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地獄の果てまでレッツゴー!

皆さん、ご無沙汰しております。
およそ10日ぶりの書き込みで取り上げますは、
雲仙温泉
長い歴史を持つ温泉街。今回はその中でも、「ある世界」に
例えられる特異な光景が見られる観光名所を巡ります。
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島鉄バスで降り立ちました、雲仙温泉
雲仙という地域の歴史は大層古く、今からおよそ1300年前の飛鳥時代、
東山温泉、諫早に続いて当ブログ3度目の登場となる、行基菩薩
よって開かれた、とされています。
かつては温泉(うんぜん)の名で女人禁制の
霊山として崇められ、「西の高野山」と呼ばれるほどに栄えたとか。
時代が下って昭和9(1934)年には国立公園に指定され、
後に天草地方を追加して雲仙天草国立公園となり、
自然の景観と温泉や海といった自然の恵みが訪れる人を
楽しませてくれます。
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到着早々ですが、まずは昼ご飯。
店頭から手招きするお母さんに誘われるまま入った、
朝日食堂
温泉街の真ん中付近、雲仙バス停の近くという好立地に
建つお店。
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頂くのは、長崎グルメ・トルコライス
一つの皿でチャーハン・スパゲッティ・サラダ、そして
デミグラスソースがたっぷり掛かった豚カツと、
4つの味が楽しめる贅沢な一品。
名称の由来は諸説ありますが、当のトルコには
類似する料理は存在しません
日本独自の洋食メニュー、ということで、この皿にも載っている
ナポリタンのようなパターンでしょうか?

さて、今回の目的地へ向かいましょう。
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皆さん、私は今地獄の入り口に立っています
しかし三途の川を渡るようなことも、閻魔大王の裁きを受けることも
ありませんので、ご安心を(笑)

この地を護る社、「温泉神社」の横を通り過ぎた先に・・・
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やって参りました、雲仙地獄
あちこちから立ち上る噴気、鼻を突くような強い硫黄の臭い、
煮えたぎる熱湯、草木も避ける荒涼とした地表と、その名に恥じぬ
奇異な光景。
地獄、というのは仏教の死生観に
表わされた俗説の一つ。生前悪行を重ねた人が、
死後に苦しみを味わう世界、というのが仏教における「地獄」の概念。
その思想に触れ、ここ雲仙に集った人々が、己が目を通して見た
異界の如きこの場所に、死後の世界を重ね合わせたのかも
知れません。
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地獄へは温泉街を貫くメインストリート、
国道57号線脇の数カ所からアクセス出来ますが、
私が入った場所から最初に行き着いたのは
八万地獄
名前の由来は、人が持つ八万四千の煩悩のままに悪行を成した果てに
落ちる地獄。
噴き出す噴気は最高120℃
水蒸気と共に炭酸ガス、硫化水素ガスを含みます。
これらの成分が異臭の要因。
この噴気はもちろんのこと、枯れた大地に触れれば
ただでは済まないでしょう。
地獄巡りの際は、決して遊歩道から出ないように!
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この一見すると青く澄んだ泉も、気泡が浮いているところからして
かなりの高熱を帯びているはず。
地獄には危険がいっぱい!
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ここからはちょっと重い話になります。
地獄と温泉街を眼下に見下ろす高台。
そこに建てられているのは・・・
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十字架状に作られた、キリシタン殉教碑
前々回の記事でも触れましたが、江戸時代の初期に
江戸幕府によって発布された、キリスト教の信仰を禁ずる
禁教令の下、ここ雲仙では
踏み絵によってキリスト教信者を洗い出し、過酷な拷問によって
棄教・改宗を迫るという厳しい弾圧が行われました。
7年にも及ぶ追及の末、33名のキリシタンがこの地で
命を落としています。
この記念碑は、信仰に殉じ散って行った人々を悼み慰める、
供養塔の役割も兼ねているのでしょう。
彼らの末期を想い、合掌(キリスト教徒では無いので、
ご容赦ください)
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方々に転がる岩石が白く染まっているのは、高温の硫化水素を
浴びたため。これらの岩石が溶け出した名残は、白い泥となって
地面に溜まっています。
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こちらはお糸地獄
江戸時代、裕福な暮らしを送っていたにも拘わらず、
他の男性と密通をした挙句、夫を殺したお糸という
女性がいたそうな。
そのお糸が処刑された頃にこの地獄が噴き出したことから、
「家庭を乱すべからず」という戒めの意を込めてその名が付けられた、
と言われています。
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一際高く噴き上がる噴気は、欲望のままに罪を犯した
女性の執念か、それとも地獄の責め苦の内に上げる
呻きか。
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遊歩道の奥に控える大叫喚地獄(だいきょうかんじごく)
盛んに煙を吐き出す噴気口から響く「オー」という音が、
地獄から轟く叫び声や呻き声のように聞こえることから
名付けられたそう。
噴気口を火山ガスが勢い良く通ることで、この音が
発生するそうです。
この大叫喚地獄の周囲には・・・
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親に先立って死した子供たちが、罰として親の供養のために
石を積むという、「賽の河原」の俗説が如き積み石が。
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灼熱の噴気と積み石。まさに地獄そのものの光景。
熱い場所の筈なのに、心なしか背筋がひんやりとして来るような(汗)

地獄に欠かせない存在と言えば、やはり閻魔大王(えんまだいおう)
雲仙地獄には、彼にちなんだ名称を付けられた岩が有ります。
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亡者への審判を下さんとする大王が座したとされる
葬頭川の婆石(そうずがわのばばいし)と
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死者の善悪を判断したという浄瑠璃の鏡石(じょうるりのかがみいし)
ただの石、と見ることも出来ますが、名前の由来を知るとそんな風に
思えて来るのが不思議な所。

この地に温泉という恵みをもたらし、一方で荒涼たる様が人々の想像と
畏怖を集めた土地・地獄。
私が向かうのは浄土(あるいは天国)か、地獄か。
審判が下されるのは、いつのこととなるでしょうか。

さて、「地獄」の次は「天国」へ。
次回はお待ちかねの温泉と、温泉街の一角に
店を構えるカフェ、そして「地獄」の残滓にも触れてみました。
それでは!
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地獄で食べる温泉卵は、「極楽」の味!



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プロフィール

詞-Nori-

Author:詞-Nori-
旅行系ブロガー。
趣味は旅行、町歩き、食べ歩き、
鉄道等々。

目下地元・福岡県に戻り、
次なる行動に向けて準備中。