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横須賀旅10 ~「海の見える美術館」・横須賀美術館~

昨年秋より爆発的に感染者数が増加を続けていた、
新型コロナウイルス
この尋常ならざる事態を受け、
ついに政府により今月7日からの
1都3県への緊急事態宣言発令
が決定されました。

再び人々の行動を制限し、それによって経済に与えるであろう影響は
計り知れないものがありますが、
これが感染拡大の抑制
繋がることを信じたいと思います。

私も今月半ばに予定している移動(異動)を終えた後は、
外出を控える方向に振ろうかな・・・

※この記事は感染者急増前、
昨年11月地点での記録を書き起こしているものであり、
現在の状況下で出掛けたものではないことを、
予め明記させていただきます。

2020.11.8  Sunday

「横須賀旅」3日目(散策としては2日目)。
横須賀美術館 1
この日は安浦一丁目バス停から
京浜急行(京急)バス(須24系統)に乗り込み
横須賀美術館 2

横須賀美術館 3

横須賀美術館 4
東京湾や海辺の景色を眺めながら・・・
横須賀美術館 5
観音崎ホテル・横須賀美術館前バス停に到着!

このあたりは東京湾に突き出た岬・観音崎のほぼ全域を
カバーした、県立観音崎公園
入口に当たる場所!
横須賀美術館 6

横須賀美術館 7
バス停の前には、穏やかな波を湛えた東京湾

で、この日まず向かうのは、
背後に県立公園の緑、前面に東京湾を望む
好立地に建つ・・・
横須賀美術館 8
横須賀美術館

平成19(2007)年、横須賀市制100周年を記念して
建設・開設された美術館。

施設は2つの展示室を持つ本館と横須賀市とゆかりのある画家・
谷内六郎(たにうち ろくろう)氏の作品を展示した
別館・谷内六郎館からなり、
ワークショップや講演会など多彩な催しを開催できる
ワークショップ室
画集、美術図書、美術雑誌、各地の美術館の展覧会カタログなどを
無料で閲覧可能な図書室
東京・南青山に店を構えるイタリアンレストラン
リストランテ・アクアパッツァ
日高良実(ひだか よしみ)シェフプロデュースによる
レストラン・アクアマーレなど、
美術鑑賞に止まらない、長時間滞在可能な多様な設備が
整えられています。

開館時間
10時~18時
休館日
毎月第1月曜日(ただし祝日の場合は開館)
年末年始:12月29日-1月3日
臨時の閉館時間変更、休館については、
公式ページをご参照のこと

観覧料(常設展)
個人・・・380円
20名以上の団体・・・300円
高校生・大学生・65歳以上の方・・・280円
団体・・・220円
中学生以下・・・無料

企画展
中学生以下・・・無料
それ以外・・・展覧会によって異なる

※・市制記念日(2/15)の直近の日曜日、文化の日
  ・身体障害者手帳、療育手帳、または精神障害者保健手帳をお持ちの方と介助の方(1名)
・横須賀市内に在住または在学の高校生
は観覧無料。
また展示室・ワークショップ室以外の施設は、
観覧券なしで利用できます。

横須賀美術館 9
鉄筋コンクリート造ながら外壁をガラス張りとして、
開放感溢れる造りとなっている施設。

デザインを担当したのは公営住宅や公的施設、
私邸などを手掛けて来た建築家・
山本理顕(やまもと りけん)氏率いる
山本理顕設計工場

「地形を利用して景観と建物とを一体化させる」という
コンセプトの元、
敷地の海側はなだらかな斜面でそのまま海につながるように
一方の山側は地上に出ている建物部分が森に隠れるように
建物の半分を地下に埋設

また山側から観音崎公園を巡って下りてきた散策者が、
屋上広場で眺望を楽しんだ後、
建物の中に自然に足が向くようなアプローチとなっています。

前面に広がるのは、ワークショップ室と連動した活動や
野外映画会などのイベントを行うことも可能な、
海の広場
横須賀美術館 23
そこからの眺めも、ご覧の通り!
横須賀美術館 11
外に面した廊下も、美しく調和が取れたデザインとなっています。
左手に見えている入口から、館内へ!
入ってスグのところで「自動検温システム」による
体温のチェックを受けて・・・
(許容範囲内でした・・・ホッ)
横須賀美術館 10
展示室への「玄関」となる、エントランスホールへ。

ここと地階に設けられた所蔵品展示ギャラリーでは、
光の分量や熱、視線をコントロールするために
天井や壁面に多数の丸穴が開けられています。

これによって、展示室や館内に居ながらにして
自然光や外部の息吹を感じることが出来る、
素敵なデザイン♪

この他館内各所に散りばめられた、
分かりやすくおもしろい
ロゴマークピクトグラム
(単純化した図による表示)も、
デザインのウリなのだとか。
(じっくり観察すればよかった~!)

