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゛大正ロマン″・門司赤煉瓦プレイス! その4~

宙空(そら)に浮かび、夜空に煌めく

古来より変わらぬほほえみで
地上を照らし続けて来た天体に
人々は幻想憧れを抱き、

それはいつしか
「あそこへ降り立ってみたい」という
大いなる夢(アポロ計画)へと
結実して行く・・・

過激な宇宙開発競争の時代は去り、
人類による月面踏破」という夢がもたらした
熱狂と興奮は過去のものとなりましたが、
文明の発展とその途上でもたらされた
「偉業」を経てなお、

夜の女王」は変わらぬやさしさ
人々を惹き付けてやまない浪漫を持って、
地上の営みを見つめ続けています。




ここまで数度にわたってお送りして来た
「門司赤煉瓦プレイス編」も、
今回が最終回


前回記事はコチラ
http://ac802tfk.com/blog-entry-449.html


門司赤煉瓦プレイス 4-1
旧ビール工場事務棟を改装した
展示施設・門司麦酒煉瓦館
(もじビールれんがかん)を探索中の私。

続いては二階最奥に控える、徹子
昭和・平成浪漫(ロマン)の部屋

明治時代、北海道開拓に当たった
開拓使(かいたくし)の傘下組織として設立され、
戦前の大合併
その後の紆余曲折を経ながらも、


今なお日本有数のビールメーカーとして君臨する
サッポロビールの歩みを、
豊富な資料で紹介した展示スペース。
(素敵な内装にもご注目!)
門司赤煉瓦プレイス 4-2
明治9(1876)年、
開拓使麦酒醸造所として
未だ開発途上の北の大地
産声を上げた、現サッポロビール

その翌年、明治10(1877)年には
最初の製品となる
冷製サッポロビール
発売されました。
(「冷製」は「低温で発酵・熟成させたビール」の意)

ここに展示されているのはその
販売開始当時のもの(貴重!)で、
瓶の中央には今でも色を変えつつ
受け継がれているシンボルマーク・
北極星(五稜星)が輝いています。
門司赤煉瓦プレイス 4-4
一方こちらはサッポロビール一ブランドとして
今なお根強い人気を誇る、
恵比寿(エビス)ビール
発売当初の品々。

明治20(1887)年に東京や横浜の
中小投資家たちが中心となって設立された
日本麦酒醸造株式会社
ブランドとして製造された「恵比寿ビール」は、

発売から間もなくして高い品質が
国内外より評価される、
人気ブランドとしての地位を獲得。

「恵比寿」の名が
駅名や地名に採用されたり、
ビール業界黎明期に多数の贋作が出回る等、
その影響力は多大なものがあったようです。
門司赤煉瓦プレイス 4-3
そうして別々に歩みを進めていた両ブランドが
交わることとなったのは、
明治39(1906)年。

当時関東地方で根強い人気を獲得していた
日本麦酒(エビスビール)でしたが、
渋沢栄一(しぶさわ えいいち)が会長を務めていた
札幌麦酒東京に工場を設立すると、
一転して大苦戦に。

そこで日本麦酒の社長は日露戦争下という
情勢も加味して、
ライバルである札幌麦酒、
および大阪麦酒(アサヒビールのルーツ)に
大手3社による大合併を提案。

時の農商務大臣(現在の農林水産大臣と
経済産業大臣を兼ねた役職)・
清浦奎吾(きようら けいご)の仲介もあって、

市場シェア70%を占める
日本最大のビール会社・
大日本麦酒が設立されました。

写真の(炎の)ゴブレット
その大日本麦酒の、
設立20周年を記念した品。

紋章に旧札幌麦酒の「北極星(五稜星)」が
使われているあたり、
大合併前の3社の力関係が窺えるよう。
門司赤煉瓦プレイス 4-5

門司赤煉瓦プレイス 4-6
壁に展示された、大正、および昭和初期のポスター。

基本的な宣伝技法は現在と
さほど変わりはないものの、
イメージガールのファッションや
戦前ならではの「右書き」の表記に、
すさまじく時代を感じる。

(戦時体制下の昭和18(1943)年には、
サクラビールを合併。
現在の門司赤煉瓦プレイス
大日本麦酒の体制下に組み込まれました)
門司赤煉瓦プレイス 4-8
戦乱の風が吹き荒れ、「ブランド廃止」も断行された
太平洋戦争が集結すうと、
「独占禁止」の観点から大日本麦酒は
2社に分割

