絶景!鷲羽山 3 ~鷲羽山ビジターセンター~
- 2022/04/10
- 20:17
本日(4/10)の最高気温、
25℃
春到来!と喜ぶ間もなく訪れた
夏のような強い日差しに、
季節の変転(というより急転!)と
地球温暖化の進行を
感じずにはいられない、
Noriでございます。
(アイスと冷房は・・・
もう少し先までガマンしたい!)

現在先月末に足を運んだ
倉敷市郊外の景勝地・
鷲羽山(わしゅうざん)の模様を、
絶賛お届け中の私。
既に瀬戸内の眺めは見飽きた!
・・・という方もいらっしゃるかも知れませんが、
来週中の完結を目指して鋭意進めて参りますので、
今しばらくお付き合いのほど、
宜しくお願い致します。
前回記事はコチラ↓
http://ac802tfk.com/blog-entry-479.html
鷲羽山入りの拠点・第二展望台から
さらなる絶景を求め、
ハイキング気分で
山中へと突入した私。
゛出発点″となる第二展望台から、
約500m。
青空に突き進むかのような
登り坂の向こうから・・・

鷲羽山第二の休憩&展望スポット、
鷲羽山ビジターセンターが登・場!

前回ご紹介した「第一展望台」のお隣、
これまた瀬戸内海(備讃瀬戸)を望むように建てられた
鷲羽山ビジターセンターは、
鷲羽山周辺の景観の保護、
環境の保全、清掃活動に取り組むNPO法人・
鷲羽山の景観を考える会
運営の下、
来訪者に鷲羽山の魅力を深く味わい、
楽しく散策してもらうことを目的として、
倉敷市が整備した施設。

マスコットキャラクター(?)・
わしゅうくんが出迎えてくれる
玄関を抜けると・・・

明るく広々とした内部空間へ!
「ビジターセンター」館内では、
地元や鷲羽山のお土産品および物品の
販売スペースと、
鷲羽山の歴史や環境、
山上より見下ろせる交通の大動脈・
瀬戸大橋等にまつわる豊富な
展示スペースが展開されています!

まずは鷲羽山の環境や
そこに住まう生態系について、
標本やパネルで紹介・解説した、
自然を学ぶコーナー
ガラスケースに納められているのは、
瀬戸内海に多く生息する
アビ目アビ科の鳥・オオハムや
どこにでもいるキジバト、
森じゅうに騒音鳴き声を響かせる
ヒヨドリや、
かわいらしいシジュウカラ

シャープな立ち姿に整えられた
ヤマドリに

見た目に似合わぬ獰猛なるハンター・
イタチなどなど。

こちらは児島・下津井地域より採取され、
土地の成り立ちを語る生き証人でもある、
岩石たち。
鷲羽山はそのほとんどが
火山活動によって生み出された火成岩の一種・
花崗岩(かこうがん)によって形成されており、
山中各所でゴツゴツとした岩塊が露出。
また山地北側の一部では、
花崗岩形成前に存在していた火山噴火による堆積物・
流紋岩(りゅうもんがん。手前)も
確認されているとのこと。
いずれも数千年~1万年を数える、
古強者ばかりです!

お次は歴史コーナー。
最初にお目に掛けますは、遠い昔、
旧石器時代(!)からの出土品。
昭和29(1954)年に鷲羽山中において実施された
発掘調査では、
自然石を利用し、さまざまな加工が施された
石器が出土。
2万年もの昔に確かに生きていた
人々の暮らしを偲ばせる、
貴重な遺物です。
またこれらの石材はそのほとんどが
現在の香川県で産出される
サヌカイトと呼ばれるものであり、
瀬戸内海を飛び越え、
中国山地、さらには山陰にまでおよぶ
広域な交易路が存在していたことを
示しています。

こちらは山中に点在する、
古墳からの出土品!
鷲羽山中には鷲羽山古墳群と呼ばれる、
およそ1,300~1,500年前に
築造された
3基の古墳が存在しており、
鷲羽山ビジターセンターでは
これらの古墳から発掘された
土師器(ほじき)や須恵器(すえき)※
直刀などの埋葬品の数々が、
大切に修造収蔵されています。
※土師器、須恵器
古墳時代~平安時代に掛けて
作られた土器。
用途や材質、色合いがそれぞれ異なる。

