芸術に触れ、書物を見つける
- 2017/07/19
- 22:54
いよいよ梅雨も終わりが近づき、
ここ長野県・松本地域でも、太陽が覗けば
アイスが食べたくなる日和が続きます。
今日は仕事が休みの為、松本市内(通称:下界)へ。
もちろん最初に着いたのは松本駅

今日の目当ては・・・

JR東日本所有のジョイフルトレイン、
リゾートやまどり
ベースとなったのは国鉄型特急車・485系
国鉄特急車の標準的なデザインと、交流・直流両対応の
性能でかつては全国各地を活躍の場としていましたが、
老朽化と後継車両の登場で、通常の営業車両は全廃。
いまではこうした改造車のみが残存しています。
リゾートやまどりは国鉄時代に登場した
お座敷列車、「やまなみ」「せせらぎ」からの再改造を経て、
平成23(2011)年にデビュー。
主に埼玉県・大宮駅から群馬県の長野原草津口駅を結ぶ
臨時快速として運用されていますが、団体専用列車として、
普段営業運転が行われない線区にも顔を出します。

車体側面に描かれたシンボルマーク。
群馬県の県鳥・やまどりがデザインの元と
なっており、群馬県の大地を飛びぬけるスピード感を表現。

この日はクラブツーリズムとJR東日本の共同企画として
一日のみの松本乗り入れ。
行先表示は「団体」となっています。

座席は何と、1+2列配置!
大型のヘッドレストが付き、足元には足置き(フットレスト)も
装備されているそう。

車内にはご覧の畳敷きフリースペースや、子供を遊ばせることの出来る
キッズルームまで完備。
特急並み、いやそれ以上のハイグレード!
これで普段は快速扱いだというのだから、恐れ入る。

国鉄時代の旅客列車でお馴染みのブドウ色で
懐かしさを、明るい萌黄色で新しさを表現。
ハイグレード車に相応しい落ち着きをもたらしています。
別物と言っていいほど手の加えられた同車ですが、
パンタグラフ周りにはわずかに面影が残ります。

降車を済ませてしばらく、車両基地の留置線(運転を終えた車両を
休める線路)へと入っていきました。
松本駅で一泊し、明日は元の所属先へ帰るそう。
一方の乗客はしばし信州に留まり、非日常と大自然に浸ります。
列車を見届け、私は街へ。

厚く重なり合う雲が、季節感を運びます。

こちら松本市美術館
開館は平成14(2002)年。
松本出身の芸術家を中心として、常設展、
期間限定での企画展が開かれています。

入り口では松本市出身の芸術家・草間彌生(くさま やよい)氏の作品・
幻の華がお出迎え。
曲がりくねった茎、全体を包み込む水玉模様と
網目(草間作品の根幹でもある)、
大胆な色使いが強烈な印象を与えます。
建物の壁も、キャンバスの一部でしょうか?

ただいま開催中の企画展。
天空の城ラピュタや火垂るの墓、もののけ姫、時をかける少女などの
アニメ作品に於いて美術監督・背景画家を務め、
アニメーションの第一人者として知られる
山本二三(やまもと にぞう)氏にスポットを当て、
その作品、世界観が紹介されています。
展示作品はあくまで「背景」を主役とし、極力登場人物を省いたもの。
釘一本、草木の一本一本まで手を抜かない緻密な描写、
絵の中の空気感や音までも伝わって来そうな奥行きと表現、
ファンの間で「二三雲」と呼ばれ、
彼にしか描けないと言われる厚みと立体感のある雲の色彩、
いずれも観ているこちらが圧倒されそうな創造力・表現力に溢れています。
ちなみにこちらの画像、写真ではなく絵です。
題名は「葉月の松本城」。
企画展の開催に当たり、「松本らしさ」をテーマに山本氏自らカメラを手に
松本市内を探訪。
そこから初夏の松本城を選び、描き取りました。
展示室内には実物も展示されています(展示室内は撮影禁止)。

こちら、記念撮影用に用意された「もののけ姫の森」
複数のパネルが重ねられており、奥から顔を出すことも。
山本氏、ならびに宮崎駿監督の描く
世界に迷い込んだ気分で、思い出の一枚が撮れます。

