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2022 夏旅2 ~「四十七士」の眠る場所(トコロ)~

台風14号、列島上陸

3連休真っ只中に直撃した、
大型台風

経験のないレベルで危険
強さとも称され、
おまけにご丁寧に列島を縦断する
大変厄介なコース取り。

今後九州地方をはじめ列島各地に
大きな被害が出ることが
予想され、
交通網・ライフラインへの影響も甚大。

今後の進路や二次被害への対応にも
留意しつつ、
身の安全を守ること
最優先といたしましょう!
(皆さまくれぐれもお気を付けを!)


花岳寺墓地 19
赤穂事件
(あこうじけん)

江戸時代中期・元禄時代に
播磨国(現在の兵庫県西部)・
赤穂藩浅野家を中心に勃発した、
一連の事件の総称。

事の発端は元禄14(1701)年3月14日(旧暦)、
天下の江戸城・松の廊下において、
赤穂藩藩主・浅野内匠頭長矩
(あさの たくみのかみ ながのり)が

高家(こうけ。江戸城中における儀礼・
典礼を指図する役職)を務める
吉良上野介義央(きらこうずけのすけ よしひさ)に
切りかかり手傷を負わせた、
刃傷事件(にんじょうじけん)から。

殿中(でんちゅう。江戸城中)での刃傷事件
しかも幕府の重要な儀礼・祭典を取り仕切る
高家に対する刃傷沙汰という重大事に対し、
将軍・徳川綱吉(とくがわ つなよし)は
大激怒

即刻当事者の浅野内匠頭には
切腹が申し付けられた上
赤穂藩には最終的に改易という
重い処分が課された一方、
吉良上野介はお咎めなしという裁定が
下されました。

これに対し収まりが付かなかったのが、
残された赤穂藩士たち
花岳寺 9
紆余曲折ののち
筆頭家老・大石内蔵助良雄
(おおいしくらのすけ よしお)を中心として集った
47名の浪士(義士)たちは、

綿密な計画を練った上で
主君・内匠頭長矩の切腹から
1年9カ月が過ぎた
元禄15(1702)年12月14日夜、

本所・松坂町(現在の墨田区両国三丁目)に在った
吉良上野介邸に討ち入り
見事主君の仇討ちを成し遂げました。

(大石はじめ吉良邸討ち入りのメンバーたちは、
姿を消した1名(寺坂吉右衛門)を除いて
幕府の命により残らず切腹)

この「主君の汚名を雪ぐため、
身命を賭して大願を為した義士たち」
の物語は
たちまち庶民の口端に登ることとなり、
人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)や歌舞伎(かぶき)の
人気作にして、

現在でも映画やドラマなどで描かれる
忠臣蔵(ちゅうしんぐら)などの
創作物の下地となって、
長く語り継がれることとなりました。
花岳寺 16
そんな「赤穂義士」たちの菩提を弔うお寺・
花岳寺(かがくじ)



前回記事はコチラ
http://ac802tfk.com/blog-entry-521.html



花岳寺 25
本堂で法橋義信(ほっきょう よしのぶ)筆の
迫力満点の天井画・
「竹と虎」を拝観してから、
境内奥に広がる有料エリアへ!
花岳寺墓地 1
「拝観受付・売店」で拝観料(400円)を
支払って進む有料エリアは、

浅野家をはじめとする
赤穂藩の歴代大名家
いわゆる赤穂義士たち
その親類縁者たちの菩提を弔うところ。

それらの人々のお墓の他、
エリア内には「赤穂義士」関連の
品々が収蔵された義士宝物館
義士木像堂が建てられ、

彼らの安寧を願うとともに、
より「赤穂義士」への理解を深められる
場所ともなっています。
花岳寺墓地 3
そんな場所でやはり真っ先に向かうのは、
義士墓所

江戸城での「刃傷事件」の加害者であり
一連の事件の発端となった赤穂藩主・
浅野内匠頭長矩
(あさのたくみのかみ ながのり)公を中心に、

大石内蔵助ら四十七士のお墓が
ズラリと並びます。
(彼らの安寧と平穏を願い、
合掌)
花岳寺墓地 5
墓所の中心に建つ、
3基のお墓。

その真ん中に建つのが時の藩主・
浅野内匠頭公のもの。

その両側に討ち入りの指揮を執った
大石内蔵助(右)、
その子・主税良金
(ちから よしかね)の墓塔が並びます。

内蔵助良雄の嫡子・主税良金
討ち入りメンバーの中でも最年少の
16歳

元服(成人)間もない若年であったものの、
討ち入りの際には「激戦区」となった
裏門隊の指揮を執り、

父譲りの勇猛と機転は
付き添った義士たちから
若輩なれど見事
賞賛されたそう。

(その最期も、潔く、見事なもので
あったことでしょう・・・)
花岳寺墓地 6
義士たちの墓塔に刻まれた
「刃」の一字は、
墓に眠る人物が
自刃したことを示すもの。

それぞれに家族があり、
主家改易と離散ののちに
新たに築いた暮らしもあった・・・

それでも末期に「死」が待つことを知りながら、
ただ主君のため、
死地へと赴いた義士たち・・・

その覚悟や心中、
いかばかりであったことでしょう・・・
花岳寺墓地 7
「義士墓所」の裏側には、
義士宝物館(左手)と
義士木像堂(奥)が並びます。
(ともに館内は撮影禁止)

