fc2ブログ

記事一覧

越前旅24 ~一乗谷朝倉氏遺跡・下城戸跡~

御嶽山(おんたけさん)
長野県と岐阜県の県境にまたがる高峰で、
100年、もしくは1万年内の活動度が高い
「ランクB」に区分けされる活火山

古くから山岳信仰の対象として畏怖を集めて来た
霊山でありながら、
山頂に近い7合目までロープウェイや自動車による
アクセスが可能な他、
両県の山並みを見渡す景観から
登山者の人気も高い「百名山」。

しかし今から7年前の9月27日
全くの無警戒(噴火警戒レベル1=平常レベル)で
登山者たちが登山を楽しむ中、
突如として火山噴火が発生。

噴火の規模こそ「大規模」と言えるものでは
なかったものの、
噴出した火山灰火砕流
無警戒の登山者たちに襲い掛かり、

火山災害としては戦後最悪となる
58名の命が失われる結果となりました。

あれから7年。
今は再び平常に戻っている御嶽山ですが、
予期せぬ災害の発生とそれに伴う被害がもたらした
近隣地域への衝撃と被害者に及ぼす心痛は、
忘れがたいものであったことでしょう。

地震台風、近年では豪雨等、
自然災害と隣り合わせの島国・日本。

巨大なる星・地球の営みを予期することなど
われわれ人間には不可能に近いことですが、
「明日は我が身」の心構えを忘れず
日々を過ごさねばならないでしょう。

あの日失われた、無垢なる命を悼んで。


6.11 Friday
一乗谷 1
福井県入り6日目華金
いよいよ旅も後半戦。

この日の目当ては福井市郊外。
江戸時代さながらに御本城橋を渡って゛登城″する
「お役所勤め」の方々を横目に・・・
一乗谷 2
街の玄関口・福井駅へ!

本日乗車するのは、
越美北線(えつみほくせん)
別名九頭竜線

福井駅の一駅南にある越前花堂駅を起点として
県東部の大野市へ、
さらにその東にある九頭竜湖駅までを結んでおり、
路線延長52.5km
駅数は路線両端を含めて22駅

ほとんどの列車が県都・福井駅を起点としており、
大野市域や足羽川・九頭竜川上流域とを繋ぐ
生活路線

「天空の城」として注目を集める越前大野城や
戦国大名・朝倉氏の本拠であった一乗谷、
風光明媚な人造湖・九頭竜湖などへ
観光客を運ぶ観光路線としても機能しています。

地方ローカル線の定めか、
近年では利用者の減少により
越前大野駅から先の区間の廃止
取り沙汰されている赤字路線ながら、

多大な被害をもたらした
平成16年7月福井豪雨
県や地元自治体の存続運動によって
乗り越えて来た、
地元に愛される路線となっています。
一乗谷 3
越美北線で運用されるのは、
JR西日本のローカル線でお馴染みの、
キハ120形気動車

これまた地方ローカル線ではお馴染み、
新潟鐵工所(現 新潟トランシス)謹製の
地方鉄道向け小型気動車・
NDCシリーズのプラットフォームに沿って
開発が進められ、

平成4(1992)年~同8(1996)年にかけて
89両が製造されました。
うち福井地域には200番台5両が配属され、
全車越美北線での運用に従事。

平成19(2017)年度以降は系列全車を対象に
体質改善(リニューアル)工事が施行され、
客室設備の改良や前照灯および室内照明のLED化、
ドア開閉スイッチ・ドアチャイムの追加、
塗装変更などが順次行われた上で、
元の運用に戻っています。
一乗谷 4
リニューアルに合わせ、
タラコ色のような塗色となった、
福井地域(敦賀鉄道事業部)所属のキハ120

越美北線では基本単行(1両編成)、
ラッシュ時などでは2編成を繋げた
2両で運行されています。

私の乗る列車も2両編成で、
福井方の車両は単色の
一般塗色となっていますが、
越前大野・九頭竜方の車両は・・・
一乗谷 5
沿線自治体(大野市)とタイアップした、
特別ラッピング車両!
一乗谷 6
越美北線では平成22(2010)年の
「開業50周年」以降沿線の名所をPRする
ラッピング車両が運行されていましたが、
平成29(2017)年度以降のリニューアル工事+
塗色変更に合わせてそのデザインを一新

前面貫通扉に大野市のキャッチコピーである
結びの故郷(ゆいのくに)越前おおの
マークがデザインされている他
一乗谷 7
車体側面には英字で「越前大野(ECHIZEN ONO)」の
自治体名と列車の運行区間
(福井(FUKUI)大野(ONO)、
その下に車両ごとに異なる沿線の観光スポット
描かれています。

(私が乗車した車両は越美北線の終点・
九頭竜湖駅の先に広がる人工湖
九頭竜湖に架橋された吊り橋・
夢のかけはしをモチーフとしたデザインが
施されていました)
一乗谷 8
キハ120車内。
(先頭のラッピング車はそれなりに乗客が居たため、
後方のノーマル車内を撮影)

新潟県と長野県を結ぶ大糸線用車両同様
向かい合わせのボックスシートと
縦に配列されたロングシートが混在する
セミクロス配置となっていますが、
大糸線仕様と比べてみると、
ボックスシートの比率が高いように思えます。