企画展の上、3階では常設展も開催中。
今年収蔵された絵画や書道作品、草間彌生さんのインスピレーションと
エネルギー溢れるアートが楽しめます。

開放的な吹き抜けとなっているロビー。
さり気なく水玉模様が見え隠れ。

建物に囲まれた中庭。
風が吹き渡り、散策と息抜きには丁度いい。

中庭に面して建てられた、カフェレストランcentime(サンチーム)
美術鑑賞の余韻に浸りつつ、フレンチを味わえるお店。
ランチからデザートのセット、パン等、メニューも豊富。

ランチAセット、「スモークサーモンとズッキーニのキッシュ」。
パンとサラダが付いて980円なり。

美術館を後にして中町を越え、女鳥羽川(めとばがわ)を
渡ります。

松本市内有数の老舗宿泊施設・松本ホテル花月(かげつ)の正面に
店を構える、古本喫茶想雲堂(そううんどう)
名前の通りカフェと古本屋を兼ね備えており、
本を選ぶも良し、カウンターでデザートやドリンク、
アルコール類を味わうも良し。

店内。抑え目な照明に店主厳選のジャズが流れる
中、ゆったりと過ごすことが出来ます。

折角なので注文。
シンプルで家庭的なパウンドケーキ、深い香りと
濃厚な苦味とコクが感じられるマンデリン(インドネシア)コーヒー。

整然と並ぶ書架。
座って読書が楽しめるスペースもあり、本選びには最適。
あなたもお気に入りの一冊を見つけてはいかがでしょうか?

壁に掛けられた時計、収集品と思しき昔の映画のポスターも、
雰囲気作りに一役買っています。
私もじっくり店内を見て回り、本を二冊購入。
上高地へ帰ってから読み進めることにしましょう。
あまり活発に動いたわけではない。
しかし、芸術や書物に触れ、大いに想像力を
掻きたてられた一日となりました。
これを糧とし、また訪れる日常を
乗り切りますか。
それでは!

城下町・松本を挙げてのお祭りは、もうすぐ!
ここ長野県・松本地域でも、太陽が覗けば
アイスが食べたくなる日和が続きます。
今日は仕事が休みの為、松本市内(通称:下界)へ。
もちろん最初に着いたのは松本駅

今日の目当ては・・・

JR東日本所有のジョイフルトレイン、
リゾートやまどり
ベースとなったのは国鉄型特急車・485系
国鉄特急車の標準的なデザインと、交流・直流両対応の
性能でかつては全国各地を活躍の場としていましたが、
老朽化と後継車両の登場で、通常の営業車両は全廃。
いまではこうした改造車のみが残存しています。
リゾートやまどりは国鉄時代に登場した
お座敷列車、「やまなみ」「せせらぎ」からの再改造を経て、
平成23(2011)年にデビュー。
主に埼玉県・大宮駅から群馬県の長野原草津口駅を結ぶ
臨時快速として運用されていますが、団体専用列車として、
普段営業運転が行われない線区にも顔を出します。

車体側面に描かれたシンボルマーク。
群馬県の県鳥・やまどりがデザインの元と
なっており、群馬県の大地を飛びぬけるスピード感を表現。

この日はクラブツーリズムとJR東日本の共同企画として
一日のみの松本乗り入れ。
行先表示は「団体」となっています。

座席は何と、1+2列配置!
大型のヘッドレストが付き、足元には足置き(フットレスト)も
装備されているそう。

車内にはご覧の畳敷きフリースペースや、子供を遊ばせることの出来る
キッズルームまで完備。
特急並み、いやそれ以上のハイグレード!
これで普段は快速扱いだというのだから、恐れ入る。

国鉄時代の旅客列車でお馴染みのブドウ色で
懐かしさを、明るい萌黄色で新しさを表現。
ハイグレード車に相応しい落ち着きをもたらしています。
別物と言っていいほど手の加えられた同車ですが、
パンタグラフ周りにはわずかに面影が残ります。