出土品の中で驚かされたのは、
ナウマンゾウの牙や歯!
現在のアジアゾウの近縁に当たり、
約1万5,000年前まで
日本列島に生息していたとされる、古代ゾウ。

瀬戸内海は30万年前~1万6,000年前頃まで
陸地だったと考えられており、
それを示すように香川・岡山両県にまたがる
備讃瀬戸(びさんせと)の各所では、
江戸時代の初め頃から現在に至るまで、
海中からナウマンゾウの骨が
引き上げられることが
あるのだゾウそう。

一番奥に設けられた瀬戸大橋の姿
というコーナーでは、
精巧に造られた瀬戸大橋の模型を中心に、
もっとも本州寄りに築かれた橋梁・
下津井瀬戸大橋の
概要や、建造過程などを紹介。

模型では、鷲羽山周辺も
緻密に再現されています!
(黄色く囲った円内が、
今いる第一展望台・ビジターセンター付近)

こちらは瀬戸大橋の概要
(一つ目の記事にて詳しく述べたため、省略)

ビジターセンターからも間近に見ることの出来る
下津井瀬戸大橋は、
全長1,446.6m、幅は鉄道部分が30m、
道路部分25m。
張出し径間付き単径間
トラス補剛吊橋
(はりだしけいかんつきたんけいかん
とらすほごうつりばし)という形式(長い・・・)で
建造されており、
塔の高さは鷲羽山側で約146m、
櫃石島(ひついしじま)側では
約149m(デカい!)。
建設時にはまず巨大なアンカレッジ(吊り橋のケーブルを
地面に固定するための構造物)を
鷲羽山・櫃石島双方に埋設。
その上で直径948mmのケーブルを渡し、
74mm~68mm径のハンガーロープを
吊るすことで、
車や列車が通行する橋桁の重量を
上手い具合に支えています。
この「下津井瀬戸大橋」の建設に当たっては、
約190,000㎥の
コンクリートと、
約73,000tにも及ぶ鋼材が
使用されたとのこと。
(瀬戸大橋全体では、その総量は
さらに膨れ上がります)

塔の建設方法を解説したパネル。
「下津井瀬戸大橋」で約150m、
全体では最大194m
(南備讃瀬戸大橋)にも達する、
瀬戸大橋の塔。
その高さから国内では塔の頂上まで届く
クレーンが存在しない(海外にはある!👀)ため、
建設の際には運ばれて来た建材に
直接クレーンとレールを取り付け、
上へ移動しながら積み上げるという
(手間のかかる)手法が採用されました。
(ともあれその高さ、海上という不安定な
建設条件からすると、
上から吊り上げるよりも安全なのかも
知れません)

建設中の風景。
数多の工夫と困難、
多大な労力と工費を掛けて、
海上に拓かれた交通路。
末永く、人々の゛足″を支え続けて
欲しいものですね。

室内の一角に並べられた、
建材たち(の模型)。

下津井瀬戸大橋に使われている、
ケーブル(の模型)
太さ5.37mmのピアノ線を
24,288本束ねることで
構成されており、
その重量はケーブル1本あたり
約13,000tにも達します!
(この見た目で!)
ピンと張りつめながら、常識では考えられない
負荷と重量に耐え続ける、ケーブル。
その剛性と強度は、
推して知るべし。
(ちょっとやそっとじゃ、
切れないんだろうなぁ・・・)
瀬戸大橋と鷲羽山について
さらに深く知ったところで、
屋外に張り出した展望デッキへ!

そこから拝むのは、
やはり備讃瀬戸を一望し得る、この眺め!

じっくり学んだ後だと、もう見慣れた
(しかし見飽きない)瀬戸大橋の風景も、
より感慨深いものに思えます。

下津井瀬戸大橋も、ご覧の通り!

大いに理解を深めることの出来た、
「鷲羽山ビジターセンター」!
゛学び″の時間の後は、
いよいよ山の最高所・
山頂へと向かいます!
参考:鷲羽山ビジターセンター
公式ホームページおよび館内解説パネル
内閣府 NPOホームページ
Wikipedia
鷲羽山ビジターセンター
〒711-0925
岡山県倉敷市下津井田之浦1丁目2
開館時間
4月~9月
9:00~17:00
10月~3月
9:00~16:30
入館料
無料!
休館日
年末年始(12月29日~1月3日)
※木曜休の場合アリ
(事前にお問い合わせのこと)
TEL
086-479-8660
アクセス
車
瀬戸中央自動車道 児島ICから 約10分
駐車場
400台(無料)
ビジターセンターまで、徒歩約10分
公共交通機関
JR児島駅から
下電バス 下津井循環線「とこはい号」で約30分、
鷲羽山第二展望台バス停下車 徒歩約10分
25℃
春到来!と喜ぶ間もなく訪れた
夏のような強い日差しに、
季節の変転(というより急転!)と
地球温暖化の進行を
感じずにはいられない、
Noriでございます。
(アイスと冷房は・・・
もう少し先までガマンしたい!)

