fc2ブログ

記事一覧

美観地区巡り 1 ~「レジェンド新幹線」で往く、山陽路!(車両編)~

ハッピーハロウィーン

神無月・10月も今日で最終日
新型コロナウィルスの流行下、
閉鎖的な空気で幕を開けた2021年も、
明日を迎えれば残すところ早や2月
(本当に早い・・・!)

ここ2年世間を騒がせていた感染症の流行
近頃では減少傾向を示し、
緊急事態宣言解除されるとともに
人通りや都市間の往来なども活発化しつつある
様子が見受けられますが、

より良い形で年末、そして来る2022年を
迎えられるよう、引き続き
細心の注意を持って
残された日々を送って参りましょう!


さて、前回記事にて50回近く(笑)にも及んだ
「越前旅」編をようやく畳み終え、
約3カ月ぶりとなる新章突入!

これまたカコタビの記録とはなってしまいますが、
7月半ば、住まい探しも兼ねて現在の居住地である
岡山県倉敷市を訪れた際の記録を、
じっくり、のんびりお届け致します。
ではでは、参りましょう!


7.18 Sunday
5月末から始まり、長~く長~く尾を引いた
梅雨真っ只中の、7月半ば。
実家からキャリーバッグを引っ張って
最寄り駅から白缶(817系電車)に乗り込み、
やって来ました・・・
500系 1 
小倉駅(こくらえき)

九州の北東端に広々とした゛領域″を展開する
北九州市の、そして同県北東地域・関門地域の
中心駅

同市の交通の拠点として
九州各地に路線を張り巡らせている
JR九州

西日本の゛大動脈″・山陽新幹線を運行・管理する
JR西日本

「北九州市民球場」や「小倉競馬場」といった
競技施設の近傍を経由しながら
市街地南方へと向かう
北九州モノレール(北九州高速鉄道)
の、3事業者が乗り入れ。

一日あたりの乗降客数72,514人
JR九州の駅としては「九州の頭」・
博多駅に次ぐ九州第2位

3社合計では11万5,176人もの
人々が行き交う、
九州屈指のマンモス駅
500系 2
SF漫画の大家であり、
「宇宙戦艦ヤマト」・「銀河鉄道999」といった
大作を世に放ってきた
松本零士(まつもと れいじ)氏
ゆかりの地でもある、北九州市。
(小倉南高校在学中に、「蜂蜜(はちみつ)の冒険」にて
デビューを飾っています)

同市は「漫画の街」を標榜して
小倉駅前に北九州市漫画ミュージアム
(商業施設・「あるあるCity」5階・6階)を
オープンさせている他、

零士氏公認の下、駅前や
500系 3
駅舎内に多数の「零士作品」の
キャラクターたちが設置されています!


そんな「歴史と文化の街」・小倉から
乗り込むのは・・・
500系 3.5
新幹線「こだま」

昭和39(1964)年、
日本が世界に冠する高速鉄道・
新幹線」の誕生とともに、
兄弟列車・「ひかり」がパスした地方駅を結ぶ
各駅停車タイプの列車として、
ビジネス特急「こだま」の名称を引き継ぐ形で登場。

当初は現在の東海道新幹線区間に当たる
東京‐新大阪間のみでの運転でしたが、
昭和47(1972)年に山陽新幹線岡山まで、
同50(1975)年の山陽新幹線延伸で博多までと、
順次運転区間を拡大

しかし高速運転で東京―大阪―西日本を結ぶ
のぞみ」「ひかり」に対し
こだま」の運用目的はあくまで
速達列車との連絡と速達列車がパスした
地方駅の乗客を運ぶことであったため、

初期を除いてJR東海西日本の境界駅となる
新大阪駅を境に運用を二分

使用される車両もJR東海区間では16両編成
西日本では8両編成と、
全く直通を考慮しない
運用が組まれています。

今回乗車する山陽新幹線では毎時一本程度の
こだま号」が運転され、
新大阪駅博多駅間を直結する運用の他
岡山発着・広島発着などの列車が存在。

また通勤時間帯には新山口・新下関・小倉各駅から
博多駅へと向かう区間列車も運転され、
最高300km/hでかっ飛ばす速達列車たちの
間を縫って、
都市間輸送に従事しています。


現在JR西日本オリジナル車両である「500系」、
JR東海と共同開発した700系
(昨年に東海道新幹線から引退)を
独自にカスタマイズした「700系7000番台」の
2タイプが運用されている、「こだま号」。

今回は、独特なスタイリングと
「スピードの先駆者」としての伝説から
今なお根強い人気を誇っている・・・
500系 4
500系に乗車!