降車を済ませてしばらく、車両基地の留置線(運転を終えた車両を
休める線路)へと入っていきました。
松本駅で一泊し、明日は元の所属先へ帰るそう。
一方の乗客はしばし信州に留まり、非日常と大自然に浸ります。
列車を見届け、私は街へ。

厚く重なり合う雲が、季節感を運びます。

こちら松本市美術館
開館は平成14(2002)年。
松本出身の芸術家を中心として、常設展、
期間限定での企画展が開かれています。

入り口では松本市出身の芸術家・草間彌生(くさま やよい)氏の作品・
幻の華がお出迎え。
曲がりくねった茎、全体を包み込む水玉模様と
網目(草間作品の根幹でもある)、
大胆な色使いが強烈な印象を与えます。
建物の壁も、キャンバスの一部でしょうか?

ただいま開催中の企画展。
天空の城ラピュタや火垂るの墓、もののけ姫、時をかける少女などの
アニメ作品に於いて美術監督・背景画家を務め、
アニメーションの第一人者として知られる
山本二三(やまもと にぞう)氏にスポットを当て、
その作品、世界観が紹介されています。
展示作品はあくまで「背景」を主役とし、極力登場人物を省いたもの。
釘一本、草木の一本一本まで手を抜かない緻密な描写、
絵の中の空気感や音までも伝わって来そうな奥行きと表現、
ファンの間で「二三雲」と呼ばれ、
彼にしか描けないと言われる厚みと立体感のある雲の色彩、
いずれも観ているこちらが圧倒されそうな創造力・表現力に溢れています。
ちなみにこちらの画像、写真ではなく絵です。
題名は「葉月の松本城」。
企画展の開催に当たり、「松本らしさ」をテーマに山本氏自らカメラを手に
松本市内を探訪。
そこから初夏の松本城を選び、描き取りました。
展示室内には実物も展示されています(展示室内は撮影禁止)。

こちら、記念撮影用に用意された「もののけ姫の森」
複数のパネルが重ねられており、奥から顔を出すことも。
山本氏、ならびに宮崎駿監督の描く
世界に迷い込んだ気分で、思い出の一枚が撮れます。

企画展の上、3階では常設展も開催中。
今年収蔵された絵画や書道作品、草間彌生さんのインスピレーションと
エネルギー溢れるアートが楽しめます。

開放的な吹き抜けとなっているロビー。
さり気なく水玉模様が見え隠れ。

建物に囲まれた中庭。
風が吹き渡り、散策と息抜きには丁度いい。

中庭に面して建てられた、カフェレストランcentime(サンチーム)
美術鑑賞の余韻に浸りつつ、フレンチを味わえるお店。
ランチからデザートのセット、パン等、メニューも豊富。

ランチAセット、「スモークサーモンとズッキーニのキッシュ」。
パンとサラダが付いて980円なり。

美術館を後にして中町を越え、女鳥羽川(めとばがわ)を
渡ります。

松本市内有数の老舗宿泊施設・松本ホテル花月(かげつ)の正面に
店を構える、古本喫茶想雲堂(そううんどう)
名前の通りカフェと古本屋を兼ね備えており、
本を選ぶも良し、カウンターでデザートやドリンク、
アルコール類を味わうも良し。

店内。抑え目な照明に店主厳選のジャズが流れる
中、ゆったりと過ごすことが出来ます。

折角なので注文。
シンプルで家庭的なパウンドケーキ、深い香りと
濃厚な苦味とコクが感じられるマンデリン(インドネシア)コーヒー。

整然と並ぶ書架。
座って読書が楽しめるスペースもあり、本選びには最適。
あなたもお気に入りの一冊を見つけてはいかがでしょうか?

壁に掛けられた時計、収集品と思しき昔の映画のポスターも、
雰囲気作りに一役買っています。
私もじっくり店内を見て回り、本を二冊購入。
上高地へ帰ってから読み進めることにしましょう。
あまり活発に動いたわけではない。
しかし、芸術や書物に触れ、大いに想像力を
掻きたてられた一日となりました。
これを糧とし、また訪れる日常を
乗り切りますか。
それでは!

城下町・松本を挙げてのお祭りは、もうすぐ!