現在先月末に足を運んだ
倉敷市郊外の景勝地・
鷲羽山(わしゅうざん)の模様を、
絶賛お届け中の私。
既に瀬戸内の眺めは見飽きた!
・・・という方もいらっしゃるかも知れませんが、
来週中の完結を目指して鋭意進めて参りますので、
今しばらくお付き合いのほど、
宜しくお願い致します。
前回記事はコチラ↓
http://ac802tfk.com/blog-entry-479.html
鷲羽山入りの拠点・第二展望台から
さらなる絶景を求め、
ハイキング気分で
山中へと突入した私。
゛出発点″となる第二展望台から、
約500m。
青空に突き進むかのような
登り坂の向こうから・・・

鷲羽山第二の休憩&展望スポット、
鷲羽山ビジターセンターが登・場!

前回ご紹介した「第一展望台」のお隣、
これまた瀬戸内海(備讃瀬戸)を望むように建てられた
鷲羽山ビジターセンターは、
鷲羽山周辺の景観の保護、
環境の保全、清掃活動に取り組むNPO法人・
鷲羽山の景観を考える会
運営の下、
来訪者に鷲羽山の魅力を深く味わい、
楽しく散策してもらうことを目的として、
倉敷市が整備した施設。

マスコットキャラクター(?)・
わしゅうくんが出迎えてくれる
玄関を抜けると・・・

明るく広々とした内部空間へ!
「ビジターセンター」館内では、
地元や鷲羽山のお土産品および物品の
販売スペースと、
鷲羽山の歴史や環境、
山上より見下ろせる交通の大動脈・
瀬戸大橋等にまつわる豊富な
展示スペースが展開されています!

まずは鷲羽山の環境や
そこに住まう生態系について、
標本やパネルで紹介・解説した、
自然を学ぶコーナー
ガラスケースに納められているのは、
瀬戸内海に多く生息する
アビ目アビ科の鳥・オオハムや
森じゅうに
ヒヨドリや、
かわいらしいシジュウカラ

シャープな立ち姿に整えられた
ヤマドリに

見た目に似合わぬ獰猛なるハンター・
イタチなどなど。

こちらは児島・下津井地域より採取され、
土地の成り立ちを語る生き証人でもある、
岩石たち。
鷲羽山はそのほとんどが
火山活動によって生み出された火成岩の一種・
花崗岩(かこうがん)によって形成されており、
山中各所でゴツゴツとした岩塊が露出。
また山地北側の一部では、
花崗岩形成前に存在していた火山噴火による堆積物・
流紋岩(りゅうもんがん。手前)も
確認されているとのこと。
いずれも数千年~1万年を数える、
古強者ばかりです!

お次は歴史コーナー。
最初にお目に掛けますは、遠い昔、
旧石器時代(!)からの出土品。
昭和29(1954)年に鷲羽山中において実施された
発掘調査では、
自然石を利用し、さまざまな加工が施された
石器が出土。
2万年もの昔に確かに生きていた
人々の暮らしを偲ばせる、
貴重な遺物です。
またこれらの石材はそのほとんどが
現在の香川県で産出される
サヌカイトと呼ばれるものであり、
瀬戸内海を飛び越え、
中国山地、さらには山陰にまでおよぶ
広域な交易路が存在していたことを
示しています。

こちらは山中に点在する、
古墳からの出土品!
鷲羽山中には鷲羽山古墳群と呼ばれる、
およそ1,300~1,500年前に
築造された
3基の古墳が存在しており、
鷲羽山ビジターセンターでは
これらの古墳から発掘された
土師器(ほじき)や須恵器(すえき)※
直刀などの埋葬品の数々が、
大切に
※土師器、須恵器
古墳時代~平安時代に掛けて
作られた土器。
用途や材質、色合いがそれぞれ異なる。