500系は西日本におけるライバルである
航空機に対抗するために
JR西日本自社開発した新幹線車両で、
平成8(1996)年に先行試作車(W1編成)が、
翌9(1997)年には量産車(W2編成~)が順次登場。

山陽新幹線内で区間運転される「のぞみ号」より
営業運転に投入されました。

その特筆すべき特長は、
何といっても日本初にして、
当時世界最速タイ(他はフランスTGV)となる
最高速度300km/hでの
高速運転を達成したところ。

「高速鉄道のパイオニア」でありながら
長く奪われていた「世界最速」の称号を
新幹線に取り戻すために、
日本鉄道史上に記すべき「速度革新」を実現するために、
500系ではさまざまな新機軸が投入されました。
それらは以下の通り。

・トンネル微気圧波(びきあつは。高速列車がトンネルに突入した際、
圧縮された空気がトンネル出口で
騒音となって解放される現象。
いわゆる「トンネルドン」)を低減するために
先端に向かって低く、長く伸ばされた
先頭形状(ノーズ)

・同じくトンネル微気圧波対策として、
極力車体断面積を削ぎ落した
円筒形の車体形状を採用。

・車体構造には高剛性と軽量化、
さらに防音性の向上をもたらす
アルミハニカムパネル構造を採用。
(新幹線車両としては500系が唯一の採用例)

・床下機器はユニット化した吊り下げ式とした上で、
周囲をカバーで覆って空力特性に考慮した
ボディマウント構造

・最高300km/h運転
(当初は320km/h運転(!)が予定されていた、とも)
に十分な性能を発揮すべく、
全電動車方式で先代・300系
約1.5倍に当たる18,240kW
(W2編成以降は17,600kW)もの出力を獲得。

・こちらも500系オリジナル装備として、
F1で培われた空力技術や静かに滑空する
フクロウの羽根を参考にした独特な構造を持つ
T字形の集電装置(パンタグラフ)・
翼型パンタグラフを搭載。

などなど、のちの新幹線車両の礎となる
数多くの新技術が採用・搭載されました。
500系 6
500系の特徴の一つ、
15mにも及ぶ「ロングノーズ」。

獲得した空力性能を犠牲にしないため、
運転台はノーズ上面に張り出した
戦闘機のようなキャノピー形状とされています。


こうして「最先端技術」を惜しみなく注ぎ込まれ、
見た目通りの「尖った」車両として
鉄道界に颯爽と登場した500系

平成9(1997)年には東海道新幹線への
直通運転が開始

(東海道区間では線形と人口密集地帯を走行することから、
270km/hに制限)され、
東京駅にも「西のスピードスター」が
現れることとなりました。

こうして持てる高速性能と優れた見た目から、
東海道・山陽エース」となった500系

しかし「スピードに特化した造り」が
となった部分も多く、

・想定を上回る1両3億円、1編成46億円にも上る
製造費用
(そのため予定の半分程度
9編成の製造に留まった)

・編成最前部に乗降扉を設置することが出来なかったため、
他形式の編成との共通運用が組めない
(東海道区間への乗り入れが
比較的短期間に留まった最大の要因
山陽区間限定運用となった今でも、
「最前部・最後部での乗降はできない」旨の
案内放送がなされている)

JR東海が設定した「定員1,324名条項」を
クリアするために、
車体の半分をノーズが占める先頭車両に
乗客を詰め込む必要があったため、
やや狭い座席配置に。

・円筒形の車体形状故の、
狭小な室内空間と座席ごとの専有面積。

これらの問題から、
後発となるN700系登場後の
平成22(2010)年にはのぞみ号」での運用を終了し、
東海道新幹線からも撤退

「高速列車の象徴」として不動の人気を
獲得していた500系は、
花形の運用を退くこととなりました。
500系 5
先頭部側面に描かれた、
JR500 WEST JAPAN」のシンボルマーク。

JR西日本が同系列の開発に注ぎ込んだ「情熱」と、
世界に冠たる高速車両を生み出したのだという
誇り」を感じます!


花形となる「のぞみ」を退いた500系は、
山陽新幹線内で運転されるこだま号へと
転用されることが決定。
この「新運用」に対応するため、

・゛特別仕様″で改造の難しいW1編成を除いて、
8両編成へと短縮
(W1編成および編成から外れた
中間車はすべて廃車)

・パンタグラフを「翼型パンタグラフ」から
一般的な「シングルアーム式」に交換

・山陽区間の「こだま号」では
グリーン車は連結されないため、
座席を改造の上指定席専用車として格下げ。

その他8両運転に則した各種改造が施された
(編成記号も「W」→「V」に変更)上で、
平成20(2008)年より「こだま」運用に充当。

一時期岡山‐広島間のひかり」に投入されたり、
8号車(新大阪方先頭車)に子ども向けの
疑似運転台が設置されたり、

W1編成に代わって「トップナンバー」となった
V2編成ァンゲオンになったり
ハ〇ーキティになったりといった
紆余曲折を経ながら、

新幹線の人気ナンバーワン車両として
今なお不動の地位を保っています!
(子供の頃に乗った「のぞみ号」の車内で
「ただいまの速度は300kmです」の
表示を見た時は、本当にワクワクしたなぁ・・・)
500系 7
11時26分、小倉駅13番ホーム
これから乗車するこだま850号
500系ラストナンバー」となる
V9編成が入線して来ました!

