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善通寺参り 3 ~「弘法大師誕生の地」・善通寺!

善通寺 26
高野山金剛峰寺 公式ホームページより拝借

弘法大師空海(こうぼうだいし くうかい)

行基菩薩(ぎょうきぼさつ)、役行者(えんのぎょうじゃ)とともに
「人間離れした」逸話の数々を誇る、
仏教界三大レジェンド
一角をなす、偉大なる大僧侶

讃岐国(さぬきのくに。現在の香川県)の
郡司(ぐんじ。一群を治める地方官)の
家に生まれ、幼い頃より
父の励行する勉学と並んで
仏道修行に勤しんだ大師は、

修行の日々の中で出会った密教経典・
大日経(だいにちきょう)の
真髄を求め、31歳の時に
遣唐使船に乗り込み入唐

当時唐(とう。中国の王朝)でも最高位の
高僧であった恵果(けいか)和尚の教えを受けて
密教の在り様を体得すると、

帰国後天皇の許しを得て
真言宗(しんごんしゅう)を開創。

人々に唐で学んだ「真言密教」の教えを
広めるとともに、
東寺(教王護国寺)
高野山金剛峯寺(こうやさんこんごうぶじ)、
四国八十八箇所霊場開創

満濃池(まんのういけ)開発を始めとする
公共事業への従事・指導など
数多くの事績を残し、
今日にまでその尊名を留める、
平安仏教の大人物
なりました。

今回はそんな「お大師さま」の
出生の地に建つ大寺院・
善通寺(ぜんつうじ)を訪ね、
四国屈指の霊場」の神秘に
触れて参ります♪
特急しおかぜ 19
「四国への玄関口」・岡山駅から
JR四国の特急列車・「しおかぜ号」に乗り、
多度津駅までやって来た私。


前回記事はコチラ
http://ac802tfk.com/blog-entry-472.html


善通寺 2
多度津駅からは善通寺方面へと向かう
土讃線(どさんせん)の普通列車に
乗り換え、二駅(8分)。
善通寺 3
目指す善通寺駅に、到着!
善通寺 4
香川県内陸部、善通寺市の中心駅であり、
「弘法大師誕生地」の最寄り駅でもある、
善通寺駅

香川県と中国山地を隔てた太平洋側の
高知県を結ぶ路線・土讃線主要駅として、
特急列車観光列車を含めた
全列車が停車。

善通寺市街だけでなく、
周辺地域にとっても中心駅としての位置づけを
確立しています。

趣ある駅舎や上屋は明治22(1889)年の築。
これは同年の土讃線開業当時から
存在する貴重なもので、
駅舎そのものが国の登録有形文化財
指定されています!(スゴ!)
善通寺 27
そんな文化財の駅から
善通寺 5
一本隣、門前町の風情を残す「中通り」へ入り
善通寺 6
時折現れる趣ある建物を眺めながら
歩くこと、15分あまりで・・・
善通寺 8
今回の散策の目的地、
善通寺(ぜんつうじ)に到着!
善通寺 8.5
善通寺は正式名を
屏風浦五岳山誕生院善通寺
(びょうぶがうらごがくさんたんじょういん
ぜんつうじ)と称し、

真言宗善通寺派総本山として
一宗派の中核をなす、一大寺院。

平安初期の大同2(807)年、
唐より帰国した「お大師さま」が、
父より寄進された4町(=約39.6㎡)の土地に
寺院の建立を開始。

6年後の弘化4(813)年に
無事落慶の時を迎え、
父・佐伯直田公(さえきの あたいたぎみ)の
(いみな)である
善通(よしみち)から名を取って、
善通寺と命名されました。

善通寺は弘法大師によって創建された
東側の伽藍(東院)と、

鎌倉時代になってから
弘法大師の生誕の地(佐伯家屋敷跡)に建てられた、
西側の誕生院(西院)
二つの境内地から成っており、

当初はそれぞれに住職が置かれた
別々のお寺という扱いでしたが、
明治時代に統合され、
「一つの寺院」として信徒たちの
信仰の拠り所となっています。
善通寺 9
善通寺の正門とされる
南大門(なんだいもん)は、
明治41(1908)年に日露戦争の戦勝を記念して
再建されたもの。
(先代の門は、江戸時代の火災により焼失)