出土品の中で驚かされたのは、
ナウマンゾウの牙や歯!
現在のアジアゾウの近縁に当たり、
約1万5,000年前まで
日本列島に生息していたとされる、古代ゾウ。

瀬戸内海は30万年前~1万6,000年前頃まで
陸地だったと考えられており、
それを示すように香川・岡山両県にまたがる
備讃瀬戸(びさんせと)の各所では、
江戸時代の初め頃から現在に至るまで、
海中からナウマンゾウの骨が
引き上げられることが
あるのだ

一番奥に設けられた瀬戸大橋の姿
というコーナーでは、
精巧に造られた瀬戸大橋の模型を中心に、
もっとも本州寄りに築かれた橋梁・
下津井瀬戸大橋の
概要や、建造過程などを紹介。

模型では、鷲羽山周辺も
緻密に再現されています!
(黄色く囲った円内が、
今いる第一展望台・ビジターセンター付近)

こちらは瀬戸大橋の概要
(一つ目の記事にて詳しく述べたため、省略)

ビジターセンターからも間近に見ることの出来る
下津井瀬戸大橋は、
全長1,446.6m、幅は鉄道部分が30m、
道路部分25m。
張出し径間付き単径間
トラス補剛吊橋
(はりだしけいかんつきたんけいかん
とらすほごうつりばし)という形式(長い・・・)で
建造されており、
塔の高さは鷲羽山側で約146m、
櫃石島(ひついしじま)側では
約149m(デカい!)。
建設時にはまず巨大なアンカレッジ(吊り橋のケーブルを
地面に固定するための構造物)を
鷲羽山・櫃石島双方に埋設。
その上で直径948mmのケーブルを渡し、
74mm~68mm径のハンガーロープを
吊るすことで、
車や列車が通行する橋桁の重量を
上手い具合に支えています。
この「下津井瀬戸大橋」の建設に当たっては、
約190,000㎥の
コンクリートと、
約73,000tにも及ぶ鋼材が
使用されたとのこと。
(瀬戸大橋全体では、その総量は
さらに膨れ上がります)

塔の建設方法を解説したパネル。
「下津井瀬戸大橋」で約150m、
全体では最大194m
(南備讃瀬戸大橋)にも達する、
瀬戸大橋の塔。
その高さから国内では塔の頂上まで届く
クレーンが存在しない(海外にはある!👀)ため、
建設の際には運ばれて来た建材に
直接クレーンとレールを取り付け、
上へ移動しながら積み上げるという
(
(ともあれその高さ、海上という不安定な
建設条件からすると、
上から吊り上げるよりも安全なのかも
知れません)

建設中の風景。
数多の工夫と困難、
多大な労力と工費を掛けて、
海上に拓かれた交通路。
末永く、人々の゛足″を支え続けて
欲しいものですね。

室内の一角に並べられた、
建材たち(の模型)。

下津井瀬戸大橋に使われている、
ケーブル(の模型)
太さ5.37mmのピアノ線を
24,288本束ねることで
構成されており、
その重量はケーブル1本あたり
約13,000tにも達します!
(この見た目で!)
ピンと張りつめながら、常識では考えられない
負荷と重量に耐え続ける、ケーブル。
その剛性と強度は、
推して知るべし。
(ちょっとやそっとじゃ、
切れないんだろうなぁ・・・)
瀬戸大橋と鷲羽山について
さらに深く知ったところで、
屋外に張り出した展望デッキへ!

そこから拝むのは、
やはり備讃瀬戸を一望し得る、この眺め!

じっくり学んだ後だと、もう見慣れた
(しかし見飽きない)瀬戸大橋の風景も、
より感慨深いものに思えます。

下津井瀬戸大橋も、ご覧の通り!

大いに理解を深めることの出来た、
「鷲羽山ビジターセンター」!
゛学び″の時間の後は、
いよいよ山の最高所・
山頂へと向かいます!
参考:鷲羽山ビジターセンター
公式ホームページおよび館内解説パネル
内閣府 NPOホームページ
Wikipedia
鷲羽山ビジターセンター
〒711-0925
岡山県倉敷市下津井田之浦1丁目2
開館時間
4月~9月
9:00~17:00
10月~3月
9:00~16:30
入館料
無料!
休館日
年末年始(12月29日~1月3日)
※木曜休の場合アリ
(事前にお問い合わせのこと)
TEL
086-479-8660
アクセス
車
瀬戸中央自動車道 児島ICから 約10分
駐車場
400台(無料)
ビジターセンターまで、徒歩約10分
公共交通機関
JR児島駅から
下電バス 下津井循環線「とこはい号」で約30分、
鷲羽山第二展望台バス停下車 徒歩約10分