fc2ブログ

記事一覧

美観地区巡り13 ~大商家の「本拠」・大原本邸! その2~

ついにやって来ました、
師走・12月!

世界を揺るがすコロナ禍の中でやって来た
2021年も、あとほんのひと月!

一年を振り返り、年末を迎える忙しき日々の中で、
あとどれだけの足跡を
この「情報の世界」に刻み付けられるのか・・・

目前に迫りくる「ネクストイヤー」を前に、
挑戦と試行錯誤の日々は続きます。



ここまでひと月ちょっとの間お届けしてきた
「美観地区巡り編」も、あと2回!

そのトリを飾るスポットとして、
私のイチ押し!
倉敷一の豪商・大原家
住み処としていた豪邸・
大原本邸(旧大原家住宅)
様子をお届けしております。


前回記事はコチラ
http://ac802tfk.com/blog-entry-444.html


大原本邸 7
前回は大原家の人々が日々の暮らしを
送った場所・主屋(おもや)を探索。

ここで暮らした人たちの姿や
理念、言葉、各方面の著名人たちとの
関わりに触れまして・・・
大原本邸 2-1
屋敷の奥へ。

そこに並ぶのは、
米など様々な物資を貯蔵していた、
8棟土蔵

いずれも江戸~明治に掛けて建てられた
現存建築物であり、
そのどれもが主屋とともに
重要文化財に指定されています。

現在はそのうち隣り合う「中倉」「内中倉」の
2棟を改装の上で、
展示スペースやカフェとして公開中。

敷き詰められた石畳の両側に
趣ある倉が建ち並ぶさまは、
なんだか一つのを観ているかのような心地に
捉われてしまいます。
大原本邸 2-2
公開されている土蔵群のうち、
まずは中倉を訪問!

「大原本邸 中倉」は石畳を少し進んだ先、
゛土蔵群″の中ほどに在る建物で、
外観は単一の建築物ながら、
内部を異なる二つの空間に区分。
(仕切りを設けることで、別々の用途に用いる狙いが
あったのでしょうか?)

現在はそのどちらも展示スペースとして
公開・活用されています。


展示スペースの一つ・「中倉1」は、
大原の歴史と名付けられた、
大原家の歴史を紹介したコーナー。

壁一面に大原家の年表
貼り付けられ、
倉敷移住以来300年を超える大原家の足取りを
辿ることが出来ます。



続く中倉2は、
10年先が見えた人と名付けられた、
大原家7代・孫三郎氏
紹介するスペース。

名称の由来は、事業の多角化や従業員の環境改善策を
推し進める孫三郎氏が、
政策に反対する社員や重役たちに語ったとされる、
事業に冒険はつきもの。
わしの目には十年先が見える

という名言から。
(カッコイイ~!)

世界に影を落とす不況の中、
来るべき未来を見据え、
積極的な施策と新規事業の開拓によって
一財閥を築き上げた、
敏腕経営者らしい発想と視点。
大原本邸 2-3
そんな「豪腕」・孫三郎氏を゛語る″品々には、
数々の功績を賞して与えられた勲章に、
彼の人となりを表す日記手紙
(「恩人」・石井十次(いしい じゅうじ)氏へ
宛てたものもあります!)
大原本邸 2-4
「支援者」と「奨学生」の間柄であり、
ともに美術館(大原美術館)設立に邁進した
゛同士″である
児島虎次郎(こじま とらじろう)画伯から
孫三郎氏へ宛てた書簡など、さまざま!
大原本邸 2-5
こちらの資料は、
右から大正12(1923)年発行の
倉紡中央病院開院記念アルバム

左下は大正15(1926)年の
倉敷絹織株式会社第一回報告

左上が昭和18(1943)年刊行、
「倉敷時報」310号の3点。


倉紡中央病院は、
現在倉敷市における医療の中心となっている、
倉敷中央病院の前身。

倉敷絹織は、
大手樹脂・繊維メーカー・クラレ
母体に当たる企業です。

左上の倉敷時報
大正6(1917)年に創刊された
倉敷紡績の社内誌で、

現在ではクラボウグループ全体の
社内情報を取りまとめた社内誌・
ドウシンとなっています。

ここに展示された「310号」記事は、
昭和18(1943)年の
孫三郎氏の逝去を報じたもの。
大原本邸 2-6
生前孫三郎氏が着用していた、
シルクハット

政府による「富国強兵政策」の下で、
急速な゛近代化″が進められた時代。

一大財閥の主として出歩く機会の
多かったであろう孫三郎氏も、
服装には気を配られたことでしょう。
大原本邸 2-6.5
続いては「中倉」の隣にある、
内中倉へ!
大原本邸 2-7
こちらは「中倉」と違って空間を区切らず、
出入り口も一箇所に限定された構造。
(改装に当たって「仕切り」を取り払った
可能性もアリ?)

ただし内部は出入り口の延長線上を境に
二つに区分されており、
向かって右側(写真手前側)が
哲学する経営者と題して、

大原家8代当主・
總一郎氏を紹介。

一方左手(写真奥)は大変な読書家であった
總一郎氏の書斎をイメージした
カフェスペース・ブックカフェとして、

ガラス棚に収められた2,000冊にも及ぶ
蔵書の鑑賞や、
オリジナルコーヒーデザートが楽しめる、
「寛ぎの空間」となっています!
大原本邸 2-9
まずは總一郎氏の人となりに迫る、
哲学する経営者コーナーへ!

