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商船三井フェリー2 ~関東上陸!旅の終わりはもうすぐ~

世界中を席巻し、今なお多数の感染者と死者を出し続けている、
新型コロナウイルス

国内では皆さんの懸命な努力の甲斐あってか、先月25日を以て
「緊急事態宣言」は全面解除!
しかし人類と未知なるウイルスとの闘いはいまだ続いており、
2次感染への警戒や完成に至ってはいないワクチン開発等、
まだまだ予断を許さない状況が続いております。

旅を愛する身には辛い日々が続きますが、
事態の終息と日常生活に潜む脅威の早急なる撲滅を願い、
過去の旅の記録と、明日へのメッセージを綴ってまいります。

※ご覧いただく前に
当記事では、平成23(2011)年に発生した東日本大震災
大変関わり深い場所を取り上げることとなります。

辛い経験をお持ちの方はご無理をなさらぬよう心してご覧いただくか、
場合によってはここでのご退出をお勧めいたします。

2019.11.4 Monday
商船三井フェリー 2-2
午前6時過ぎの、展望デッキ。
道東旅8日目、船旅2日目の朝を、宮城沖で迎えました。
商船三井フェリー 2-1
沖合からは、夜明けを待ちわびる東北の海岸線が見えています。
商船三井フェリー 2-3
船の「街道」ともなっている、東北沖。
さまざまなタイプの船舶が、「さんふらわあ さっぽろ」の近くを通ります。

こんな朝っぱらから起きだして来たのには、理由があります。
それは遮る物ない海上から眺める朝日
船の上で夜明けを迎えるという感動体験を味わうべく、
前日入手した「商船三井フェリー」のパンフレットにて
案内されていた日の出時刻の目安に合わせ、
寒さと風に晒されるのを承知で出てきた訳であります。
商船三井フェリー 2-4
待つこと数分。雲が掛かった東の空の隙間から・・・
商船三井フェリー 2-5

商船三井フェリー 2-6
赤い光が差し込み始めました。
商船三井フェリー 2-7

商船三井フェリー 2-8
その光は次第に輝きを増し・・・
商船三井フェリー 2-8.5
海を、空を、大地を照らす。
あいにく「天気100%」の日の出とは行きませんでしたが、
自然の偉大さ、美しさを改めて感じる情景。
これもまた、船旅の楽しみ。
商船三井フェリー 2-9
6時40分頃、予定よりやや早いペースで石巻市沖を航行中。
商船三井フェリー 2-12
この付近で見えてくるのが、金華山(きんかさん)
牡鹿半島沖に浮かぶ外周およそ25km、面積は10㎢ほどの島。

この島を有名たらしめているのが、島全体を神域とする神社、
金華山黄金山神社(きんかさんこがねやまじんじゃ)

創建は遥か昔、奈良時代の天平勝宝(てんぴょうしょうほう)2(750)年のこと。
大仏建立を悲願とし、その装飾のためにを欲していた
聖武天皇(しょうむてんのう)の下にこの前年(749年)、
陸奥国(むつのくに、福島県・宮城県・岩手県・青森県を包括した旧国名)より
我が国初が産出され、朝廷へと献上されました。

その「初の国産金」が発見された場所こそがこの金華山であり、
この祝事を記念し牡鹿連宮麿(おしかのむらじみやまろ)らの請願によって
黄金発見の地」・金華山に産金を司る二柱の神、
金山毘古神(かなやまひこのかみ)と金山毘賣神(かなやまひめのかみ)を
祀ったのが、社伝の始まり。

中世に神仏習合(神道と仏を同一視する思想)が広まって以降、
修験者たちの手によって辯財天(べんざいてん、学問・芸能・金運の神)を守護神とする
金華山大金寺(きんかさんだいきんじ)が創始され、
藤原秀衡(ふじわらの ひでひら)、伊達政宗(だて まさむね)といった
権力者たちによって、手厚い信仰と保護を受けていました。

明治に発せられた神仏分離令により
元の「黄金山神社」へと復する(山号の「金華山」はそのまま)こととなりましたが、
島内の大海祇神社(おおわだつみじんじゃ)には
海神・大綿津見神(おおわだつみのかみ)とともに
「辯財天」の仏号を持つ市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)が
合祀され、「大金寺」時代の名残を今に伝えています。

で、大事なのがこの「辯財天」にまつわる信仰。
ここ金華山の辯財天は神奈川県・江ノ島(えのしま)、広島県・厳島(いつくしま)、
滋賀県・竹生島(ちくぶじま)、奈良県・天河(てんかわ)と並び
日本五大辯財天として著名で、
大海祇神社境内の「銭洗い場」で小銭を洗って財布に入れておくと
金運がアップするとか、三年連続で参拝すると
金運がアップすると言われており、密かな人気を集めているそうな。

私もそのご利益にあやかるべく、船の上からではありますが、
ねんごろに拝んでおく。

※ここから内容が重くなります。
商船三井フェリー 2-13
9時30分頃、福島県・大熊町(おおくままち)沖を航行。
読者の皆様の中には、町の名を聞いてお気づきになられる方もいらっしゃることでしょう。

