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郷愁の港町にて

宮崎県日南市油津。
かつては活況を誇ったマグロの水揚げ港として
「東洋一」とまで言われた港は、
どこか昔懐かしい雰囲気とレトロな町並みで、
訪れる人を迎え入れてくれます。
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まずは腹ごしらえのため、商店街へ。
ここも広島カープを前面に押し出した雰囲気作りが行われています。
しかし・・・人が少ない
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どこも苦しい状況が続く商店街ですが、再生を目指す試みは、ここ油津でも。
アーケード街の一部を再開発し、コンテナに6つの店舗が入る
Aburatsu Garden(あぶらつガーデン)
フリースペースやスタジオ、油津カープ館等が集まる
油津yotten(あぶらつヨッテン)
6つの店舗が横並びとなり飫肥杉のテーブルで
志を共有するあぶらつ食堂
3つのコーナーが、昨年11月にオープン。
気鋭の店主さん達が町の再生を目指して集った、
「町おこし」への一つの回答。
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あぶらつ食堂で営業するお店の一つ、魚匠 和さびに入店。
ここの一押しメニュー、海鮮とろろ丼を頂きます。
だし醤油の掛かったご飯にカツオ・マグロ等魚の身、卵、
山芋が載せられた、盛り沢山な一杯!

食事を終え、町歩きへgo!
油津観光の目玉となるのは、堀川運河
江戸時代、日南一帯を治めた飫肥藩の5代藩主・伊東祐実(いとう すけざね)の
命により掘削が開始され、2年4ヶ月の工事の末、貞享3(1686)年に開通した、
油津の水運の要。
藩政時代~明治に掛けては木材の積み出し港として、
昭和時代にはマグロの水揚げで賑わいました。
水辺には護岸のための石積みが再現され、狭い路地のそこここに
古い建物の残る、レトロな町となっています。
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堀川運河一帯への入り口付近に建つ、堀川資料館
港の町屋を思わせる建物は、飫肥杉で造られています。
内部は1階が観光パンフレットや椅子が用意されたフリースペース、
2階が油津港や運河の変遷を紹介するパネルが並ぶ展示室。
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そんな展示スペースの一角に、こんな物が!
実はここ油津・堀川運河一帯は、27年間・48作(特別編除く)に渡って
日本のテレビ・映画界を暖め続けた人情劇、男はつらいよシリーズの
舞台。
平成4(1992)年12月公開の第45作、男はつらいよ 寅次郎の青春
おいて、ここ油津や近隣の青島といった町・景勝地の風景が取り上げられました。
私も子供の頃に「寅さんシリーズ」、観ていたなぁ・・・(恥ずかしながら、中身は覚えておりません)
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その縁からでしょう。サイン入りグッズも展示されています。
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2階の屋外に設けられた縁側からは、堀川運河や・・・
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堀川のシンボル、堀川橋が見渡せます。
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付近には、かつての繁栄を偲ばせる建物も。
こちらの杉村金物本店は、
明治25(1892)年創業、金物(ドアの取っ手、
錠前等の建築部材や家具の部材、ねじ等の生活用品)や漁具・船具を
扱うお店で、今も営業中だとか。
主屋とレンガ造りの倉庫が在り、こちらの主屋は昭和7(1932)年築
1階が店舗、2階と3階が住居となっています。
外観には洋風の意匠が見られ、錆び付いた銅板が味のある
雰囲気を醸し出しています。
なおこの日(日曜日)は定休日だったのか、お店はクローズ
中も見たかったなぁ・・・
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杉村金物本店と隣り合うように佇むのは、油津赤レンガ館
飫肥杉の材木商として名を馳せた河野家によって、大正11(1922)年頃に
倉庫として建てられました。
かつては約22万個のレンガを用いた三階建ての
造りでしたが、第2次大戦の戦火を避けるため、2階建て+瓦屋根の造りに
改められたそう。
そんな「赤レンガ館」に騒動が持ち上がったのは平成9(1997)年。
競売に掛けられそうになった町のシンボルを守ろうと、地元有志の方々が
立ち上がり、「合名会社油津赤レンガ館」を設立。
31名の町の人達が3千万円を出し合い、
レンガ蔵を守り抜いたのです。
その甲斐あって平成10(1998)年には国登録有形文化財に指定。
平成21(2009)年には補修工事も行われ、現在は市の施設として
観光名所となっています。
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1階廊下。レンガに覆われた美しいアーチ状の天井は、
大正時代のまま。
左手が休憩所、右手の部屋には油津の歴史を紹介するパネルが
並びます。
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2階は椅子やテーブルの並ぶ、イベントスペース。
壁や天井の装飾、レトロな照明に、往年の面影が見られます。

昔懐かしい、港町巡り。
名作映画のロケ地ともなった景色を歩くと、
どこかから水揚げに沸く猟師たちの活気が聞こえてきそう。
さて、次回も油津巡り。
運河の景観を形作る石橋と、町を護るお社をご紹介します。
それでは!
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路地の一角に残る、レンガ造りの塀。
今は一般的な民家が建っていますが、かつては
河野家のような邸宅が在ったのでしょう。

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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。