「由緒正しい商人(あきんど)」として
大原家の名跡を継ぎ、
事業の継続と発展、
日本の、世界の役に立つ新技術の開発
力を尽くした總一郎氏。

その一方では
大量の蔵書を抱える読書家として、
また「鳥類観察」、「民藝」、「音楽鑑賞」など
幅広いジャンルに精通した、
趣味人としての一面も
持ち合わせていました。

こちらのガラスケースに収められた
双眼鏡カメラは、
それらの中でも特に好んでいた
鳥類観察のために
所有されていたもの。
大原本邸 2-10
その隣には、将棋の駒も。
大原本邸 2-8
音楽鑑賞も、總一郎氏の趣味の一つ。

昭和20年代末(1950年代中頃)に作られた
こちらのモノローラル(モノラル)
レコードプレーヤー
は、

同様の機材が奏でる音質に惚れ込んだ
總一郎氏が、
オーディオ評論家・高城重躬(たかじょう しげみ)氏に
特注で製作を依頼したものだそう。

音楽機材に対する、
總一郎氏のこだわりを感じます。
大原本邸 2-11
總一郎氏の経営者としての先見性を示す資料が、
昭和41(1966)年に起草された、
日本万国博への一提案
という文書。

4年後(1970年)にアジア初にして日本初
国際博覧会として開催が予定されていた、
日本万国博覧会(大阪万博)
に向けて總一郎氏が一石を投じたものであり、

音の方向性
音の縁近性
音の流動性
を生かす新しい音楽会場
をテーマとして
多面体音楽堂の建設を提言した、
大変エポックメーキングなものとなっていたようです。
(中身も見てみたい! ><)

冊子内にはこの提案に感銘を受けた
建築士・浦辺鎮太郎(うらべ しずたろう。
倉敷アイビースクエア」の設計担当者)氏による
想像図も寄稿されており、
總一郎氏が抱いた構想の画期的かつ先進的な様が
窺えます。
(実現しなかったのが、残念!)
大原本邸 2-12
経歴に父・孫三郎氏ほどの゛華″は
ないものの、
確かに受け継いだ「将来を見通す目」と
「経営理念」の持ち主であった、總一郎氏。

そんな彼の理念と哲学が詰まった空間が、
「内中倉」奥に広がるブックカフェ

その後背に設けられた
ガラスで保護された本棚には、
生前總一郎氏が所有していた
2,000冊にも及ぶ蔵書が
展示されています!
大原本邸 2-13
その中身は、経営者として欠かせない「バイブル」で
あったであろう経済学の書籍から
大原本邸 2-14
彼が好んだ鳥類自然関連のもの
大原本邸 2-15
正岡子規(まさおか しき)や志賀直哉(しが なおや)、
夏目漱石(なつめ そうせき)、
武者小路実篤(むしゃのこうじ さねあつ)ら
文人たちの作品
大原本邸 2-16
これまた氏が好んだ民藝(みんげい)関連
大原本邸 2-17
さまざまな時代・ジャンルの音楽書籍
大原本邸 2-18
哲学書に至るまで、
圧倒的な幅広さと所蔵数を誇ります!
(これら書籍の「主」であった總一郎氏は、
凄まじい知識量
懐の深さを持ち合わせた人物だったのでしょう)

なおこの「ブックカフェ」では、
總一郎氏の蔵書の一部と同一の書籍
用意されており、
それを実際に読むことも可能
なっています!

總一郎氏の「世界」に触れてみたい!
という方は是非!
実際に書籍を手に取り、
その一ページに飛び込んでみてはいかがでしょうか?
大原本邸 2-19
ひと通り展示物を見終えた後は、
こちらの「カフェスペース」で一休み!
大原本邸 2-20
丸テーブルに組み合わされているのは、
実際に大原家で使用されていた
製のアンティーク椅子・
ウィンザーチェアー

座面は倉敷産い草に取り替えられているものの、
「大原家の人々が腰掛けたのと同じ椅子に
座っている」のだと考えると、
なんだか胸熱!
大原本邸 2-21
そんな「大原家のアンティーク椅子」に
座りながら頂くのは、
コーヒーとデザートのセット(800円)。
大原本邸 2-22
デザートは米粉を用いた生地に、
さまざまな果実のペーストや
洋酒、はちみつなどを混ぜ合わせて作られた、
フルーツケーキ

米粉独特の「パサついた」食感の中に、
オレンジパイナップルチェリーなどの
果実がもたらす様々な味わい、

そこへ混ぜ込まれた洋酒はちみつ
深みと落ち着きを与える、
複合スイーツに仕上がっていました♪

香り高く、まろやかな味が楽しめる
コーヒーも、
とっても美味しく頂けました♪
大原本邸 3-1
次回は「大原本邸」の最奥に位置し、
素敵な庭園が拝める離れ座敷へ!

「美観地区巡り編」も、締め括りです!

参考:語らい座 大原本邸 公式ホームページ
    Wikipedia

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。