さて、肝心の展示作品なのですが、
日本の多くの展示施設の例に漏れず、
撮影禁止
文章で簡潔にご紹介させて頂きます。
悪しからず。

受付で観覧料(常設展+企画展)を支払い、
まずは1階の企画展示室へ。

訪問時に開催されていたのは、
幕末から明治に掛けて八幡久里浜村
(くりはまむら、現在の横須賀市東部・久里浜地区)の
名主を務めながら俳人・画家として活動した、
長島雪操(ながしま せっそう)の企画展。
(昨年12月13日(日)をもって終了)

現存する作品は主に晩年に遺されたもので、
土佐派の「やまと絵」や中国画の画風に通じた雪操の筆さばきは、
写実的にして力強い

色彩を多用せず極力墨の濃淡で描き出された
自然や生き物の姿は、
「生命感」や「躍動感」が感じられる、素晴らしいもの。

このような人物が三浦半島の片田舎(当時)で
生涯を終えたのが、なんだかもったいなく思える
横須賀美術館 24
文章の合間の箸休めに、どうぞ♪

続いては、地階に設けられた収蔵品展示室
ギャラリーへ(常設展示)

吹き抜けで「エントランスホール」と一体化され、
「丸穴」から光が降り注ぐ展示スペース(写真撮りたかった!)では、
・横須賀・三浦半島にゆかりのある(出身、居住、在住等)作家の作品
・横須賀・三浦半島を題材とした作品
・「海」を描いた作品
・日本の近現代美術を概観できる作品
といった基準に沿った近現代の絵画・版画・
彫刻といった作品が収蔵され、
この常設スペースにて展示されています。

ここではその中でも目立った二人の作家を、
(文章ながら)ご紹介。

まず一人目は、独創的作風で画壇の第一線を常に走りながら、
画集や個展を一切展開しなかった「野人画家」・
朝井閑右衛門(あさい かんうえもん)

大阪に生まれ広島、中国(従軍画家として)などを転々とした
閑右衛門画伯は、昭和21(1946)年に横須賀で
咽頭疾患の治療を受けた縁で、
市内に住居を併設したアトリエを開設。
昭和31(1966)年に鎌倉・由比ヶ浜へ転居するまで、
横須賀の地で作品を世に送り出しました。

彼が描いた油絵は、
先ほどの操雪翁とは対照的な、
題材となった人物や描写をはっきりと捉えず、
どこかぼかしたような描き出し。

それはなんだか「何を描いたか答えてみろ!」と
問い掛けられているようで、
実に想像力を刺激される

続いては明治~昭和初期に掛けて活躍した画家・
矢崎千代二(やざき ちよじ)

明治5(1872)年に横須賀で生まれた千代二画伯は、
洋画家・大野幸彦(おおの ゆきひこ)門下、
東京美術学校(現 東京芸術大学)を経て
黒田清輝(くろだ せいき)を中心とする洋画団体・
白馬会に入会。

その頃に描いた「鸚鵡(おうむ)」が出世作となり、
その後アメリカヨーロッパ南米アジア
世界各地を旅して絵画を遺しました。

その画風はパステル画で、
塗り重ねられた濃度高くも多彩な色彩で、
旅した各地の風景を描いたもの。

ただ風景を描くに止まらない独特な視点と題材も、
大きな魅力となっているように感じました。

この他常設展スペースには横須賀とゆかりのある
様々なジャンルの作家たちによる
数々の作品が展示され、
見どころたっぷり!

実際に作品たちをご覧になりたい方は・・・
発令見込みの「緊急事態宣言」解除後まで、
ご辛抱を。

美術鑑賞後は、改めて館内を散策。
海の見える美術館」である、横須賀美術館。
海側に面した丸穴を覗いてみると・・・
横須賀美術館 12
こんな景色が!
横須賀美術館 13
さらにこちらの階段を上って最上階の出入り口・
「ペントハウス」に出てみると・・・
横須賀美術館 14
こんな眺めに!
で、景色の良いところとなるとセットで出て来るのが・・・
横須賀美術館 15
恋人の聖地

今回分かったのですが、あちこちで生み出される
独り身キラースポット」を選出しているのは、
ファッションデザイナーの桂由美(かつら ゆみ)氏や
華道家の假屋崎省吾(かりやざき しょうご)氏が
選定委員として関わっている、
NPO法人地域活性化支援センターなる組織だそうな。

やっかみ?・・・ええ、その通りです
横須賀美術館 16
・・・気を取り直しまして、「ベントハウス」の外に広がる
屋上広場へ。

ガラス屋根の上にグレーチング床
(グレーチング・・・金属を格子状に組み上げた構造材)
が敷かれた展望広場は、
その先の「山の広場」、さらに県立観音崎公園へと繋がり、
来館者の休憩スペースとしての役割の他、
美術館→観音崎公園、あるいはその逆の動線を結ぶ
出入り口としての機能も兼ね備えています。

で、ここの目玉はやっぱり・・・
横須賀美術館 17
「ベントハウス」部分よりも開放的な、海景色!
横須賀美術館 18

横須賀美術館 19
ここからは大小さまざまな船舶や・・・
横須賀美術館 20
東京湾を挟んで対岸に位置する
千葉県富津市(ふっつし)の遠景を・・・
横須賀美術館 21
これまた小洒落た椅子に座りながら楽しめます♪
横須賀美術館 22
美術品や絶景を愛でた後は、
入口横の「ミュージアムショップ」で、お買い物♪
谷内六郎館 1
本館を巡り終えた後は、隣の別館・
谷内六郎館を訪ねます!

参考:横須賀美術館 公式ホームページ
    東京文化財研究所 アーカイブデータベース
    Wikipedia

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。