皆さんぱっと見でお分かりかと思いますが、今回のタイトルは
ダジャレです。
そして一つ付け加えるならば、一店舗しかラーメン屋には入っていません。
そんな感じの私ですが、今日も今日とて綴らせていただきます。

会津旅4日目は喜多方探訪。
しかし、まさかの
雪今年は全国的に冷え込みが早く、場所によっては冬のような
気候になっている地域も有りましたが、ここ会津にまで
「冬将軍」が襲来するとは・・・
積雪量が少なく、街歩きに影響が無かったのが幸いでした。

宿の朝ごはん。ちょっと遅めに摂ったため、私一人。
調理を担当するお母さんと話しながら、のんびり。

お膳と共に付いてきた、会津名物
こづゆホタテの貝柱で出汁を取り、豆麩(まめふ)、里芋、きくらげ、糸こんにゃく、
その他各種野菜を入れたお吸い物。
会津藩政下では「ご馳走」として好まれていたそう。
宿の方がアツアツの状態で提供してくれます。
沁みる~
一息吐いたところで、早速お出かけ。
喜多方巡り一件目は、街歩きのメイン・
ふれあい通り沿い、
レトロな外観が際立つ
若喜商店創業宝暦5(1755)年、以来醤油と味噌を造り続けて十一代を数える老舗。
店名は創業者・若松屋喜祖右衛門(わかまつや きそうえもん)から取られています。

ここの見どころは、店舗と中庭の間に建つ
蔵座敷レンガで覆われたこの建物は、八代目冠木喜祖右衛門が隠居の間として
明治37(1904)年に建てたもの。
残念ながら内部に入ることは出来ないものの、説明書きによると
1階は柱や調度品に至るまで、
縞柿(しまがき)という、柿の中でも縞模様が
鮮やかな希少な木材を用い、
2階は趣を変えて
欅(けやき)で内装を統一するというこだわりよう。
お店の側からは障壁画やレトロな家具・照明等を覗くことが出来、
往時の繁栄ぶりを伺わせます。

お箸の形をした鳥居がやたらと目立つこの建物は、
喜多方ラーメン神社&ラーメンミュージアム内部は名前の通りちょっとした博物館となっており、
喜多方ラーメンのおいしさの秘密や各地のラーメンとの比較等が
分かりやすく解説されています。
一方変わり種はラーメン神社。
きちんと整えられた社の中に鎮座するのは、
どんぶりまさかこれがご本尊なのか?いや、きっとそうなのだろう。
とりあえず「おいしいラーメンが食べられますように」と拝んでおく。

こちらは記念撮影用の
巨大どんぶりこれであなたもラーメン具材の仲間入り?
ちなみに併設の売店には「ラーメンソフト」なるものも。
興味はあるが寒い季節故にパス。

ラーメン神社の傍で商いをする
清川酒造創業は寛永8(1631)年、何と江戸初期の事。
会津盆地でも有数、喜多方では一の老舗だそう。
外壁下部に見られる刳り蛇腹(くりじゃばら)という技法にも注目。
試飲させて頂いた中から買いたいものを選んだのですが、
180~300の
飲み切りサイズが無い唸った末に720ml瓶を購入し、地元へ発送しました。

こちらはたまりせんべいのお店、
山中煎餅本舗蔵造りの店舗は明治時代のもの。
店内には想像以上に豊富なラインナップの煎餅が。
中でも気になったのは
ラーメン煎餅喜多方ラーメンの味をイメージして作られており、ピリッとしたコショウの味がアクセント。

見どころの一つ、波形の天井。現代の職人では
再現出来ない技法だそう。先人の知恵と技術は素晴らしい!

お店の人が、目の前でラーメン煎餅を焼いて下さいました!
ふっくら、もちもち。やっぱり
焼きたてが一番!
実はこのお店、毎回違う場所を訪れる
サザエさんのオープニングに
登場しているそう。国民的アニメと予想外の邂逅。

お昼は山中煎餅本舗のお向かいに建つラーメン屋、
塩川屋清川酒造のご主人曰く、後発のお店のため、工夫を凝らしているそう。
これもその一つ。喜多方ラーメンのスタンダードたるあっさりしょうゆとは異なる、
潮ラーメンしじみから出汁を取ったスープは、ほんのり磯の香り。
さっぱりしつつも塩分の効いた、バランスの取れた一杯。

このオシャレなレンガ蔵は、洋服屋さん。

喜多方ウォークのメイン・ふれあい通りの先、
銅板張りの外観が印象的な
甲斐本家蔵座敷(かいほんけくらざしき)幕末に喜多方に移住し、以来醸造業や生糸で財を成した
甲斐家の旧宅。
昨年まで私有の屋敷でしたが、現在は市の管理下に置かれています。
ちなみにまだ整備中のため、立ち入れない場所もそこかしこに有ります。悪しからず。

内部はやはり絢爛豪華。
母屋の1階と2階をつなぐ螺旋階段は、全ての部材を一本の欅から切り出した
特注品。木材でこれほど滑らかな曲線を造り出していること、踊り場を
設けない特殊性など、当時の甲斐家当主と職人のこだわりと技巧が浮かびます。

右手を見ると、大正モダンな洋室。調度品は昭和時代の物で、
近年まで「蔵カフェ」として営業していたそうな。

庭に面して離れが建てられています。何とこれ、
来客専用の建物。
二間続きの広間の他、トイレや大理石で飾られた風呂場が残されています。

お座敷。壁は何と
金粉を吹き付けたもの。
見事な欄干の拵え等、まるで大名屋敷のよう。

庭園。離れの来客や甲斐家の住人は、優雅にこの眺めを楽しんでいたのでしょうか・・・。

ふれあい通りから少し離れた所に続く、
おたづき蔵通り華やかさと整備の進み具合はあちらに劣りますが、こちらも蔵造りの建物が多く残ります。

ここで立ち寄ったのは
小原酒造創業は享保2(1717)年という古い造り酒屋。
酒造見学も出来るお店ですが、驚きなのが醸造方法。
何と酵母に
モーツァルトの楽曲を
聴かせているのだとか。しかもきちんと効果が有るそうで、
発酵期間が伸びることでまろやかな味わいになるという。

こちらがその晩頂いた小原酒造のお酒。
銘柄はずばり
蔵粋(くらしっく)!そして商品名は
アマデウスまんまモーツァルトの名前です。
その味は確かに角が取れ、あっさりとした飲みやすい物でした。
会津・喜多方の味と風情を味わった探訪。
見るべきポイントもコンパクトにまとまっており、
気軽に回るにはうってつけの街、と言えるでしょう。
さて、次回は喜多方市郊外。雪と寒さと闘いながら、
季節限定の光景を目指します。
そこで私が見たものとは!お楽しみに(笑)
それでは!

店頭でビシッとキメている牛。
何だこの存在感