彼方に見える陸の上、多数の建物とクレーンが建ち並ぶこの場所こそ、
平成23(2011)年に日本全国に混乱と震撼をもたらした未曽有の大災害、
東日本大震災における一連の災禍の象徴ともなった、
福島第一原子力発電所
商船三井フェリー 2-14
立ち並ぶクレーンの下に在るのが、事故を起こした原子炉群。
左側から4号機、3号機、2号機、1号機の順で並んでいます。

原発を襲った地震と津波は原子炉の冷却に必要な電源の全喪失という
事態を引き起こし、
制御不能に陥った各原子炉では震災発生当日~15日に掛けて
相次いで炉心溶融(メルトダウン)や建屋内に充満した気体による
水素爆発が発生。
大量の放射性物質が大気中へと放出される事態となりました。

あれから9年、事故発生当時ほどでは無いものの、
未だ放出される放射性物質が大地を汚し、海へと漏出する汚染水
周辺海域の生態系に影響を与え続けています。

世間では(コロナ禍が発生するまでは)「復興五輪」が推し進められ、
避難地域の解除・縮小によって災害地域の「復興」と事態の「終息」を
印象付けようとする動きが見て取れますが、
あの「クレーンの森」の下では、今日も作業員たちが命を懸けて
廃炉作業に従事しています。

数十年、数百年。いや、その先までも残り得る爪痕・・・
まだ災害は終わっていない
歳月が経過した今、そのことを再認識すべきではないでしょうか?
商船三井フェリー 2-15
聳え立つ排気筒※が目を引く、福島第二原子力発電所
第一原発同様地震と津波の被害を受けた同施設ですが、
辛うじて最悪の事態は回避し、
原子炉全基が冷温停止へと至りました。

その後福島県知事と東京電力の協議を経て昨年7月に廃炉が決定。
40年強を目途に廃炉作業が進められています。

※排気筒・・・建屋内から換気した空気や、タービン復水器から
抽出した空気を、フィルター等を通して環境に影響しないレベルまで
放射性物質を減少・除去した上で排出する設備

※ここから通常モード
商船三井フェリー 2-16
10時45分頃、福島県いわき市沖を通過。
この付近から望見出来るのが・・・
商船三井フェリー 2-17
塩屋崎(しおやざき)
いわき市東部、太平洋に突き出た小さな岬。

先端に立つ塩屋崎灯台は昭和15(1940)年に建てられ、
太平洋戦争で被災した後に再建された2代目。

優美な白亜の灯台は日本の灯台50選にも選出された他、
昭和32(1952)年上映の映画・「喜びも悲しみも幾歳月」(出演:高峰秀子・佐田啓二)、
美空ひばりさんの「みだれ髪」、「塩屋崎」といった
映画や歌曲の舞台として取り上げられ、
いわき市の「海のシンボル」として親しまれているそう。
商船三井フェリー 2-18
お昼ごはんは、さんふらわあオリジナルのキーマカレー!
カップに入ったスープが付いて、500円ナリ♪
商船三井フェリー 2-19
13時20分頃、陸地が大きく近づいて来ました!
商船三井フェリー 2-20
北海道は苫小牧港を出港してから18時間超、
航海の終着点となる茨城県大洗港に到着です!
商船三井フェリー 2-21
私をここまで運んでくれた「さんふらわあ さっぽろ」とも、ここでお別れ。

フェリーターミナルへと降り立てば、そこはもう関東の地!
商船三井フェリー 2-22
太平洋に面した港町であり、近年ではアニメ(ガールズ&パンツァー)の舞台としても
脚光を浴びる大洗町(おおあらいまち)を歩き・・・
商船三井フェリー 2-23
アニメグッズも並ぶ大洗駅から
商船三井フェリー 2-24
鹿島臨海鉄道水戸駅へ!
商船三井フェリー 2-25
そこからJR常磐線へと乗り換えて・・・
商船三井フェリー 2-26
東京の北の玄関口・上野駅に到着!
この日は上野で一泊し、翌日の那須塩原入りに備えます。

日の出に感動し、名所を眺め、震災と被災地の現状に思いを寄せた船旅。
移り行く景色の中に、様々なものが凝縮された航海でありました。
大海を進む船に揺られ、たゆたう波のようなゆっくりと流れる時間に身を委ねる。
せわしい日常の合間、こんな「スロー」な旅も、悪くない。

ちょっと予定を変更しまして、次回、道東旅最終回!
日本の鉄道技術の最高峰である新幹線で、目的地へと一直線!
各停タイプの列車で運用される「ミニ新幹線」の車両と歴史ある駅舎、
大都会から山野へと移り変わる車窓風景をお届けします。
それでは!
商船三井フェリー 2-27
日本一の大都会・東京。
人・モノ・車。あらゆる物で溢れかえっています。

参考:wikipedia
    商船三井フェリー パンフレット
    MATCHA JAPANTRAVEL WEB MAGAZINE
    ニッポン旅マガジン
    金華山黄金山神社
    東北電力 公式ページ

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。