一対の柱に切妻(きりづま)屋根を載せ、
後ろの控柱で支える
高麗門(こうらいもん)という形式で、
門の高さは9.7m。

正面に山号の「五岳山(ごがくさん)」が刻まれた
扁額(創建当初は弘法大師による直筆だったとか!)が
掲げられている他、

頂部の棟部分には龍や鳳凰(ほうおう)、
迦陵頻伽(かりょうびんか。
仏教における想像上の生き物で、
上半身は人、下半身は鳥という姿)が
彫り込まれた彫刻
善通寺 10
四隅の軒先には四天王像が鎮座し、
門の守りを固めています。
(何度か焼け落ちてるけどNe☆)
善通寺 15
「南大門」を潜って左手に生えている
大楠(おおくす)は、
樹齢実に千数百年

弘法大師誕生以前より
この地で枝葉を繁らせている古木であり、
大師の著書にも櫲章(よしょう=クスノキ)として
度々その名が登場しているそう。
善通寺 16
豊かに枝葉を蓄えた、大楠
その樹勢は高さ30m、幹囲11m、
枝葉は東西29m、南北29mにも及んでおり、

伽藍西側・五社明神(ごしゃみょうじん)社の
後背に聳える同種の古木とともに、
香川県の天然記念物
指定されています。
善通寺 14
お遍路でお馴染み、
四国八十八箇所霊場
第七十五番札所(ふだしょ)にも
指定されている、善通寺。

「弘法大師ゆかりの楠」の前には、
こんな記念撮影パネル
用意されています♪
(皆さんも、一枚いかが?)
善通寺 11
伽藍をぐるりと取り囲むのは、
信心を持って仏に付き従った聖者・
羅漢(らかん。「阿羅漢」とも)たちの
姿を表した、
五百羅漢像
善通寺 12
袈裟(けさ)をまとい、剃髪(ていはつ)した
僧形の姿は共通ながら、
その表情や風貌は実に多彩

それぞれ異なる顔つきとポーズで
求道者たちの様を示した光景は、
圧巻のひと言!

(これら羅漢たち一体一体は、
信心深き檀家や門徒からの
寄進によって建てられているようです!
これだけの数の仏像を建て得る
信仰の心″、恐るべし!)
善通寺 17
善通寺の゛シンボル″とも言える
五重塔は、
明治35(1902)年の再建

広さ三間(5.454m)四方、
総けやき造の仏塔の高さは、
およそ43メートル

これは国内に存在する木造塔としては
京都・東寺(教王護国寺。
奇しくも弘法大師ゆかりの寺!)の五重塔(約55m)、

奈良県・室生寺(むろうじ)の五重塔
(約51m)に次いで、
三番目の高さ
(ゆえに度々焼失倒壊
憂き目に遭ってもいる)

明治の再建でありながら、
重要文化財に指定されています。
善通寺 18
内部には「密教思想」の中核をなす
゛知恵″を表した五体の仏・
五智如来(ごちにょらい)が安置され、

一階には阿閦(あしゅく)如来、宝生(ほうしょう)如来、
阿弥陀(あみだ)如来、不空成就(ふくうじょうじゅ)如来の
四体を配置。

天上に近い最上階に、
「中尊」である大日(だいにち)如来
(非公開)が納められています。

またこの塔は仏塔としては珍しく
五層すべてで天井が高く取られ、
人の往来に十分な造り
なっている(かつては最上階からの眺望
楽しめたそう♪)他、

懸垂工法(けんすいこうほう)と呼ばれる、
本来地面にしかと据え付けられ、
建物全体の重量を支えるべきはずの
心柱(しんばしら)が地面から浮き上がり

最上階の屋根裏から鎖で吊るされているという
不可思議な構造となっているのも
特徴だそう。
(では、建物の重量(+心柱の懸垂に掛かる負荷)は
どのようにして支えられ、
「心柱」は何のために設置されているのだろうか・・・?)
善通寺 19
謎は多いものの、屋根を重ね、
均整が取られたその姿は、
実に美しい♪

(毎年G・Wには1・2階の内部が
特別公開され、
「大日如来」を除いた五智如来の姿や、
地面から浮いた心柱の様子も
確認できるそう。コロナが無ければ・・・行ってみたい!)
善通寺 20
伽藍(東院)の中心に建つ金堂は、
善通寺の本堂に当たる重要な建築物。

