絶景!鷲羽山 2 ~第二展望台からビジターセンターへ~
- 2022/04/09
- 18:56

鷲羽山(わしゅうざん)
岡山県倉敷市・下津井(しもつい)地区近郊、
瀬戸内海に面して広がる低山で、
標高は133m。
昭和9(1934)年、我が国最初の国立公園として、
東は兵庫県から山陽・四国北部を経て西は九州北部まで
計66,934ha(陸域のみ)を誇る
瀬戸内海国立公園が策定された際、
特に瀬戸内随一の秀景地として
賛美され、見出されたのが、この鷲羽山です。
その眺望は明治~昭和のメディア・政界で活躍した
文人・徳富蘇峰(とくとみ そほう)が
瀬戸内海の美景を
全てここに集めると評したように、
極めて雄大にして優美。
瀬戸内海特有の島々を望む多島美や
対岸・四国(香川県)までも見通す広大な視界、
行き交う船たち。
そして昭和63(1988)年には
1兆円もの費用と10年に及ぶ工期を経て、
本州と四国を陸路で繋ぐ(本州四国連絡橋)
一大プロジェクト・瀬戸大橋が開通。
鷲羽山は従来の眺望に加えて
瀬戸大橋全景を拝め得る稀有なスポットとして、
さらにその価値を高めることとなりました。
山中には山頂(鐘秀台)をはじめとする数々の
展望台や展望スポットの他、
景観を楽しみながらの食事が出来る
鷲羽山レストハウス、
鷲羽山のなりたちや環境、
瀬戸大橋に関する展示が豊富に揃った
展示・展望施設、
鷲羽山ビジターセンター、
泊まりながら瀬戸内と瀬戸大橋の眺めを
贅沢に独り占めできる
リゾートホテル・鷲羽山下電ホテル、
゛岡山県民の遊び場″、
眺望と遊興が楽しめる遊園地・
鷲羽山ハイランド等、
豊富な施設と見どころが点在する、
魅力あふれるスポットとなっています♪

前回はその鷲羽山でももっとも訪れやすく、
ポピュラーな展望スポットとなっている
鷲羽山第二展望台を制覇!
前回記事はコチラ↓
http://ac802tfk.com/blog-entry-478.html
大半の人はここからの眺めに満足し、
引き返すかレストハウス(この日は休業中)滞在を
楽しむ方向に進むことが多いようですが、
まだまだ満足できない私は・・・

さらに奥へと進みます!

第二展望台背後には、
結構な斜面とザラザラとした砂地。
(舗装された迂回路も用意されていますので、
ご安心を♪)

砂地の上に露出しているのは、
太古の火山活動によって生み出された
火成岩の一種・
花崗岩(かこうがん)
元々鷲羽山周辺には
およそ1億年前の火山活動で降り積もった
火山灰・火山礫(れき)が堆積して出来た、
流紋岩(りゅうもんがん)が存在していました。
その下に今から約8,000万年前、
新たな火山活動により
大量のマグマが侵入。
これが冷えて固まることで、
花崗岩が形成されました。
その後長い歳月の中で地盤が隆起。
さらに風雨や気温の変化等で
岩石の風化や浸食が
進んで行きました。
その結果、上部の流紋岩が崩壊して
地下にあった花崗岩が地表に露出。
さらにその花崗岩も浸食されることで、
現在の鷲羽山が出来上がったそう。
(自然の営みの長さと力は、
まことに人智の及ばぬもの!)

そんな大自然の゛脈動″を物語る、
砂地と岩場。
そこから振り返れば、
第二展望台越しにこの眺め!

砂地を抜けると、迂回して来た舗装路と合流。
生い茂る松の間を抜けて行きます。

第二展望台から360m(所要約6分)ほど
進んだところで、
展望スポットに到達!
松林の間、
大空へと突き出すように開けた視界からは

四国へと伸び行く瀬戸大橋

点在する島々と四国の陸地

もっとも本州寄りに架かる吊り橋・
下津井瀬戸大橋を見通す展望を、
じっくりと味わうことができます♪

秀景を独り占め♪可能な
ベンチの後ろには・・・

地元・下津井で唄い継がれて来た民謡、
下津井節(しもついぶし)の一節が
刻み込まれた石碑。
「下津井みなとはよ 入り良て出よてよ」
とあります。

さらに150mほど坂道を歩くと

山上に白亜の建築物が見えて来ました。
展示施設と展望スペースを兼ねた、
鷲羽山ビジターセンターの
お出ましです!

ビジターセンター手前に置かれた
碑に刻まれている
「島一つ 土産にほしい 鷲羽山」の句は、
地元児島(こじま)の俳人・
難波天童(なんば てんどう)氏によるもの。

鷲羽山の秀景を目にした心境を
詠み込んだ句ですが、
この眺めを前にすると
同意せざるを得ない

ビジターセンター付近へ上がると、
その眺望はさらに絶佳なものに!

裏手には、瀬戸大橋の開通によって
一躍「四国への玄関口」となった
児島の街並みと、児島港。
眼下に見える港からは、
付近の海を巡り、
瀬戸内の島々や瀬戸大橋を間近に眺める、
観光船が発着しています。

港に隣接した児島ボートレース場では、
まさにレースの真っ最中!

白熱の闘いを、特等席から鑑賞♪
(距離があるため、カメラ越しにしか
戦況は見えませんが 笑)

ぽつぽつと蕾を成らせた、桜の木。
既に開花した木もありましたが、
訪問時(先月27日)はまだ
二分咲き、といったところでしょうか。

折角立ち寄ったので、
ビジターセンターにも入りましょう!
参考:環境省 公式ホームページ
Wikipedia