500系に乗車するのは「のぞみ運用」末期の
平成20(2008)年(だったかな・・・?)以来となりますが、
「令和」を迎えた今でもいかにも「速そう」な
車体形状と鋭い眼差しがもたらす存在感は、
他の追随を許しません!
500系 8
それでは、車内紹介!

車内空間への第一歩となる乗降デッキは、
かつての乗り入れ先であったJR東海
遠慮したのか、
モノトーンのグレー基調

それでも薄っすら青色がかっているところに、
JR西日本の意地を感じます。
(最近のJR西の車両・・・特に在来線車両では、
そのアイデンティティも失われてしまっている
気がする・・・)

乗降扉は、車体側面に生じる段差を無くし、
空気抵抗や騒音の発生を防ぐ
プラグドア(大好き!)

500系の独特な車体形状に合わせ、
緩やかな傾斜が付けられているのが
分かります。
500系 9
デッキに備えられた洗面台には、
JR西日本お得意の間接照明仕込み。

この他デッキ部分にはトイレ・公衆電話スペース
(携帯電話の普及に伴い、大部分が撤去済み)・
喫煙ルーム(博多駅から先、博多南線内では使用不可)・
多目的室などが併設されています。
500系 10
いざ、客室内へ!

今回乗車したのは、
乗車券+自由席券があれば誰でも、
どこにでも座れる普通車自由席

500系では「グリーン車」を格下げした6号車、
6号車と仕様を合わせて2+2列化
(座席は「レールスター」こと
700系7000番台と共通)した5号車の
2両の指定席車が連結されていますが、

元グリーン車に乗れる!」
「こだまきっぷ等によりおトクに乗れる!」
ということから大人気

故に「比較的空いていて(というかガラガラ)」、
「ほぼのぞみ時代そのまま」の雰囲気を残す
自由席車を選択した次第。

こちら自由席車は「のぞみ」時代のまま、
海側3山側22+3配列

500系ならでは、
上方へ向かってカーブを描く壁面や天井、
「圧迫感」さえ感じそうなやや狭まった
客室空間も、そのまんま!
(これも早期の「のぞみ」撤退に繋がった一因)
500系 11
自由席座席は、こんな感じ。
これも落成当時そのまんまです。

シートピッチ(座席間隔)は1,020mm
これは他の「のぞみ」用車両であった
300系700系と比べると狭いものであり、
これもまた「1,324名条項」をクリアするために
受け入れざるを得なかった制約
500系 12
座席側面。

500系座席は90年代の鉄道車両らしく、
ほどよいクッション性が残された上質なもの。
「ややカタイ座席」が大勢を占めつつある現代では、
珍重すべき設備です!

独特な雰囲気を生み出すパープル系の色調ですが、
のぞみ号」が駆け抜ける
瀬戸内地域をイメージしたものだとか。
500系 13
座席背面には、新幹線では定番となる
大型の背面テーブルシートポケット
装備されています。

最近では特急以上の車両の「定番」となった
コンセントですが、
500系では非搭載
500系 14
窓間の柱に取り付けられた、
カーテン状の飾りもそのまんま。
(懐かしいなぁ・・・)
500系 15
「ノーズ」が急激に落ち込み、
特に低く・狭い空間となっている、
先頭車最前部。

ここでは天井部分に
荷棚を設置出来ないため、
特別に座席横(もしくは前面)に専用の
荷物棚が用意されています。
(ちょっと「特別感」アリ?)
500系 16
500系普通車(自由席)でも一風変わった設備が、
新大阪方先頭車(8号車)に設けられた、
こちらの空間。
500系 17
運転室背後の壁にデカデカと貼り付けられた
運転台の写真の前に置かれているのは、
お子さま向けの疑似運転台
500系 18
マスコン(アクセル)やブレーキ、スイッチ類、
さらには300km/hまで目盛りが刻まれた
速度計を備えたモニターまで、
なかなかな再現度!

子どもだけでなく、
大人まで楽しめそう(?)な「遊び場」に
仕上がっています♪
(私ですか?やりませんよ 笑)
500系 19
11時27分、「こだま850号」は
曇天からわずかに青空覗く小倉駅を発車。

倉敷市の新倉敷駅まで349.6km
2時間45分鉄旅のスタートです!

参考:座席探訪 陸海空 乗りものキャビンカタログ
    Wikipedia

前回記事
越前旅46(終) ~ゆったりのんびり、瀬戸内航路!その3~

新幹線こだま(500系)運用情報
500系 7
博多~新大阪間 4往復
(うち1往復は「ハローキティ新幹線」)
岡山~博多間 2往復
広島~博多間 1往復
新山口発着 下り博多行き1本
         上り小倉発 1本
(土休日運休・全席自由)
博多~小倉間 上り1本
(他は700系7000番台
N700系(8両編成)にて運転)

500系は既に新幹線車両の平均寿命
(15年程度)を超える
24年もの間
運用に就いており、
年々その運転本数は減少しつつあります。

人気車両であるためJR西日本
懸命な延命策に努めてくれてはいるものの、
いつ「引退」が告げられるかは分かりません

ご記録・ご乗車はお早めに!

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。