一方は西日本を中心に「大阪麦酒」の流れを汲む
アサヒビールに、

一方の東日本は札幌と東京という離れた地域に
拠点を有していたことから、
旧社名を継いだ日本麦酒
(ニッポンビール)として
再出発を図ることとなりました。
門司赤煉瓦プレイス 4-9
ニッポンビール」時代のビール瓶たち。

ラベルのデザインや中心に輝く北極星など、
旧サッポロビールを意識したデザイン。
門司赤煉瓦プレイス 4-10
長らく雌伏(しふく)の時を送っていた
サッポロビール」のブランド名が
復活を遂げたのは、
昭和32(1957)年のこと。

前年札幌工場創業80周年を記念し
北海道限定復活販売された
サッポロビール
(前の写真中央に写る酒瓶が、その時のもの)は、
予想を上回る大好評

これに手ごたえを感じた「日本麦酒」本社は、
市場調査を行ったのち、
ついにサッポロビールの復活へと
踏み切ることとなりました。

復活初期に打たれたこちらのポスターでは、
生産拠点である札幌と、
同じ北緯45度で並ぶ・ミュンヘン、
アメリカ・ミルウォーキーを並べ、

世界のビール三大産地と称し、
自社の品質の高さと自信のほどをアピールしています。
(強気!)
門司赤煉瓦プレイス 4-11
昭和中期頃のビール瓶&ビール缶。

この頃になると、大分現在のものに
近付いていますね♪
門司赤煉瓦プレイス 4-12

門司赤煉瓦プレイス 4-13
昭和~平成に掛けてのポスター。

「昭和の大スター」、
故・石原裕次郎(いしはら ゆうじろう)さんの姿も!
門司赤煉瓦プレイス 4-14
季節や時節(゛ミレニアム″など)、
地域などに合わせた限定品の数々。

こうして展示された品々を眺めていると、
サッポロビールブランドが重ねてきた歴史と、
積み上げてきた人気のほどが分かります。門司赤煉瓦プレイス 4-17
(ようやく?)「門司麦酒煉瓦館」を見終え、
「旧長崎街道」を挟んで向かいに建つ、
赤煉瓦交流館へ!

こちらの二棟の建物は「醸造棟」、
「事務棟(門司麦酒煉瓦館)」と同じく
工場設立当時、大正2(1913)年の築。

当時関門海峡に面し、
直接船を接岸させることが
可能であったという立地を生かし、

陸揚げされた大麦・ホップなどの
ビールの原料を保管するための
倉庫として建設されました。
門司赤煉瓦プレイス 4-18
建物は外部は赤煉瓦イギリス積みに、
内部を鉱滓煉瓦(こうしれんが)として
異なる意匠とした平屋建て

「倉庫」という一見地味な役どころの
施設でありながら、
旧長崎街道側に装飾を施した破風(飾り屋根)を設け、

換気扇の周囲に十字状に配された花崗岩
その外周を囲った円、
さらにその両側に煉瓦を用いた装飾を置くなど、
装飾性の高い
造りとなっているのが、特徴的。
門司赤煉瓦プレイス 4-19
建物内は、こんな感じ。