ラッピング車両も基本的な内装は共通ながら
一乗谷 9
PR車両らしく路線や沿線の観光スポットの案内に
一乗谷 10
ラッピング車両の紹介がなされています。

現行のラッピングデザインは、
リニューアル後の平成30(2018)年度より
越美北線で運用される5両3両に対して施行
(比率からすると、あんまり特別感は無いな・・・)され、

現在は「天空の城」として知られる
越前大野城をイメージした
越前大野城号(H.30年~)と、
私が乗車している夢のかけはし号
(R.1年~)の2両が在籍。
(「恐竜と化石」号は、既にラッピング解除されている模様)

運行期間は、次回の車両検査
(概ね3年おき。そろそろ残りの2両も
施行時期に当たります)
までを予定しているそう。

「特別な衣装」をまとって九頭竜地域を駆ける姿を
見ることの出来る時間は、
そう多くないようです。

ちなみにこの車両のラッピングのモチーフとなった
吊り橋・夢のかけはし(箱ケ瀬橋)は、
瀬戸大橋建設を想定した試作品
だったりする。
一乗谷 11
私を乗せた「夢のかけはし」号を含めた2両編成の列車は、
9時8分に福井駅を発車。
越前花堂駅まで北陸本線と線路を共有した後、
同駅より北陸線から分岐して、東へ。

市街地を抜けた後はのどかな風景が続いて・・・
一乗谷 12
17分ほどで目的の一乗谷駅
(いちじょうだにえき)に到着!

この駅はとある史跡(歴史好きの方ならば、
もう駅名からお察しのことと思いますが 笑)の
最寄り駅(といっても入口まで徒歩10分、
中心部まで徒歩20分以上かかりますが)ながら、

ご覧の通り単線の無人駅となっており、
駅設備も待合室のみという
いかにも「ローカル線の途中駅」といった風情の、
とっても小ぢんまりとした造り。

駅周辺には商店なども無く、
実に「ローカル」を極めている印象です(笑)
一乗谷 13
駅周辺も、実にのどかな風景。
一乗谷 14
山間を蛇行しながら流れる、足羽川

このあたりはちょうど福井平野
山間部がぶつかる境界部分に当たり、
越美北線一乗谷駅の先で足羽川を横断して、
山中へと分け入っていく形となっています。
一乗谷 16
一乗谷駅から足羽川の支流・
一乗谷川に沿って歩くこと10分ほど。

前方から大きな石碑
立派な土塁が見えて来ました。

もうお分かりでしょう!今回の目的地は、
特別史跡 一乗谷朝倉氏遺跡

戦国時代に越前一国を治めた大名・
朝倉氏の本拠地の跡で、
東西約500m、南北およそ3kmという
狭小な谷間を下城戸(しもきど)、
上城戸とそれぞれ呼称される
二つの城戸によって区分。

それらの城戸によって区切られた
南北1.7km、278haほどの範囲に、
朝倉氏当主が暮らした館を中心として
一族や家臣の屋敷、寺院、商家や職人などが
居住していました。

天正元(1573)年の朝倉氏滅亡後は
一乗谷の町も灰燼と帰し
長きにわたって土中に埋没

その結果広大な遺跡が良好な状態で
保存されることとなり、
278haに点在する遺構すべてが国の
特別史跡に指定されている他、

当主居館や一族の館に築かれていた
諏訪館跡庭園」、「湯殿跡(ゆどのあと)庭園」、
義景館跡庭園」、「南陽寺(なんようじ)跡庭園」の
4つの庭園が特別名勝指定を受けています。
一乗谷 17
石碑の背後に広がるのは、
下城戸と呼ばれた防御施設の跡。

東西に山が迫り、幅80mほどまで狭まった
谷の最狭部に築かれた防御施設で、
上流側に設けられた上城戸とともに
町の内外を区分していました。
(二つの城戸の内側は゛城戸ノ内″と呼称)
一乗谷 18
下城戸の構造。

下流側から遡って来た軍勢を阻むように、
一乗谷川と繋がる幅約10m、
深さ約3mの(ほり)、
幅約15m、高さ4.5mの土塁

さらに向かい合わせに配置され、
屈曲(クランク)を生み出す同様の土塁から構成され、
その内側には兵員が詰めることの出来る
広場も存在していました。

周囲に他の防御施設が無いことから
ここだけで敵の侵攻を食い止めることは
不可能だったと思われますが、

有事の際の避難場所となっていた
東側山上の一乗谷城へ、
領主が避難するための時間稼ぎとしての
使われ方が想定されていたのかも知れません。
一乗谷 19
土塁内側はご覧のように敵勢の直進を阻む
屈曲(クランク)が設けられ、
石材による補強が施されています。
一乗谷 20
積み上げられた巨石は重さ10トン超
中には40トンを超える(!)超ヘビー級
巨石も存在しているのだとか。

これらの巨石は後年の城郭同様、
単純な防御施設を構成する部材としてだけでなく、
一乗谷、そして越前の主である朝倉氏の威光を示す、
シンボルとしての意味合いも
あったことでしょう。
一乗谷 21
「下城戸」を潜り、遺跡が広がる「城戸ノ内」へ!

「一乗谷散策」、スタートです!

参考:福井県
    大野市 公式ホームページ
    Wikipedia

前回記事
越前旅23 ~足羽山公園・三段広場~

一乗谷朝倉氏遺跡・下城戸跡

アクセス

北陸自動車道福井ICから 約9分

公共交通機関
JR一乗谷駅から 徒歩約9分
JR福井駅西口から
京福バス62系統 一乗谷東郷線
安波賀バス停
下車 徒歩約4分

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。