の「矢岳越え(やたけごえ)と並び
日本三大車窓に数えられていました。

しかし石勝線開通に先立つ昭和41(1966)年に
トンネルを用いて距離と時間の短縮を実現した
新ルートへと付け替えられ、廃止

同54(1979)年まで脱線・火災事故防止のために車両などを使って
各種の実験を行う狩勝実験線として利用された後、
その役目を終えました。
現在では人の手を離れた山中に、ひっそりと鉄路の跡を留めるのみ。
スーパーおおぞら 2-1
スーパーおおぞら」は、「旧線」から役目を引き継いだ
現・根室本線を通って、石狩地方を目指します。
新得駅発車後から登り勾配が始まり、「旧線」を思わせるカーブや
長いトンネルを駆使しながら、徐々に標高を上げて行きます。
スーパーおおぞら 2-2
やがて車窓の右手後方、開けた視界の向こうに、十勝平野が展開!
「日本三大車窓」と呼ばれた当時ほどのスケール感はないものの、
狩勝峠越え区間屈指のビューポイント。

・・・なお肝心の写真の方は、まさかの失敗
ご覧の通り、平野の一部が入るのみとなってしまいました。
・・・当記事をご覧の皆さまには申し訳ない限りでございますが、
「旧線」の絶景を思わせる大展望、
是非ご自身の目でお確かめください(汗)
(ほぼ進行方向に十勝平野が現れる下り(釧路・帯広方面行き)列車の方が、
より眺めが楽しめるかもしれません)
スーパーおおぞら 2-3
狩勝峠を越えた列車は「上落合信号所」の先で
滝川へと向かう根室本線と別れ、道央への短絡線となる石勝線へ。
次の停車駅・トマム駅を目指して、秋色の山を駆け抜けて行きます。

ちなみに新得駅トマム駅の先、新夕張駅までの区間には
普通列車の運転がなく特急列車のみが走行。

では「リーズナブルで自由な鉄旅」を志向する18キッパーたちは
どうすればいいのかと言いますと、
新得⇔トマム⇔占冠(しむかっぷ)⇔新夕張の区間に限って
普通乗車券のみで特急列車への乗車が可能
なっており、この特例によって狩勝峠越えや夕張地域への行き来が
出来るように図られています。
もちろん移動範囲が区間外の場合は全乗車区間分、
特急券の負担が必要となりますので要注意。

そんな特殊性からファンの間で付けられた通称が、例の区間
(同様のケースは、定期旅客列車が北海道新幹線のみとなる
木古内(きこない)~奥津軽いまべつ間でも見られます)
スーパーおおぞら 2-4
道央⇔道東を繋ぐ「短絡線」としての性格上、石勝線の大部分は
山を貫くトンネルで構成されています。
最大5キロにも及ぶ暗闇を、列車は高速域を保ったまま通過。
スーパーおおぞら 2-5
「例の区間」西の末端・新夕張駅付近を走行。

同駅と夕張駅の間には夕張支線という、
明治25(1892)年開業の歴史ある路線(石勝線の元でもある)が
通っていましたが、「令和」を目前にした昨年4月1日に惜しまれつつ廃止
地方路線を維持する難しさと、JR北海道の厳しい経営状況を
浮き彫りにすることとなりました。

眼下には、鉄路が消えても変わらぬ夕張川の流れ。
スーパーおおぞら 2-6
難路の数々を抜け、石狩平野へと出て参りました。
スーパーおおぞら 2-7
豊かな山並みも良いが、北海道といえばやはりこの大平原!
スーパーおおぞら 2-8
千歳線(ちとせせん)に合流する南千歳駅(みなみちとせえき)付近では、
新千歳空港や航空自衛隊千歳基地といった航空施設を遠望。
スーパーおおぞら 2-9
札幌市街が近付くにつれ、住宅や商業ビルが増えて来ました。
函館本線と並び、豊平川(とよひらがわ)を渡れば、
終着駅はもうすぐ!
スーパーおおぞら 2-10
12時26分、スーパーおおぞら4号は定刻通りに終点・札幌駅に到着しました!
ここまで350km近くを走破した車両は、一休み。
回送列車として苗穂駅(なえぼえき)に隣接した車両基地へと引き上げます。
スーパーおおぞら 2-11
回送を待つ間、函館からやって来たスーパー北斗キハ281系と並ぶ一幕も。
道内非電化区間の高速化に大きな役割を果たして来た両形式。
281は昨年から、283は今年春から本数を減らすことに。

今後現れないと思われる北海道の「FURICO」車両。
両車の競演が見られるのも、あとわずか。
スーパーおおぞら 2-12
札幌駅からは普通列車で小樽と並ぶ北海道の
海の玄関口」・苫小牧市を目指します!

北海道のスピードスターとして、道東の地を走り続けて来たキハ283系
列車名変更と本数半減目前というタイミングでその力強い走りを
体感できたことは、一ファンとしてとても幸運なことでありました。
広大なる原野、離島の情景、豊かな自然に育まれた山海の幸、
轟くエンジンサウンド・・・

そのどれもが、得難い体験として私の心を捉えて離しません。
今回訪れた地を再び巡るか、あるいは未見の場所を目指すか・・・
形は定かではないけれど、また広き天地を目にしたい。
そう思える半年間でありました。
(ただし冬に行こうとは思わない。寒がりなので 笑)

次回はついに北海道を離れ、関東を目指す船旅へ!
様々な設備が整えられた船内、そして苫小牧フェリーターミナルと
出航の模様をお届けします。
それでは!
スーパーおおぞら 2-13

スーパーおおぞら 2-14
北海道おもしろ駅名。
マネー&ピース!

参考:山と渓谷社 北海道の鉄道旅2019

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。