創建時の建物は永禄元(1558)年の
兵火によって焼失してしまい、
現在の金堂は江戸時代・
元禄12(1699)年の再建

建物は禅宗様式(ぜんしゅうようしき)に
則って造られており、
建物正面と両側面には禅宗様の特徴である
花頭窓(かとうまど)を配し、

上面には連子(レンジれんじ。
木や竹などの細い部材を、
一定の間隔を置いて取り付けたもの)を組んだ
欄間を配することで、

大寺院の金堂に相応しい
装飾性と風格を保持しています。

外観は一見すると二重のようにも見えますが、
一重の入母屋(いりもや)屋根に
裳階(もこし)を付けたもの。
善通寺 21
堂内には寺の本尊となる、
薬師如来坐像
(やくしにょらいざぞう。堂内は撮影禁止)を安置。

京都・御室(おむろ)の大仏師、
北川運長の作で、金堂再建から1年後、
元禄13(1670)年の完成。

像高は3mで、ヒノキ材を塗り、
金箔を押した寄木造(よせぎづくり)

金色に輝くご本尊は、ふくよかな体つき。
静かで優しい雰囲気をまといながらも
放つ眼光は鋭く、
現世を見通し、衆生(しゅじょう)を救わんとする
確かな意志を感じさせます。

その生気に満ちた眼差しは、
眼に嵌め込まれた水晶によるもの。
相対する者に、「仏と語らっている」かのような
心地を与えます(※個人の感想です)。
善通寺 22
しばしご本尊に見惚れた後は、
金堂前でお焼香

お香を焚いて仏さまを拝むとともに、
自分の身体に浴びてご利益に与る♪
善通寺 23
伽藍の西南隅に安置されている三つの宝塔は、
三帝御廟(さんていごびょう)と呼ばれる、
後嵯峨(ごさが)天皇、亀山天皇、
後宇多(ごうだ)天皇
三人の帝(天皇)を祀ったもの。

「三帝」は在位中、しばしば綸旨
(りんじ。天皇の命によって発給される命令書)や
院宣(いんぜん。上皇の命で出される命令書)を発して
善通寺を篤く庇護されていたため、

死後寺地近傍(かつては善通寺領だったのでしょう)に
遺徳を讃える宝塔が建立されました。

近年では住宅地に埋もれる形となっていましたが、
昭和39(1964)年に善通寺境内へと
移築されました。

塔内には、御遺言により
遺髪などが納められているそう。
善通寺 24
伽藍の西方に置かれた
佐伯祖廟(さえきそびょう)は、

弘法大師の父・
佐伯直田公(さえきの あたいたぎみ)と、
母・玉寄御前(たまよりごぜん)を
祀った廟所。

中にはお二方の御尊像
安置してあり、
偉大な「宗教家」を産み出した二親の、
ご遺徳と情愛を讃えています。
善通寺 25
伽藍(東院)をひと通り観て回った後は、
中門から一旦境内の外へ。

道を隔てた反対側に広がる、
誕生院(西院)へと向かいます!


参考:善通寺 
    高野山金剛峯寺 公式ホームページ
    コトバンク
    Wikipedia


第七十五番札所 善通寺

〒765-0003
香川県善通寺市善通寺町3丁目3−1

開扉時間
金堂(本堂) 7:00~17:00
御影堂 朝勤行~17:00
納経所 7:00~17:00
金堂御守所 8:00~17:00
遍照閣(四国八十八箇所お砂踏み霊場)
9:00~16:00

売店の営業時間
御影堂前売店 8:00~17:00
物産会館 9:00~17:00

お問い合わせ
TEL 0877-62-0111
FAX 0877-62-4302

アクセス

高松自動車道善通寺ICから 約10分

駐車場
収容台数:350台
利用時間:8:00~18:00
利用料金:普通車300円、
マイクロバス・大型バス1,000円
※車椅子利用者、お身体の不自由な方は、
かがわ思いやり駐車場
(利用料金無料)をご利用ください。

公共交通機関
JR善通寺駅より 徒歩約20分
タクシー約3分
市民バスで所要約8分
郷土館前バス停下車 徒歩約3分

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詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。