外壁とは異なる鉱滓煉瓦の色合い、
明治~大正期の工場の趣を留める三角屋根等、
その面影が色濃く残されています。

奥に観客席のようなものが見えますが、
ここが音楽イベントや各種会合等
公共利用を目的とした施設であるため。
門司赤煉瓦プレイス 4-20
の高速バス乗車までま~だまだ時間があるため、
醸造棟」前にある雑貨屋兼カフェ、
Naiz Rafiki(ナイズラフィキ)でひと休み。
門司赤煉瓦プレイス 4-21
細長~いコンテナを利用し、
オープンデッキを備えた店舗では、
オーガニックコーヒー(Hot110円!)を
始めとする各種ドリンク、
デザート類を展開。

また訪問時は夏まっただなかという季節柄からか、
ソフトクリームやシェイク、
かき氷など、クールスイーツ
豊富に取り揃えられておりました。
(右下にある猪(イノシシ)カレーも、気になる!)

そして注目して欲しいのが、
メニュー左下!

なんとなんと!
戦前に大日本麦酒に吸収されて消えたハズの
幻のビール」・サクラビール
名前があるではありませんか!!
門司赤煉瓦プレイス 4-22
そんな訳で、アフリカやアジア、ヨーロッパなど
洋の東西を問わず集められた雑貨が揃い、
エキゾチックな雰囲気ただよう店内
(外は暑かったから・・・)で、

サクラビール(ついでにソフトクリームも)を注文!
門司赤煉瓦プレイス 4-15
こちらが「幻のビール」・
サクラビール!
(逆光が・・・)

缶(当時は存在しませんが 笑)の表面には
「門司麦酒煉瓦館」で目にしたままの
表記と桜のマーク
そして製造当時の工場と関門海峡の風景!

本来ならば現代には存在しないハズの銘柄ですが、
なんとその製造に必要とされた成分表
合併先の後身である
サッポロビール
残されていた
そうで、

この成分表を元にして「サクラビール」の地元・
門司(門司港)でクラフトビール造りを営む
門司港地ビール工房復刻に成功

九州を拠点として国内外で広く親しまれた
「幻の味」が、見事に蘇りました!
(商標権はサッポロビールが保有)
門司赤煉瓦プレイス 4-23
缶から注ぎ出たのは、
やや赤みがかった琥珀色の液体。

爽やかな香り立ち上らせるソレを
口に注ぎ込めば、
対照的な酸味辛味が一気に到来!

キレがありながら「さっぱりした」
現代的ビールともちょっと異なる、
爽快感を味わうことが出来ました♪
門司赤煉瓦プレイス 4-24
一緒に頂いた
ソフトクリーム チョコレートソース掛け
(要するにチョコソフト)は、

シャリシャリとした甘いソフトクリームに、
これまた甘~いチョコレートソース
たっぷりと掛かった、
とろけるような一品でした♪


結構な時間店員さんと話したりしながら
時間を過ごし
門司赤煉瓦プレイス 4-25
小倉駅前の商店街で豚骨ラーメン
(ソウルフード!)を食らい、
ネカフェでブログを書き進めたりしながら
時間を進め・・・
門司赤煉瓦プレイス 4-26
すっかり「夜の顔」になった小倉駅前から・・・
門司赤煉瓦プレイス 4-27
福岡の「ドン」・西日本鉄道(西鉄)
岡山県の両備バス下津井電鉄
共同運行する高速バス・
ペガサス号でいざ出発!

さらば、九州!

参考:門司赤煉瓦プレイス
    サッポロビール 公式ホームページ
    Wikipedia


Naiz Rafiki(ナイズラフィキ)

〒800-0063
福岡県北九州市門司区大里本町3-6

営業時間
10:00~22:00

定休日
月曜日

お問い合わせ
093-981-8430

アクセス

北九州高速道路・大里(だいり)ICより 約5分
門司港レトロより 約3分
JR小倉駅(北口)より
国道199号線経由で約13分

駐車場
普通車 148台 大型車 10台
一日の利用料 500円
観光バス 1,000円

公共交通機関
JR門司駅(北口)より 徒歩約3分

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。