彼らの息吹や姿かたちを知ることのできる、
貴重な史料の宝庫。
花岳寺墓地 8
「義士宝物館」前に植えられた
枝垂桜(しだれざくら)は、

天和3(1683)年に内匠頭長矩公が
備後国(広島県東部)三次藩(みよしはん)主・
浅野長治(あさの ながはる)公の息女、
阿久里姫(あぐりひめ。
のちの瑤泉院(ようぜんいん)と
婚儀を結んだ際、

三次藩浅野家の菩提寺・
鳳源寺(ほうげんじ)の庭に
内蔵助が植樹した古木の実から、
育てられた苗木を分けられたもの。

内蔵助が手植えた木の子孫が、
彼の墓前で毎年花を咲かせる・・・
なんだか運命めいたものを
感じてしまいますね。
花岳寺墓地 9
枝垂桜のそばには、
高松宮宣仁親王
(たかまつのみや のぶひとしんのう)
御手植之松
(おてうえのまつ)も豊かな緑
繁らせています。

(高松宮殿下も皇族ながら
軍属に在った人物であり、

前回ご紹介した林銑十郎大将同様
忠義と武名の誉れ高い
赤穂義士にあやかろうという
思いがあったのでしょう)
花岳寺墓地 10
「義士墓所」の前に建てられている句碑は、
゛四十七士″の一人、
大高忠雄
(おおたか ただお)のもの。

源五(げんご)の名で知られる忠雄は
茶道や俳句に通じた文化人でもあり、

討ち入り計画策定に当たっては
吉良上野介と親交のあった茶人・
山田宗徧(やまだ そうへん)の門下に
弟子入りして、
吉良の在邸日を探知

計画実行に大いに貢献しました。

この句は「松の廊下事件」の3年前、
元禄11(1698)年に
内匠頭長矩公に従って江戸からの
参勤交代の帰路に就いている途上、

近江国(滋賀県)大津の義仲寺
(ぎちゅうじ。木曽義仲(きそ よしなか)の墓所がある)で、
数年前に逝去した「俳聖」・
松尾芭蕉(まつお ばしょう)の墓前にて
詠み上げたものの写し。

こぼるるを 許させ給へ(たまえ)
萩の露(はぎのつゆ)とあります。

若輩(当時26歳)でありながら
「俳聖」の前で句を詠み上げている
身の上を、
どこか恥じ入っているようにも感じる一句。
花岳寺墓地 11
さらに奥へと進んで行くと、
大石家先祖の墓所を発見。

葬られているのは
内蔵助良雄の子女祖父母
父・権内良昭(ごんない よしあき)ら。

最も縁故深き人々は、赤穂を辞し、
やがては死地へと赴くこととなる
内蔵助を、
どんな思いで見送ったのでしょう・・・
花岳寺墓地 12
「大石家先祖の墓」の隣には、
義士家族の墓も。

誉れを残し、刀の露と散った義士たち。
墓の下に眠る死者に
゛語る口″こそありませんが、
残された家族それぞれに、
「思い」や「その後」があったことでしょう・・・
花岳寺墓地 13
さらに奥には、
赤穂藩歴代藩主のお墓も。

こちらは赤穂藩3家13代
礎を築いた藩祖・
浅野長直(あさの ながなお)公のもの。

赤穂池田家の改易
(原因は藩主による刃傷事件
なんだか因縁めいたものを感じる・・・)にともない、
常陸国(茨城県)笠間より転封された
長直公。

5万3,000石の居城として
赤穂城を築く一方、
悪化した藩財政を支えるために
塩田の開発を推進。

この塩田開発はのちに国内有数の品質を誇る
赤穂塩として結実し、
長く藩財政を支えることとなりました。
花岳寺墓地 14
こちらは赤穂藩浅野家2代藩主で
内匠頭長矩公の父・
浅野長友(あさの ながとも)公のもの。

長友公は33歳にして早世
その跡を長矩公がわずか9歳
継ぐこととなりました。

(幼少ながら藩を預かることとなった、
長矩公。その心苦たるや、
並のものではなかったことでしょう)
花岳寺墓地 15

花岳寺墓地 16
歴代藩主墓所の周りに咲く、
花たち。

雨露に濡れた姿が、
なんだか物哀しい
花岳寺墓地 18
ひととおり回り終え、
有料エリア」の外へ。

「報恩堂」のそばに建てられているのは、
明治~昭和前期に活躍し、
数多くの作品を残した童謡作家・
野口雨情(のぐち うじょう)の詩碑

昭和11(1936)年、
民謡行脚の途上で赤穂を訪れた雨情は、
3日間の滞在のうちに十節からなる
赤穂民謡(あこうみんよう)を起草。

その冒頭一節として
春のあけぼの 花なら桜
武士の鑑ぢや(かがみじゃ)
赤穂義士の一詩を残しています。
大石神社 1
高名留める「赤穂義士」の生き様と、
残された人々に思いを馳せた、
花岳寺参拝。

城下町の風情を残す通りを抜け、
赤穂藩主の居城であった、
赤穂城へと向かいます。


参考:境内解説パネル
    花岳寺 公式ホームページ
    Wikipedia



台雲山 花岳寺
(赤穂義士・赤穂藩歴代藩主 菩提寺)

〒678-0239
兵庫県赤穂市加里屋1992

拝観時間
9:00~16:00

拝観料
大人 400円
高校・大学生 200円
障害者 200円
※学生証・身分証提示のこと
それ以下の子供 無料

団体(30名以上)
1人200円

(「有料エリア」以外は無料)

お問い合わせ
TEL 0791-42-2068

アクセス

山陽自動車道 赤穂ICから 
約10分
駐車場アリ

公共交通機関
JR播州赤穂駅から 
徒歩約8分

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。